今回ご紹介するのは、ロンドンで鑑賞したミュージカル「ライオンキング」です。
日本では劇団四季の公演でお馴染みですが、ミュージカルの本場とも言われるイギリス・ロンドンで見るライオンキング、その演劇の内容やシアターの内装などチェックしていきたいと思います。
LYCEUM THEATREでのロングラン公演
ロンドンでライオンキングが観られるのは、ウエスト・エンド地区にある「ライシアム・シアター」。この辺りは文化施設や演劇場などが集う地域で、ニューヨークのブロードウェイとも比較されるのだとか。
以前ご紹介したRoyalOpera Houseもすぐ近くです。この辺りは人が多い割りに道が狭く、人と車でごった返していました。再開発でもして道を広げれば良いのに、と思うのですが、歴史的な建物が多いから難しいのかもしれません。
ライシアム・シアターには1765年から始まる長い歴史があるそうですが、現在の建物は1996年に増改築されたもので、新めの外観です。ライオンキングの上演は1999年からという事ですから、実に17年のロングラン公演ですね。
チケットをBox Officeで引き換え
今回の公演チケットは、LONDON THEATRE DIRECT.のライオンキングのページから購入しました。
操作は簡単で、座席も細かく指定できます。発券はeチケットではなく、ボックスオフィスでの引き換えとなりました。決済時に控えたorder numberを持って、開演時刻の30分前までにボックスオフィスへ行きます。
ボックスオフィスの場所は、正面入口を見て右側。このシステムを知らずに、間違ってorder numberの書かれた紙を入口のチケットチェックに見せて、向こうへ回る様に促されている人を何人も見かけました。
そして驚いたのが、このボックスオフィスへ入る事が出来るのは、チケット引き換え証を持っている本人のみ。その連れの人間ですら立ち入る事を許されていない様で、入口に立つガードマンが厳しくチェックをしていました。
チケット引き換えだけに、なにもそんな厳しいチェックなんか必要無いのでは、と思うのですが…。当日券を買いたい人はどうするのだろう、と疑問に思います。
無事にチケットをゲット!これを持って、いよいよライシアムシアターへ潜入します。
少し手狭なロビー
これまでにご紹介したRoyal Festival HallやBarbican Hallでは、チケットチェックは座席のある講堂へ入る直前までありませんでしたが、ライシアムシアターでは早くも建物入口でチケットチェックが行われていました。
そう言えばRoyal Opera Houseでは入口付近でチェックが行われていたので、“演劇系”の公演とオーケストラのコンサートでは一線を画しているのかもしれません。確かに、今回のチケットは下から2番目のカテゴリーにも関わらず£72.5もしましたから、手軽に行けるオーケストラとは違うのでしょうね。中へ入ると、赤絨毯が敷き詰められたロビーがあって、その先はすぐ客席への扉がありました。オペラハウスの様な広大な社交場は無く、通路を少し広げた程度のもので、物販とBarカウンターがあるのみ。
ここでも軽食と飲み物が販売されていました。その隣には使い捨てのコップと水が置いてあったので、ここでも水に限っては無料で飲めるのだと思います。
物販コーナーにはライオンキングのグッズに加えて、プログラムが販売されていました。
このプログラムは£5。もうひとつ写真付きの大きな冊子が£10で売られていましたが、持ち帰りに不便なので買いません…。キャストからオーケストラメンバーに至るまで、挟み込みではなくきちんと印刷されています。キャストのプロフィールはモノクロながら写真付き、メインだけではなくエキストラキャストにも入っています。
三重構造の客席
私の座席は1階のStall。ロビーから直ぐの所にある客席入口から中へ入ると、客席はオペラハウスの様な円形劇場になっていました。
上を見上げると、3階席まである様です。1階席だけ見るとコンパクトですが、このシアターの座席数は2000を誇ります。2000という座席数は、池袋にある東京芸術劇場大ホールとほぼ同じですから、いかに多くの人が入るか分かりますよね。
多くの子連れ客で賑わう
今回は平日のマチネ公演。その為か、会場には多くの子連れ客で賑わっていました。子供が多い…というか殆どが子供連れなのではないかと思うくらい多かったです。
私の席の両隣もお子さん連れ、しかも喋り始めたくらいの小さな子で、足をバタバタさせて、親が何度も注意していました。(私も何度か蹴られましたがそこはご愛敬)公演中も、ある程度子供たちの声が聞こえていましたが、騒いだりする子はおらず、気になるものではありません。まぁクラシックコンサートとは違ってシ~ンとする公演ではないので、小さな子供連れでも心配無いかと思います。
先頭座席の眺望と舞台セットの質
私の座席は最前列…。ライオンキングの鑑賞を決めたのが旅行へ出発する直前だった為、手ごろな席が空いておらず、下から2番めのカテゴリーとなりました。
眺望としては、特に舞台上方部分が大変見難く、シンバの父が殺される瞬間を見落としてしまいました!しかしそれと引き換えに、ステージが近い分ダンサーの息遣いや細かい声の演出、またオーケストラピットから生の音も聴こえてくるので、後方の席で退屈するよりは良いです。
舞台セットに関しては、確かに質感の高さを感じましたが、日本の劇団四季と遜色ない様に感じました。それだけ日本のレベルが高いのだと思います。数年前に浜松町でライオンキングを見たときには「心配ないさ~」で笑いが起こるという珍現象もありましたが、わざわざ言葉の分かり難い海外の公演を見に行く必要は無いのかもしれません。
ただ、アフリカ系のキャストが多く出演するロンドンの公演では、よりリアルなサバンナの光景が再現されている様に感じました。その辺のクオリティは、日本のものより勝っているでしょう。
ミュージカルの本場ロンドンで観るライオンキング。レベルの高いセットとキャストの劇に心を打たれながらも、改めて日本のレベルの高さを実感する経験となりました。
次の機会には別のミュージカルも観て見たいと思っています。その他、ロンドンの観光スポットに関してはイギリス・ロンドンの旅行ガイドと“一人旅”体験レポート!も併せてご覧下さい。
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