今回は、オペラ鑑賞で訪れたポルトガル・リスボンにある「サン・カルルシュ国立劇場(Teatro Nacional de São Carlos)」をレポート!
ここは200年以上の歴史を持つ由緒ある劇場で、内部は煌びやかな装飾に包まれた豪華な内装が見事!なかなか優雅な気分に浸る事が出来ました!そんな劇場の内部やチケットの購入方法について、詳しくお伝えしていきたいと思います。
目次
1793年創業の歴史ある外観
サン・カルルシュ劇場の場所はコチラ。リスボンの繁華街の中心にあってアクセスは良好、メトロBaixa-Chiado駅のカモンエス広場に通じる出口から徒歩2分で着きます。
2つの道路に挟まれた所にある劇場ですが、西側の道(路面電車が走る方)側からは一段低い所に建つというちょっと変わった立地。正面エントランスは北側にあって、劇場名と同じ名前(サン・カルルシュ)の広場になっています。
1793年開業のサン・カルルシュ劇場。さほど大きな建物では無いですが、時計の付いた長い歴史を感じさせるファサード、なかなか素敵な佇まいですね!手前には、劇場併設のレストラン「Cafe Lisboa」があります。
エントランスロビーとBar
正面入口から入ると、いきなりシャンデリアのある豪華なエントランスホール!入って正面に客席への入口、左側にBarがあります。この大きな絨毯が敷かれた広間は社交場としても使われている様で、休憩時間になると人でごったがえしていました。
エントランス横のBarは開演前にも利用する事が可能で、アルコールや軽食等を販売。メニュー表が置かれていなかったので価格等はチェック出来ませんでしたが、サーバーから注ぐビールがある等なかなか本格的なバーです。
チケットチェックを受けた後、花柄の絨毯が敷かれた廊下を通って客席のあるホワイエの方へ!どの係員も親切丁寧な対応で好印象、英語が通じるので安心です。
ホワイエに豪華な広間がある
ホワイエは各階とも同じ様な造りですが、Third balcony floorへ行ってみると、ここだけちょっと特別な部屋があったので覗いてみました!
中へ入ると、これまたシャンデリアが美しい大広間!巨大な緑の絨毯に、金の縁で囲われた扉や梁、まるで貴族の館に来た様な豪華なホワイエです。
広間の一角にはピアノも置かれているので、もしかしたら何かここでミニコンサート等が行われる場合もあるのかもしれません。
この大広間はあまり知られていないのか、休憩時間中でもほとんど人が来ないので、この豪華な空間にゆっくり浸れるのは嬉しいところ!
黄金に輝く5階層の豪華な客席!
さぁそれでは客席の方へ!客席への入場開始は開演時刻の30分前、チケットを見せると係員が席まで案内してくれます。
内部は、5階層のバルコニーを持つ典型的な馬蹄形の講堂。やや小じんまりとした劇場ですが、金の装飾で覆われたVIP席が見事!
天井は大きなシャンデリアを中心に、扇形に配置されたピンクの柄模様、外周には楽器をモチーフにした黄金のオブジェが描かれています。他国のオペラ座にある様な宗教画よりも、こっちの方がずっと素敵です!
舞台正面は、やや黒味がかった朱色の緞帳と、その両脇には楽器を持った金の銅像。高さがある為か、劇場の規模の割には大きな舞台です。
バルコニーの壁面には、偉人の肖像画も。しかしながらこうして見ると分かりますが、会場全体が黄金に輝いて見える割に、使われている金の面積は限定的。恐らく壁や柱が全て金色に近い黄土色をしているので、照明に照らされて黄金に光って見えるのだと思いますが、そう考えるとなかなか工夫された内装だと言えますね。
フカフカクッションの座席
座席は、古いタイプながらもフカフカのクッションが付いていて、座席幅も十分!ただ、肘掛が居様に高いので座り心地はイマイチです…。
今回の私の席は、前から12列目(L列)の中央寄り。前後で互い違いになっていないので、大柄の人が前の席に来たらちょっと見え難いかもしれません。今回は運良く前が空席だったのでラッキー!
ヴェルディ「運命の力」
さてさて、今回の演目はヴェルディのオペラ「運命の力」。カラトラーヴァ侯爵の娘であるレオノーラと騎士であるアルヴァーロの愛と悲劇の物語を題材とした4幕のオペラです。
尚、このプログラムの冊子は€5、来場の際にエントランスホールの係員から購入出来ます。
古典的な作品ながら、プロジェクターを使った演出もある等、現代に則した工夫も見られましたが、舞台セットの質がイマイチで変化も少なく、ちょっと眠くなってしまった…。
演奏の方もイマイチで、言うなれば下手な学生オケが一生懸命さらった様な感じ。楽器同士の調和も無く、ちょっとプロの音とは思えない様な演奏だったのでガッカリ…。
音響もかなりデッドなので、音楽を聴くにはあまり適さないホールなのかもしれません。
チケット購入は公式HPから
尚、今回の公演チケットは劇場の公式HPから購入しました。英語切替が無いのでちょっと戸惑う所もありますが、Google翻訳を併用すれば問題なし。
トップメニューのプログラムの項目から任意の公演を選び、公演概要ページの“COMPRAR”を押すと予約画面に移ります。今回私が観た公演はチケット発売が非常に遅く、結局のところ公演の3週間前まで待たされる事に…。
細かな座席指定も可能。しかし発売直後にアクセスしたにも関わらず、良い席は殆ど残っていませんでした…。恐らく特別な会員等が押さえているのだと思いますが、ちょっと公平性に欠けますよね。
アカウントは、作成しなくても購入可能。その場合、名前とEメールアドレスを記入し、後はクレジットカードで決済するのみ。決済完了後、Eチケットが添付されたEメールが届くので、それを印刷して当日持参すればOK、実券への引き換えは不要です。
服装はややキッチリ目が吉?
と言う訳で、リスボンの「サン・カルルシュ劇場」へ訪れてみましたが、黄金一色の内装はなかなか見応えがありました!
この劇場は特別ドレスコードがある訳では無いですが、他の客を見ているとビシッと正装で決めている人も多かったので、あまり軽度な服装は避けた方が良いかもしれません。
男性の場合、襟付きのシャツならジャケットを着なくても問題無いと思います(私もそうしました)。
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