今回は、JALカード保険を使った疾病治療の話です。
先日の旅行では、ロンドンへ入国後ホテルに着いて間もなく、手足の痺れや目眩に襲われ、徐々に動かなくなる体に危機感を覚えて、現地の病院を受診しました。今回は、ロンドンの病院を受診した経緯や、その治療に関わる保険金請求について、体験談をお伝えしようと思います。
♪こちらも合わせてどうぞ→「ロンドン」記事一覧と旅行ガイド
ホテルの部屋で体調悪化
昨日の記事の通り、無事にJALファーストクラスでロンドンへ入国を果たした私。ホテルへ着きホッと息をついて間もなく、手足の痺れが顕著になり、加えて立ち上がるだけでふらつく様になって、更に意識までボーっとしてくるのを感じました。
何だろう?と思い、この症状についてWebで検索してみた所“熱中症”の症状に似ていました。確かに飛行機内でシャンパンなど10杯以上飲み、更にホテルへ辿り着くのに長時間汗だくになりながら歩いて来たので、それが原因なのかと…。
暫く様子を見ても症状は収まらず、逆に悪化の一途を辿ります。熱中症は重症化すると死に至ると聞いていたので、これはヤバイと思いJALカード保険のカタログに記載の相談窓口へ電話を入れました。
タクシー車内から911
紹介されたのは「ロンドン医療センター」。ホテルから車で30分程の所にあった為タクシーで向かったのですが、その道中で症状は更に悪化。遂には手足が膠着して殆ど動かなくなってしまいました…。
たまらずタクシー車内から911(救急)を発信。しかし後から聞いた話によると、イギリスでは意識のある内は24時間経たないと来てくれないのだとか。勿論私の場合も来てくれず、タクシーの運転手が途中から代わって、上手い事話してくれていました。
ロンドン医療センターで初期治療
ロンドン医療センター。英語でもLondon Iryo Centreと読み方そのままです。夏至近くの為、まだ太陽は高い位置にありましたが、既に診察時間は終わっている為、夜間対応と言う事で入れてもらいます。
看護師、医師共に日本人の方でした。問診に続いて血圧測定や血液検査、加えて過呼吸の症状が出ていたので、呼吸を整える治療が施されて小一時間ほど…。すると次第に症状が和らいでゆきます。
しかしロンドン医療センターにある設備では、これ以上の精密な検査は不可能らしく、念のためロンドンの大型病院で診察を受ける様に勧められ、紹介状を書いて頂きました。英語で上手く話せるか心配でしたが、移民の多いロンドンの病院では英語が話せない人も多いらしく、病院側も慣れているから心配無いとの事…。紹介された大型病院
そこからまたタクシーで向かったのはEaling Hospital。ロンドン中心部から西へ10kmほど行った所にあります。
受付で紹介状を提示の上、渡された紙に氏名や宿泊先ホテルの住所等を記入します。時刻は22時をまわっていましたが、ロビーには10名ほどの患者さんの姿がありました。その後、計2名の医師の問診を受け、下された診断結果は「alcohol!」
えっ、それだけ?
つまり、この手足の痺れや目眩の原因は“飲み過ぎ”にあった様です。きちんとチェイサーを付けていたとは言え、体内に入るアルコールの量には変わりないとの事。確かにファーストクラスの機内ではシャンパンSALONを初め、高級ワインを10杯以上飲みましたから、その事が祟った模様です。
もう来なくて大丈夫だから、と言われ釈放。時刻は既に日付が変わっていました。これじゃ何のためにFast Trackを使って早く出てきたのか分かりませんよね…。そう言えばEaling Hospitalでは代金を支払っていないのですが、イギリスでは基本的に医療費が無料だそうです。それが外国人観光客にも適用するなんて、なんだかウソみたいな話。
JALカード保険の利用
しかし最初に診察を受けたロンドン医療センターでの診察費はしっかり取られます。そのお値段は£500を優に超える金額でしたから、いかに医療保険というものが大切なものか実感させられます。
これを現地ではJALカードで決済し、後日JALカード保険会社から保険料を受け取るのに必要な書類を、日本の自宅に送ってもらいます。
JALカード保険の方には帰国後すぐに連絡し、保険金請求書一式が送られてきます。実は私、JALカード保険の利用はこれが初めてではありません…。
請求に必要な書類は電話で教えてくれますし、書類にも書いてあるので問題ないのですが、一点気になる事が…。そう、医療費£500余りを現地で決済した時のレートは£1=¥162。しかし請求書作成の時には既に£1=¥150の水準にまで下落していました。このまま£500を請求すると、手元に入ってくる日本円は¥5,000以上損する形になってしまいます。そこで保険会社に確認した所、日本円での引き落としの実体が確認できれば日本円で支払い可能との嬉しい回答。そこで、£500がレート¥162で引き落とされる予定のJALカード請求書コピーを添付して、保険会社に送付しました。
それから一週間後、指定の口座には無事に支払額と同額の保険金が振り込まれました。何ともスムーズかつ丁寧な対応、JALカード保険には頭が下がります。
クレカの保険だけでは不安?海外の高額医療
何はともあれ無事に事なきを得ましたが、やはり旅先で調子に乗るのはご法度ですね。大量のアルコール摂取は、チェイサーを付けて排水をしっかりしたとしても、体内に残ってしまうものだという事を学びました。
一方、海外での疾病には高い医療費が掛かってしまう事も改めて実感させられました。聞くところによると、海外で手術を伴う治療に数千万円掛かったという事例もあり、その場合JALカードClub-Aの150万円では到底足りませんから、治療保険だけでも“付帯保険”をプラスした方が安心かもしれませんね。
皆さんも海外旅行保険に関しては、今一度保証内容を確認の上、安全安心の楽しい旅行にして頂ければと思います。
関連記事: