ポルトガル・リスボンの象徴的存在でもある路面電車(トラム)。今回は、その乗り方や路線MAP、車内の様子等について詳しくご紹介していきたいと思います!
フォトジェニックな景観に溶け込む黄色のレトロな車体の路面電車は、リスボンを象徴する存在とあって観光客に大人気!しかし路線によっては混雑し過ぎて車内はパンク状態…。そんな混雑を回避する方法についても探っていきたいと思います。
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目次
街に溶け込むレトロな路面電車
ポルトガル・リスボンの街を走る路面電車(トラム)。黄色い車体が狭い路地を縫う様に走る景観は、リスボンの象徴にもなっていますね!100年以上の歴史を持つ路面電車、リスボンに来たら是非一度は乗ってみたいもの!
路面電車は乗るだけではなく、フォトジェニックな写真が撮れるのも人気の一つ!リスボンの街は坂道が多いので、高低差を利用して良い構図の写真が撮れる所も多いです。
尚、リスボンの路面電車には緑や赤の車体のものもありますが、これらは通常のトラムとは異なり観光客向けのツアー車両なので注意が必要。運賃が割高な上、メトロとの共通チケット(後述)も使えません。運賃が高いとあっていつも空いていますが、市民の足と成り得ない物に乗ってもしょうがないですよね…。
路面電車の路線MAP
リスボンのトラムには12E、15E、18E、24E、25E、28Eの6つの路線があり、いずれも市街地の南側、河に近い所を走っています。この内、観光客に最も人気があるのが28Eで、旧市街や繁華街の主要スポットを巡る路線。
路線MAPですが、私はこちらのバスやメトロと共通のPDFを使いました。出典が2016と少し古いものですが、路面電車の路線に変更は無し。全路線くまなく記載されているので便利ですし、メトロとの乗り継ぎも分かり易いです。
路面電車への乗り方、チケット
路面電車への乗り方ですが、基本的にはバスと一緒。停留所もバスと一緒です。目的の列車が近づいたら手を上げて止めますが、観光客の多い所は事実上“各駅停車”になるので、手を上げなくても止まってくれる場合が殆ど。
車両は“前乗り後ろ降り”。運賃を現金で支払う場合は、乗車の際に運転手に渡します。
現金の場合は€3もしますが、地下鉄との共通ICカード「Viva Viagem」であれば€1.34、また€6.4の24時間券も使えるので、路面電車に乗る際は是非事前に用意しておきたいところ!
Viva Viagemは、運転席横のリーダーにタッチします。このViva Viagemに関する詳しい解説はコチラをご覧下さい→リスボン【地下鉄・バス】路線MAPと乗り方を詳しく解説!
アンティーク調の車内
路面電車の車内は、木目調のレトロな内装に1+2のシート配列。なかなか良い味出していますが、この車両の製造年は1995年…、古風な内装はあくまでも“演出”という事になりますね。
アンティークなデザインとあって、座席はバス以上に幅が狭く、通路側に座っていると立ち客にぶつかりまくって落ち着きません…。たとえ一人で座る場合でも、2人掛けの窓側へ行くのがベター!
最前列には赤いソファーの様なシートがありますが、こちらは優先席なので通常は座らない方が良いでしょう。
列車は、狭い路地をゆったりとしたスピードでガタゴトと進んで行きます。細い路地では対向車との距離も近く、かなりスリリング!窓から顔を迂闊に出していると危ないです。
降りる駅が近づいたら、ブザーで知らせるのはバスと一緒。しかしこのブザーの数が圧倒的に少ないので、混雑していたらなかなか押せません…。
出口は後方の扉から。しかし満員で身動きが取れない場合など、暗黙の了解で前の扉から降ろしてくれる事もあります。
28番はカオス!おススメは12番と25番
そんなリスボンの路面電車ですが、最も懸念されるのが車内の混雑。特に観光需要の高い28番においてはいつ乗っても大混雑で、車窓なんて見れたもんじゃない…。
始発駅から乗れば座れる可能性はありますが、28番の始発駅があるMartin moniz広場、また市街西の外れにあるCampo Ouriqueにも行ってみた所、いずれも乗車&着席待ちの大行列が出来ていてなかなか乗れません。
そこでおススメなのが、12番および25番のトラム。これらは28番と比べて圧倒的に混雑が少なく、途中駅からでも座れる事もしばしば。
かと言って28番と何か違いがある訳ではなく、全く同じ車両ですし、同じ線路を走る(特に25番)区間もあるので、無理して28番に乗るよりもよっぽど楽チンです!
また、トラムが何台か連続で来る事もあり、その場合は後続である程空いている可能性が高いです。先頭の列車はギュウギュウ詰めなのに、最後尾は28番であってもガラガラな事もありました。この様に、ちょっと工夫するだけで快適に乗車出来る場合もあるという事は、覚えておいて損は無いと思います。
新型車両の区間もある
尚、6つある路線の内、15Eに限ってはこの様な近代的な車両になっています。情緒的な趣きは無いですが、スピードも早いですし移動手段としてはGood!
何両も連なっているので車内も広く、揺れも少なくて快適!もちろん観光客は殆ど乗っておらず、地元の人の生活の足になっている様子。
乗り方は歴史的な車両と一緒ですが、ICカード(Viva Viagem)で乗車する場合は全てのドアから乗車可能。ドア付近にある黄色い機械にカードをタッチします。
また、現金で乗車の場合は車内の券売機でチケットを買う事も出来ますが、コインしか使えない場合もあるので小銭の準備が必要。
移動手段には使えない?
と言う訳で、リスボンの路面電車について見てきましたが、実際に乗ってみると信号にはよく止まるしスピードは遅いし、上り坂で利用するなら意味はありますが、移動手段としてはかなりコスパ悪いなぁというのが正直なところ。
まぁ観光アトラクションの一つとして、一度は乗ってみると面白いかもしれません。
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