ご承知の通り、2020年より羽田空港発着便が大幅に増えた影響により成田空港発着便が大幅に減便となっていますが、成田空港発着便の冷遇はなにも運行本数だけではありません。今回は、JAL国際線の機内サービスにおける成田空港発着便の冷遇について、お伝えしていこうと思います。
JALのシャンパンに見る異差
「成田便」の改悪には、路線の減少だけに留まらず「機内サービス」の冷遇も見られる様になりました。
先ず、こちらはJAL国際線ビジネスクラスの機内食で提供されている“シャンパン”の銘柄をまとめた表です。
JALは自社HPで「DELAMOTTE BLANC DE BLANCS」を大々的に紹介していますが、それはニューヨーク線やシドニー線など長距離路線に限ったもので、シンガポール線やクアラルンプール線など中距離路線には、この“BLANC DE BLANCS”の名が付かない「BLUT」が提供されています。
この差別化は何なのでしょうか?ANAと同じく異常なまでの“羽田傾倒”にはもう慣れましたが、せめて機内食くらいは平等に取り扱って欲しいものです。
機内食メニューの選択肢が少ない
機内サービスの冷遇はシャンパンだけに留まらず、「機内食」のメニューにもその差が見て取れます。
これらはJALビジネスクラス機内食メニューの内、1食目の後にいつでもオーダーできるアラカルトメニューですが、左側「パリ→羽田」のメニューに比べて右側「パリ→成田」の方が明らかに選択肢が少ない事が分かります。
パリ発の羽田行きと成田行きは、それぞれパリを20:30と21:55(夏ダイヤ)に出発する事から、機内での食事の機会は双方で違いは無いはずですから、出発時間帯による異差ではないものと考えます。また、同じ傾向はその他の欧州線にも見られ、「羽田⇔ロンドン」は選択肢が多く、「成田⇔ヘルシンキ」「成田⇔フランクフルト」は少なくなっています。
これらは運行機材による都合とも考えられなくは無いですが、成田発着便が今後ますます機材縮小していく中で、同時にサービスの低下は避けられないのかもしれませんね。
国策「羽田傾倒」は、ついに機内サービスまでにも及ぶ様になってきました。「羽田」よりも「成田」が便利という方にとっては、機内サービスを取るか、都心のラッシュ回避を取るか、天秤にかける事になりそうです。
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