シンガポールへの往復は、JALのエコノミークラスでした。往復とも羽田発着の深夜便、そして往復とも最悪のド満席です…。
このシンガポール行きの便は、以前は787-8の機材で運行されていた時期もあったのですが、現在は767。同じ「新感覚エコノミー」のSky Widerですが、787と767では座席幅が3cmも違うので、快適性に大きく差が出ます。今回は767で味わった地獄の満席エコノミーフライトの体験記と、少しでも快適なフライトにする為に工夫した点についてお伝えしようと思います。
やっぱり狭い45cmのSky Wider
そう言えば、私自身エコノミークラスの深夜便に乗るのは数年振りです。しかも前回はガラ空きのホーチミン行きで、往復とも3席独占してベッドにして寝る事が出来ましたから、満席便で眠る苦痛を味わうのは更に久しぶり~。
しかも当時はまだ「新感覚エコノミー」が無かった頃なので、このSky Widerに“真面目”に座って眠るのは初めての経験かもしれません。ロンドン発777のSky Widerは経験ありますが、導入当初にあった「非販売席」の隣を確保して隣席ブロックが実現したので、快適だったのは言うまでもありませんね。
ところで、JALの「新感覚エコノミー」シートSky Widerは、ボーイング767、777、787の3機種で採用されていますが、同じ名称にも関わらず座席幅や前後のシートピッチは微妙に異なります。隣人との干渉を防ぐには“座席幅”が重要なポイントになってきますが、今回搭乗した767はSky Widerの中で最も狭い45cm。
座った感想は、やっぱり狭い!国内線の767と変わりありませんから、狭いのは当然です。通路側に大きく傾倒して座らないと、隣人との接触は避けられません。767はやがて退役する身ではあるものの、この先まだ数年間は健在でしょうから、深夜便ではなるべく選ばない様にする他ありませんね。早く787に全て切り替わってくれないかな~
足元のスペースは通路側だと不利
多くの人が拘る“足元のスペース”。これまで標準だった79cmから大きく拡大したSky Widerのシートピッチは、確かに足元のスペースに余裕を持たせてくれます。私はたとえ足元が狭くても隣人との干渉が無ければ快適なので、あまり足元のスペースには拘りませんが、広いに越した事はありませんね。
しかし767の中央3列シートは、そのシートを支える2本の“椅子の足”がそれぞれやや通路側に偏っている為、足を延ばしたり荷物を入れる足元のスペースは中央席(E)より通路側席(D・G)の方が若干狭くなっています。荷物を入れる為だけなら別に何ら気になるものではありませんが…
この様に大柄な西洋人等が中央席に座った場合、椅子の足ギリギリの範囲まで足を延ばされると、こちらのスペースをかなりの領域で占拠されてしまいます…。この椅子の足が両席を隔てる境界線として意識されるので、どうしても仕方が無いのですが、今回この西洋人(しかも爆睡して気づかない!)のはみ出し具合がハンパ無くて、こちらが足を閉じていても接触するくらい…。とても眠れたもんじゃありませんでしたよ…。
これも満席便エコノミークラスの洗礼なんでしょうね。
後ろに人が居ない席がおススメ!
そんな苦痛極まりない満席のエコノミークラスですが、唯一助かったのは後ろが壁だった事。
私が往復共に座った20列目のシートは、後ろがギャレーやトイレになっている為、座席がありません。ここは出発72時間前のWebチェックインで開放される席なのですが、後ろに人の気配がしないので満席の苦痛が若干和らぎます。
また最大の利点は、座席を揺らされる心配が無い事です。これは後ろの人が席を立つ際にシートに触れる時もそうですが、最近は液晶画面がタッチパネル式になっているので、その操作の際にかなり揺れる事があります。しかもスマホの様に感度の良いタッチパネルではないので、操作する手にもつい力が入りがち。
加えて、リクライニングをするのに気兼ねする必要が無いのも良い所。深夜便でも朝食の際はリクライニングを起こす様に言われますが、この席はその心配も無いので安心して最後まで寝ていられます。エコノミークラスで快適な座席として、足元の広い非常口座席を好んでアサインする人も多いかと思いますが、こういう席は横柄な態度の人が多く、不快な思いをする事が多いので避けたほうが無難です。満席のエコノミークラスにおいて隣人の質は快適性を最も左右する要因の一つですからね。
JALエコノミークラスSky Wider搭乗記、次回は機内食をレポートします。→往復でこんなにも違う!JALエコノミークラス【機内食】の朝食を比較する
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