前回の記事より、ロンドンにあるロイヤルオペラハウスでバレエ≪The Winter’s Tale≫を鑑賞しています。幕間の休憩時間に入ったので、ホワイエを巡ってみたいと思います。
日本でクラシックコンサートへ行くと、大半の人が休憩時間を客席で過ごしていますが、西洋では殆どの人が社交場に出向いて、客席はガラガラになってしまうのが凄いです。 演奏会で演目を楽しむというより、それを“立前”にして知人と交流をするというのが本来の目的なんでしょうね。
目次
紳士淑女の社交場「PAUL HAMLYN HALL」
休憩時間開始後、大衆の流れに従って辿り着いたのが「PAUL HAMLYN HALL」という所。
吹き抜けの天井に大きな空間が広がっていました。どうやらここはオペラハウスの内部ではなく、隣に併設された建物の様です。
それにしても凄い人の数!時刻は既に20:30でしたが、夏至前の為まだ明るいです。
本格的な食事をする人達
会場の中心にBarカウンター、その周りに人がいて交流しているのですが、よく見ると皆テーブルに着席しています。
テーブルにはボトルワインにグラス、そして料理…!? ちょっと調べてみると、事前に予約をすればここで食事をする事が出来る様です。公演を見ない人でも入れるのかな?
それにしても皆マジで食事しています。もはや幕間の休憩とかのレベルではなく、ボトルワインを何本も開けて、何品もの料理がテーブルに並んでいました。もしかしたら、バレエを見ずに食事をしている人も多数いるのかもしれませんね。確かに今回の公演チケットの価格を見ると最低£6から入場出来ますから、なにも悪い席にへばり付いている必要は無いでしょう。
客層は白人しか見かけませんね。ロンドンの街中では多くの黒人やアジア系の人を見かけましたが、やはりこういう所は階級社会。それを如実に表しています。
Barのメニューを見てみる
会場中央のBarカウンターを見てみると、やはりミールは“おつまみ”程度しかありませんね。周囲のテーブルで出されている料理は別途注文する必要がある様です。
ドリンクのメニュー表を見てみましょう。グラスワインは日本円で1,000円前後から、シャンパンはその2倍以上します。
ボトルシャンパンはドンペリニョン2004が£200、ANAファーストクラスでも出されているクリュッグ・グランド・キュヴェは£350と相場の倍近い価格です。サンドイッチやチーズのプレートは£10前後でした。※価格は社会情勢により随時変動します。
私が頂いたのはRoyal Opera Houseという名の白ワイン。味はまぁまぁ…日本で3,000円ほどで買える白ワインくらいのレベルでしょうか。尚、空いたグラスの置き場ですが、開演近くになって人々が一斉に客席に戻る頃には各カウンターに沢山置かれていたので、基本的にはカウンターの人に渡せば良いのだと思います。
CRUSH ROOM
時間になったので客席に戻ります。講堂(AUDITORIUM)のエリアに入ると途端に世界が変わりますね。
その道中にこんな所を見つけました。“CRUSH ROOM”と書いてあって、ここでも中で人が食事しています。
こんな所にもレストランがあるんですね。「The Winter’s Tale」の記載があるので、いつも同じメニューでは無さそう。3コースで£50くらいでしょうか。ここにいる人達もバレエを見る気は無いのかもしれません。
夜は照明が映えて美しい
さて、2回目の休憩時間にも訪れてみました。時刻は21:30、漸く外が暗くなってきたのが分かります。
こうして見ると、夜のほうが綺麗ですね!流石に食事をしている人は減りました。
代わりにBarで注文をする人が増えた様な気がします。もみくちゃにされながらカウンターへ向かい注文。
今度はクランベリージュース(£3.1)を頂きます。濃厚で甘酸っぱい味わいを期待していたのですが…薄い!味が殆どしません。こんな所にまでイギリスの薄味志向が傾倒してるのかと…残念!
ところで、会場の端の方には水が置いてあって、誰でも自由に飲む事が可能となっていました。チェイサーの重要性は身を持って体験しているので、これは有り難いサービスですよね。
≪The Winter’s Tale≫ の感想
今回のバレエ演目「冬物語」は大盛況の内に終幕。私にとってはかなり眠い内容でした…。やはり初物の現代バレエは1回あらすじを読んだだけではダメですね。深く内容を理解していないと楽しめません。
ロンドンのオペラ座ROYAL OPERA HOUSE、そこは“交流の場”に特化した上流階級の社交場でした。特別な豪華さは無いものの、“王室”の名に相応しいエレガントな内装は、優雅な気分にさせてくれる事請け合いです。この公演のチケット等に関しては、以下の記事も併せてご覧下さい。
♪こちらも合わせてどうぞ↓