今回は、フランス・リヨンのオペラ座「OPERA de LYON」で鑑賞したバレエ公演のレポートです。
フランスのオペラ座という事で、パリのガルニエの様な豪華な内装を想像していましたが、実際に行ってみると意外なほどモダンな造りでビックリ!観客の服装もカジュアルですし、これまで訪れたオペラ座とはかなり違っていました。
チケット購入の方法
リヨン・オペラのチケットですが、公式HPから簡単に買えます。トップページ左のメニューか らCALENDRIERを選択すると公演カレンダーが出てくるので、任意の月と公演を選択。
公演が行われるのは概ね9月~翌年6月で、7月と8月は無し。毎年春頃になると、翌シーズンのスケジュールが一斉に発表されます。チケットの発売も非常に早く、今回私が鑑賞したバレエ公演も半年以上前から発売されていました。
細かな座席指定も可能!チケット価格は公演にもよりますが、今回のバレエ「シンデレラ」は1stカテゴリーでも€52と破格の安さ!パリのガルニエと比べたら数分の一です(参考→フランス・パリ「オペラ座」チケット入手と席種-ガルニエの独立シートをGet!)
決済はVISAかMastarのクレジットカードで。購入には会員登録が必要となりますが、費用等は一切かかりません。
決済が完了すると、PDFのEチケットが発行されるので、それを当日持参すればOK!実券への引き換えは必要ありません。
リヨン・オペラの場所とアクセス
リヨン・オペラの場所はココ。市役所などリヨン市の中枢機関が立ち並ぶ所にあります。
メトロA線Hôtel de Ville – Louis Pradel駅の出口を出てすぐ、円柱状の特徴的な屋根の建物がオペラ座です。この辺りは若者が集う場所にもなっている様ですが、市役所なども近い為か警察の警備も厳重で、自動操銃を持ったアーミーがうようよしています。用事が無い限り、普段はあまり近づきたくないエリアかもしれません…。
真っ黒な内装のロビー
正面入口から中へ入るとチケットオフィスがあり、その横にあるエスカレーターの所でチケットのチェックが行われ、ここから上階へ上って行きます。
真っ黒な床や壁で、なんだか由緒ある外観からは想像もつかない程モダンなデザインでビックリ!
それもそのハズ、このオペラ座は元々19世紀に造られた旧オペラ座を改築して建てられたもので、完成は1993年。外観こそ創建当初の形を留めている様ですが、中身は完全に現代ホールそのものです!
それにしても、もう少し歴史を感じる情緒的なものを残す事はできなかったものか…。あまりにも黒光りするので、目かチカチカしてきます(笑)!
また、Barを備えたホワイエの様な所はどこにも無く、エスカレーターを登りきったら通路の先に早くも客席入口があるのみ。これまで沢山訪れてきたオペラ座の中でも、ここはかなり特異な存在に感じてしまいます。
尚、客席へ行く途中のフロアにクロークがあって、大きなリュックやコートはここで預けます。料金は無料、係員の対応も親切丁寧でGood!
モダンなデザインの客席
客席は、これまた斬新!オペラ座特有の馬蹄形に近い形は維持しつつも、黒一色の超機械的です。正面に立って見上げると、照明器具が機関銃に見えて撃たれてしまいそう…(笑)!
あまり広い客席ではないですが、シートMAPを見ての通りバルコニーが6階まであるので、平土間を合わせると7階層もの高さになります。こんな極端に高さのあるオペラ座は初めて!
シートも黒一色。プラスチック感のある安っぽい素材ですが、座面には一応クッションがついています。座席幅は50cm以上ありますが、前後のピッチも含めてあまり広い印象は無いです。でも座り心地は問題なし。
プログラムは€2
さて、今回の演目はプロコフィエフのバレエ「シンデレラ」。プログラムは€2で、会場の係員から購入できます。
有名なタイトルなのであらすじは割愛しますが、今回のシンデレラはキャラクターの衣装がとても特徴的!
これはMaguy Marin(マギー・マラン1951- )というフランス・トゥールーズ出身の振付師によるものですが、出演者全員が人形の様な仮面をかぶっていて、独特の世界を創り出しています。
Lyon Operaの公式チャンネルに紹介VTRがあったので載せておきますが、愛着のあるキャラクターは子供にも人気な様で、会場には幼い子供を連れた家族連れも沢山来ていました。キャラに合った独特のダンスも見られて、内容的にはまずまずと言ったところ。
唯一にして最も残念だったのは、演奏が生ではなくスピーカーからの録音音源だった事。オーケストラピットもこの様に塞がれてしまっています。スピーカーからの音も若干ノイズ交じりですし、これはちょっと頂けない…。
ドレスコードは超カジュアル?
そんなリヨン・オペラですが、会場に来ていた客の服装は皆驚くほどカジュアル!ジャケット姿の人は皆無で、皆普通にトレーナーやジーンズの姿で鑑賞に臨んでいたのでビックリ!
Comment je m’habille ?
S’il n’est pas interdit de venir promener son élégance à l’opéra, l’époque est révolue où la queue de pie ou la robe de cocktails étaient de rigueur. Jeans, tee-shirts et pulls à carreaux y sont les bienvenus. L’important c’est d’être bien dans ses baskets. Ou ses mocassins à glands. Chacun est libre.
オペラ座のHPを見ると、服装についてはかなり自由である様な旨が書かれているので、そもそもパリのガルニエの様な“社交場”を意識したコンセプトではないのかもしれません。
私はちょっと気合を入れてジャケットを着て来てしまったので、慌てて脱いでクロークに預けてしまいました…!
手軽にオペラやバレエが鑑賞できるリヨンのオペラ座。優雅な雰囲気を楽しみたい方にはおススメできませんが、チケット代も安いですし、機会のある方は気軽な気持ちで訪れてみて頂ければと思います。
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