衝撃の汚さ…悪臭漂うフランス・パリの「地下鉄」に乗ってみた!

先日の旅行では、ロンドンからユーロスターに乗ってパリ北駅(Gare du Nord)へ到着し、RERに乗ってホテルまで向かいました。しかしその列車内および駅構内は、これまでに経験した事の無い様な悪臭が漂う異様な空間で、正に衝撃を覚えました。

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パリ北駅の様子

ユーロスター乗車記】の最後の方にも記載しましたが、ユーロスターがパリ北駅に近づくに連れて、車窓にはスラム街を思わせる様な落書きの数々…。話には聞いていましたが、パリ北部の地域は“華の都”とは程遠い所なんだなぁと改めて感じました。

パリ北駅 (5)

しかしユーロスターをはじめ長距離列車の発着する地上駅構内は、それ程汚くは無いですし治安の悪さも感じませんでした。ただ、ロンドンのStPancras駅と比べると、薄モヤがかかった様な怪しげな雰囲気は否めませんが…。

パリ北駅 (9)

RERとメトロの乗り場は一つ下のフロアです。エスカレーターが見つからないので止むを得ずスーツケースを担いで階段で降りる事に。

パリ北駅 (16)

尚、私はここでパリのメトロやRERが乗り放題になるチケット「NAVIGO」を購入したかったのですが、この地下の改札横の窓口では取り扱っておらず、地上まで戻って購入する羽目になりました。詳しい購入場所等はコチラの記事にまとめています。

RERは高速地下鉄

RERとは、A線からE線まで計5路線がパリ市内を走っていて、ちょうどメトロの快速電車の様な位置づけの路線です。停車駅が少なく、短時間で長い距離を移動できるのが特徴。

Paris Metro MAP

パリ北駅にはRER-B線とD線が乗り入れていますが、私の宿泊するホテルはRER-A線沿いにあるので、Châtelet – Les Halles駅まで一駅B線に乗車します。

衝撃的な悪臭とその原因

RERのプラットホームに下りると、すぐさま異様な匂いが鼻をつきました。何と言うか“芳香剤の利いたトイレの匂い”というのが適当な表現でしょうか。

臭い・汚い・暗い パリの地下鉄 (12)

原因はすぐに分かりました。私がホテルに着いて間もなく、荷物を置いて出かけた時の事、駅構内で前を行くオジサンが急に立ち止まって壁の方向へ向いたかと思うと…

臭い・汚い・暗い パリの地下鉄 (8)

私が通り過ぎた後には、用を足す生生しい音が。確かに、駅構内のあらゆる壁は、どこを見渡しても酷く汚れていて、この行為が日常的に行われている事を物語っています。パリの地下鉄駅構内にはトイレが殆ど備え付けられていないそうで、それがあの様な行為に繋がっているんでしょうね。

臭い・汚い・暗い パリの地下鉄 (7)

この匂いに加え、欧州人特有の香水の匂いが混じって、それがトイレの芳香剤の匂いになっているのでしょう。俗に言う“パリ臭”ですね。北駅はまだマシな方で、駅によっては地上から階段を一つ下りるだけでパリ臭が漂う様な駅もありました。

臭い・汚い・暗い パリの地下鉄 (11)

また、列車内は駅構内とは違った悪臭が漂います。湿気に加え物が腐った様な、トイレ臭とは違った匂いです。しかもそれが何故だか新型?のハイデッカー車両に多く、照明も明るい車内からは決して想像もし得ない様な耐え難い悪臭に苛まれます。

日本人女性に多い?“パリ症候群”

この“パリ症候群”という言葉、パリを「花の都」と信じて疑わない人が、実際にパリへ来てその汚さにショックを受け、欝状態に陥るというもの。噂には聞いていましたが、男の私ですら流石にこれにはショックを隠しきれませんでした。

臭い・汚い・暗い パリの地下鉄 (3)

加えてRERの客層は黒人の人が特に目立ちます。私が北駅からRER-B線に乗った平日の夕方5時ごろは、全体の半分が黒人ではないかと思うくらい。“ヨーロッパ=白人”のイメージが強い我々日本人ですが、移民国家でない他のヨーロッパ諸国の情景を想像しているとビックリするでしょう。

Paris

しかしこういった情景は、パリCDG空港から観光バスに乗って街並みを巡るだけの団体ツアー旅行では、決して見る事は出来ないと思います。オペラ座「ガルニエ」の様な、他に類を見ない程美しく輝かしい世界がある一方で、こういった正反対の地下空間がパリには存在するんですね。フランスという国の“表と裏”を、ほんの少しだけ垣間見た様な気がします。

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