以前、フランス・パリの美しすぎるオペラ座「ガルニエ」をご紹介しましたが、今回はパリにあるもう一つのオペラ座 「Bastille(バスティーユ)」をレポートします!
ヨーロッパのオペラ座といえば、金や大理石の華やかな装飾のある豪華な内装を創造しますが、このバスティーユに限っては何の変哲も無いただのホール…、そんなちょっと拍子抜けしたバスティーユでのオペラ鑑賞体験の模様をお伝えしようと思います。
メトロ1号線Bastille駅出てすぐの立地
オペラ座Bastilleがあるのはパリ12区。パリ市内のやや東寄りにあって、南東部方面へのターミナル「リヨン駅」も近いです。
最寄りのBastille駅へは観光での利用が多いメトロ1号線が通じているので、凱旋門やルーヴル美術館からでもアクセスは良好!停車駅の多い路線ですが、一駅一駅テンポ良く走るので所要時間もそんなにかかりません。
私は初め、凱旋門のあるCharles de Gaulle Étoile駅から停車駅の少ないRER-A線でGare de Lyon駅まで行って、そこからメトロ1号線に乗り換えるルートを使いましたが、Lyon駅での乗り換えがすごく不便だった為かえって時間がかかってしまいました。
Bastille駅では“Opéra Bastille”の出口を目指します。
尚、パリの地下鉄はスリの被害が懸念されるほど治安の悪さが指摘されていますが、私が乗った限りでは何も怖い事はありませんでした。特に観光客の多いメトロ1号線はホームドア完備の明るい駅ホームに加え、車両も新しくて比較的綺麗ですし、基本的な注意さえしっかりしていれば過剰な心配は要らないと感じました。※しかし併走するRERは4K(暗い・臭い・汚い・怖い)で乗るのに躊躇します→【衝撃の汚さ…悪臭漂うパリの地下鉄RER】
出口を出るとオペラ座はすぐ目の前!と言うか駅の真上がオペラ座の建物になっています。
オペラ座の目の前に広がるのはバスティーユ広場。もとはバスティーユ牢獄のあった場所で、7月革命の記念碑が建てられた歴史のある場所になっています。この辺りには特に主だった観光施設がある訳ではないので、パリ滞在においてそれほど頻繁に来る所では無いのかもしれません。
オペラ座入口では仮設のテントが置かれていて、手荷物検査を含むセキュリティーチェックが行われていました。これも安全の為ですが、決して見栄えの良いものではありませんね。
空港さながらの金属探知機を通る事になりますが、空港の様にベルトを外したり靴を脱いだりする程ではないので、そんなに心配する必要はないでしょう。
真新しくもオペラ座らしさは皆無…
セキュリティーチェックを受けて中へ入ると、そこは真新しくも普通のホールの様なロビー。バスティーユの建物の完成は1989年、初演は1990年という事ですから、かなり歴史の浅いオペラ座という事になります。ガルニエの様な豪華な大階段がある訳でもなく、普通のコンサートホールの様なロビーです。
しかし白と黒を貴重としたモダンなデザインは、流石フランスと言ったところでしょうか。間接照明に照らされた緩やかなカーブがどこまでも続くロビーは、控えめながらも洗練されていてエレガント!これを完成当時(1989年)の日本と比べると、よりその斬新さが分かりますね。
入口付近では本日のプログラムが販売されています。
お値段は12€。厚紙の立派な作りのものですが、他国と比べるとかなり高めです。中身もフランス語ばかりで分かり難いですし(当然と言えば当然ですが…)。まぁ旅の記念に1冊という事で良いのではないでしょうか。
客層と服装
オペラ座バスティーユ内を歩いていると、とにかく白人の姿が目立ちます。と言うか白人しか見当たりません。黒人はもといアジア系はおろか、観光客の姿も私以外誰も見かけませんでした。パリ市内の地下鉄に乗っていると、あれだけ多くの黒人の姿が見られたのに、ここは本当に別世界!これがフランスの階級社会の象徴なのかと思うと、ちょっと複雑な思いがします。
服装に関しては、ガッチリ系の紳士淑女がいる一方で、若い人は比較的カジュアルな感じがしました。服装についてはそれほど肩肘を張る必要はないのかもしれませんが、白人の上流階級社会に観光客が足を踏み入れる事を考えると、綺麗めのスタイルに越した事はないのかもしれません。因みに私は黒の綿パンに襟付きシャツ+ジャケット、ノーネクタイで行きました。さて、次回は座席および休憩時間の社交場についてレポートします。その他、パリの観光スポットに関しては「フランス・パリの旅行ガイドと“一人旅”体験レポート!」も併せてご覧下さい。
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