オペラ鑑賞記《ウィーン国立オペラ座》美しいホワイエと日本語への対応

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昨日よりお伝えしている「ウィーン国立オペラ座」鑑賞記!今回は客席とホワイエ、またオペラ「ナクソス島のアリアドネ」の内容や所感などをお伝えします(昨日の記事はコチラ→ウィーン《国立オペラ座》開演前の過ごし方‐Barのサンドイッチが美味!

久々に訪れたウィーン国立オペラ座ですが、オペラの台詞の翻訳システムや場内アナウンス等、日本語への対応が変わっていてビックリ!その他、美しいホワイエの社交場は健在でしたが、やっぱりオペラは眠い…。


飾り気の無いシンプルな客席

今回の席は、1階平土間の“PARKETT”。昨日もお伝えしましたが、このエリアへのアプローチはエントランス中央の大階段を通らないルートになるので、気分的にはちょっと残念な感じ。

ウィーン国立オペラ座の客席入口

客席への入口なんて、完全に“舞台裏”ですよね。まぁそれだけ表舞台が引き立つのかもしれませんが、もうちょっと味気のあるアプローチを演出して欲しいなぁと…。

ウィーン国立オペラ座の講堂

講堂は典型的な馬蹄形をしていて、キャパシティは2千余り。バルコニー席は5階層もあって、ヨーロッパの中では比較的大きい部類に入ると思います。開演までまだ時間があるので客席はまだ人が少ないですが、立見席だけは既に人で埋まっていました。

ウィーン国立オペラ座の天井

天井は、意外な程に無機質な造り。確かに洗練された美しさはありますが、特に装飾や絵画は無く、他国の様なハデさは無いですよね。写真は白抜けしてしまいましたが、天井の照明が唯一の飾り?

ウィーン国立オペラ座の舞台

舞台の幕は2重になっていて、手前の幕にはシーズンごとに変わるアートが描かれています。これは防火の役割がある様で、開演5分前になると…

ウィーン国立オペラ座の緞帳

この様にアートの描かれた幕が上がって、赤い緞帳がお目見えします。

3rdカテゴリーの最前列

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今回私が指定した席は、3rdカテゴリーの最前列。平土間の席は3つのカテゴリーに分かれていて、座席図を見ると、前に通路があって舞台が見易そうだったのでここに決めた次第です。

ウィーン国立オペラ座の座席

実際に行ってみると、確かにこの様に座席の前には何も無く、開放感は抜群!足を伸ばせる他、通路側じゃなくても人に避けてもらう事なく席に着けるのが嬉しいですね。

wiener-staatsoper眺望

この席からの眺望がコチラ。この後通路を挟んだ前の席に大き目のジェントルマンが座った為、多少頭が邪魔になりましたが、でも距離があるのでそれ程気にならず、舞台の眺望にはあまり影響しません。

この国立オペラ座の平土間席は座席が互い違いの配列では無い為、自分の前に背の大きい人が座ると、前の方の席でもかなり見え難くなってしまいますから、そういう意味ではとてもコスパの良い席ではないかと思います。

翻訳が日本語に対応していた!

ウィーン国立オペラ座のモニター

イタリア語で歌われる事の多いオペラの鑑賞に、翻訳は必須。オペラ上演の際は大抵どこのホールでも舞台の上部にモニターがあって、そこに翻訳が表示されるのですが、ここウィーン国立オペラ座は各席にモニターが設置されていて、各自好みの言語で翻訳を見る事が出来る様になっています。

ウィーン国立オペラ座の日本語対応

しかもビックリしたのが、なんと日本語対応です!以前訪れた時はヨーロッパの言語にしか対応していなかったのですが、リニューアルされた模様。でも実際に翻訳を見てみると、直訳に近い単語を繋ぎ合わせた様な翻訳が多く、前後の会話の流れやニュアンスは若干理解し難い所があって、やはりある程度オペラを理解していないと難しいかもしれません。

ウィーン国立オペラ座のモニターを引き出す

尚、今回の座席は前の座席が無い代わりに、翻訳のモニターが座面の裏から引き出す特別仕様になっています。飛行機で言うバルクヘッドの席みたいなものですね。

でもモニターは結構重く、長時間手で持っているのは辛いものがあります。また熱を持つので、膝に置いておくのも望ましくないですし、それこそ飛行機の様に肘掛から出てくるアーム式だったら良かったのに…。

やっぱりオペラは眠い…

今回の演目は「ナクソス島のアリアドネ」。R.シュトラウス作曲のドイツ語オペラです。プログラムは€4.8、その辺に居る係員が持っていて、プログラムが欲しいと言えば売ってくれます(英語版とドイツ語版のみ)。

