今回レポートするのは、ポルトガルのリスボンにある白亜の大聖堂「サンタ・エングラシア教会(Igreja de Santa Engrácia)」。またの名を“パンテオン”と呼ぶこの教会は、多くの著名人が眠る霊廟としても使われている所なのですが、行ってみると大理石の立派な外観の教会で、なかなか見応えありました!
シンメトリックな建築美も見事!人も少なくチケット代も安いのでおススメです!
★こちらも合わせてどうぞ→「リスボン」記事一覧
目次
建築に300年、白亜の霊廟
サンタ・エングラシア教会の場所はコチラ。サンタ・アポローニャ駅にほど近い所にありますが、上り坂を周り道して行かなくてはならないので、結構アクセスには時間が掛かります。
高台に建つ白亜の教会。近場で見ると、なかなか迫力のある佇まいです!衛星写真で見るとよく分かりますが、この教会は大きな正方形の形をしていて、その中央に丸いドーム屋根がある構造をしています。
完成は1966年と比較的新しい建物ですが、建築が始まったとされるのは1684年。途中未完のまま放置された期間があった為、完成まで300年近く掛かったのだとか。現在では霊廟の様な役割を果たし、ポルトガルに縁のある著名な人物が安置されているとの事。
チケットは€4、パンフレットは€1
正面入口から入って、左側にチケットブース。こちらでチケットを購入します。入場料は€4ですが、アズレージョ博物館とのセット券(€7)や、他にも様々な施設にも入れる共通チケットも販売されています。※価格は為替レート等により常に変化します。
パンフレットは別途料金で€1。英語版もあって、厚紙で出来たなかなか立派な物です!教会の歴史を中心に館内MAPも書かれているので、これは是非Getしておきたい所。
大理石で出来た立派な講堂
さて、内部は自由見学になっていて、初めは教会のメインフロアを見学します。柱の無いだだっ広い講堂は、重厚な大理石で覆われたバロック様式の内装。煌びやかさは無いですが、独特のデザインの床面と洗練された大理石の建築美が見事です!
教会の様な主祭壇は無く、正面中央には18世紀に造られたとされるパイプオルガンの姿が。これはリスボン大聖堂から持ち込まれたものなんだそう。
両サイドの壁の窪みの所には、計6つの慰霊碑。ここにはヴァスコ・ダ・ガマやエンリケ航海王子、またリスボン市街にある広場の名前にもなっているルイス・デ・カモンイス(Luís de Camões)など、誰もが知るポルトガルの著名人の名が刻まれています。
慰霊碑の手前にはロープが張られているので、残念ながら近づく事は出来ません。
上を見上げると、教会の中心を成す丸い大きなドーム屋根の裏側が見られます。このドーム屋根に限っては20世紀に入ってから造られたそうですが、この屋根付近には回廊があって上る事が出来ます(後述)
上階に博物館、展望台もある
メインフロアを見学したら、次はチケットブースの裏手にある階段で上階の方へ。追加料金は掛かりません。
上階は幾つかの層に分かれていて、低層部は教会を囲む回廊。窓から顔を出せば、高い位置から教会内を眺める事が出来ます。
最上階は博物館になっていて、教会に纏わる物が展示。ここでは教会の建築に当たって使用された石や柱、また教会全体が見渡せる模型も見られます。
博物館のある最上階からは、教会屋上の展望台へと出られます。ドーム屋根の周り全てが展望スペースになっているので、360度の景色が望めますが、高さがあまり無いので眺望はイマイチ…。
でも傾斜に沿って建つ赤い屋根の建物が川の方へ続く景観は、なかなか情緒があって良いですね!
ドーム屋根の回廊がスリル満点!
尚、展望台のある最上階は、ドーム屋根の内側にある回廊に繋がっています。手すりの張り巡らされた回廊からは、教会内を見下ろす事が出来るのですが…。
下を覗いてみると、これがなかなかスリル満点!柱も何も無い空間に吸い込まれる様な気がして、高所恐怖症でなくても足がすくみます…!手すりの高さも1m程しか無いので、ふざけ合っていたりするとマジで危ないですよ。
パイプオルガンを上から眺める事も出来ます。でもよく見てみると、パイプの上部がホコリで黒ずんでしまって、折角の黄金のパイプが台無し…。磨けばさぞピカピカになるだろうに、何だか勿体無い…。
人が少ないのでおススメ!
と言う訳で、なかなか見応えのあったサンタ・エングラシア教会。今回は平日の15時頃に訪れましたが、館内は人の入りも少なく非常に静かで、落ち着いて鑑賞する事が出来ました!
入場料も安いですし、建築に興味のある人には特におススメです!
Igreja de Santa Engrácia
- 住所:Campo de Santa Clara, 1100-471 Lisboa
- 営業時間:10:00~17:00
- 定休日:月曜日、イースター、1/1、5/1、12/25
★こちらも合わせてどうぞ→「リスボン」記事一覧