ナクソス島のアリアドネのプログラム

公演は「プロローグ」と「オペラ」の2幕構成。ナクソス島で繰り広げられる愛をテーマにしたオペラの上演を巡って、その作曲家や役者が内容や演出について論争しながらも、最終的には双方の要素を取り入れたオペラの上演に有り付けるというもの。

ナクソス島のアリアドネのあらすじ

ウィーンの大富豪をテーマにした演目である為か、それ相応の服装をした登場人物と宮殿の様なシャンデリアが特徴の舞台ですが、1幕2幕とも舞台セットに終始変化が全く無いので、とても眠くなります。音楽や舞台演出が主体のバレエと違って、オペラは歌と台詞が主ですから、これは致し方ない事なのかも…。

wiener-staatsoper終演

広大な世界を思い起こすステキな名前だったので期待していたのですが、想像とは違っていました。いくら日本語の翻訳が出るとは言え、やはり演劇ものは言葉が分からないとなかなか楽しめるものでは無いですね~。

美しいホワイエを歩く

wiener-staatsoperホワイエの入口

さて、幕間の休憩時間になったので、ホワイエを巡って見たいと思います。各階でチケットチェックが行われる開演前とは違い、休憩時間はどの階でも不自由なく行き来する事ができます。

wiener-staatsoperの美しいホワイエ

ここは大階段を上った先、ホワイエの一番メインとなる所ですが、重厚な壁面に散りばめられた装飾や絵画、美しいですね~!それにしても凄い人人人!

wiener-staatsoperのシューベルトの肖像

このフロアには至る所に扉があり、その上には歴史的作曲家の肖像が見られます。シューベルトやハイドンの他、ちょっとマイナーな作曲家L.Cherubini(ルイジ・ケルビーニ)の姿もありました。

wiener-staatsoperガラス張りのフロア

これら作曲家の肖像のある扉を抜けると隣にもう一つフロアがあって、ここはガラス越しに外が見える所になっています。ここも天井の美しいフロアですが、恐らく元々は屋外だった所に一面ガラスを張って、外気に触れない様にしたのでしょう。

シャンパンと軽食メニュー

wiener-staatsoperのバー

続いてBarを見てみましょう!昨日の記事の通り、今回は開演前に下階のBarでサンドイッチを赤ワインを頂きましたが、ここも基本的にメニューは同じ。各種ドリンクに加え、サンドイッチやプチケーキ等があります。

wiener-staatsoperの軽食メニュー

ただ、“Beef”とか“Fisch”とか軽食らしきメニューも発見しました。“先行予約”みたいな事が書かれているので、恐らく予約をすれば食べられるメニューなのではないかと。でもこの短い休憩時間で食べるのは、ちょっと難しいですよね。

wiener-staatsoperのシャンパン

また、ここで飲めるシャンパンの銘柄はLaurent Perrier Brut(ローランペリエ・ブリュット)。これは羽田空港のJALファーストクラスラウンジでもお馴染み、市場価格4,000~5,000円の銘柄です(参考→羽田空港JALファーストクラスラウンジ潜入レポート!

他国のオペラ座なんかだと、ボトル2,000円くらいの安いスパークリングワインを出している所もありますから、それと比べるとかなりの高級志向ですよね。

ウィーン国立オペラ座の予約席

その他、このフロアのカクテルテーブルには、全て「Reserviert(予約済)」の札が置いてありました。大勢の客が一斉に押し寄せる幕間の休憩時間は、各テーブルとも争奪戦必至ですから、これは良いシステムかもしれません。

少し変わった日本人への対応

wiener-staatsoperワーグナーの肖像

と言う訳で、久しぶりに堪能したウィーン国立オペラ座。美しい内装はそのまま健在ながら、翻訳が日本語に対応したり、また逆に開演前のアナウンス(ケータイの電源を切る様に促すもの)から日本語が無くなっていたりと、ここ数年で日本人への対応が少し変わってきたなぁという印象を持ちました。

ariadne-auf-naxosあらすじ

ただ、プログラムにある「あらすじ」の日本語翻訳は今だ健在!これが中国語に取って代わらないか心配ではありますが、客席の翻訳が日本語に対応した以上、世界的に見ても日本人が親しみ易いオペラ座である事には変わりないと思います。

ウィーン国立オペラ座の大階段

オペラは眠いですが、バレエはおススメ!ウィーンフィルのメンバーも参加するオーケストラの演奏は質が高く、聴き応えは抜群!チケットはHPから簡単に購入できますので、ウィーンを訪れる予定のある方は是非オシャレをして出かけてみて頂ければと思います。

ウィーン国立オペラ座に関しては、下記の記事も併せてご覧下さい。