「その③」に引き続き、ロンドン行きJALファーストクラス搭乗記です。今回は2食目のアラカルトメニューに加え、超プレミアム焼酎「極上・森伊蔵」をレポートします!
未完成なミールオーダーシステム
ファーストクラス(ビジネスクラス)の機内食では、1食目の後は好きな物を好きな時に注文出来るシステムとなっていますが、ラストオーダー(到着1:30前)までに自分から注文を入れないと、何時まで経っても2食目は出てきません。
食事のオーダーは、一応手元のコントローラーから注文するというスタイルなのですが、どうもこのシステムは今だ未完成の様で、他の方のブログを拝見していても完璧に使いこなせたという事例を見た事がありません。
昨年同じビジネスクラスに搭乗した際に、コントローラー上で殆どの食事が“完売”となっている中CAさんに尋ねた所「まだ沢山残っています」と言われた経緯があり、私は今回も使用を見送りました。まぁ8名しかいないファーストクラスですから、CAさんに声を掛けるのも容易なので問題ないですよね。最高に美味い!“極上”森伊蔵
それでは先ず、ドリンクをオーダーします。1食目の時もそうでしたが、ファーストクラスでしか飲めない高級なお酒ばかりを注文しています。
2食目のお供は「長期洞窟熟成酒極上 森伊蔵」。
この焼酎、プレミア酒の“森伊蔵”の上位酒で、アマゾンでも¥20,000という高値が付いています。国内線ファーストクラスで飲んだ通常の森伊蔵が美味しかったので、この上位酒にも期待をしていました。
その期待通り、メチャクチャ旨い!ノーマルの森伊蔵に比べても更に臭みが取れ、まろやかさといつまでも残る余韻、そして深い味わい。これまで飲んだ焼酎の中でピカイチの旨さです(普段あまり焼酎を飲まない身ではありますが…)。これを隣の席の方が何度も注文しているのを見ていました。残念ながら私の場合は前半のSALONが祟り、この一杯でご馳走様。
そう言えば、ノーマルの森伊蔵の機内販売が期間限定で再開した様で、私も一本購入しました。昨年秋の搭乗では敵わなかったので、嬉しい限りです。
月間生産数1000本のプレミア酒、アマゾンでは¥16,000の高値が付いていました。これを¥2,880で買えるというのは本当に信じられませんね。しかしながら、これに1.6万円も支払うならば「長期洞窟熟成酒極上」を2万円で買いますよね。
フミコの洋食と和食
さて、食事は“フミコの洋食”をオーダー。これはビジネスクラスでも食べられるメニューなのですが、昨年のヘルシンキ行きで食べた時に凄く美味しかったのを覚えていて、注文しました。
“ほんのり甘いコンテチーズのフラン”
軽い食感ながら濃厚なチーズ。とても美味しく、口の中でスッと溶けてゆきます。今回も「フミコ」メニューの選択に間違いは無い様です。
洋食の付け合せは“アスパラガスと海老、グレープフルーツのサラダ”
フルーツの甘さと酸味が絶妙、食が進みます。
そしてメゾンカイザーのパン。なぜだか1食目の時よりも温かく、更には美味しいです。1食目もメゾンカイザーのパンでしたから、温め方によって味わいが変わるのかもしれません。
次に“フミコの和食”。と言ってもご飯などは腹が膨れてしまうので、メインの“黒毛和牛のフィレ黒糖風味 フルーツトマト白味噌ソース モッツァレラと桜の塩漬け”のみ頂きます。肉の香ばしさを感じ、とろけるほど柔らかく、口の中ですぐ溶けてしまう程。1食目の和牛より遙かに美味しいです。フルーツトマトは甘くて果物の様ですし、ビジネスクラスではこれを食べなきゃ絶対ソンです。
ファーストクラス限定アラカルトメニュー
後はファーストクラス限定のものを注文します。“無添加帆立貝のスモーク”は肉厚の帆立が三つ入っていて、ジューシーでなかなか美味!
そして“洋食前菜”
これは味わうというより、完全に酒の肴ですね。真中の“レバーペーストのエクレア”はレバー嫌いの私でも食べられましたが、美味しいものではありません。一番右“鮑のブルゴーニュ風”は小粒でありながら結構重く、満腹には少々応えます。
口直しにデザート!“ケーク大納言”は、口に入れて直ぐはなかなか味がして来ないのですが、不思議な事に暫くしてから大納言の風味が広がり、その余韻が長く続きます。小さいのに凝縮していて食べ応えがあり、とても美味しいです。
本格派フレンチプレスコーヒー
シメにコーヒーを頂きます。昨年搭乗したビジネスクラスで出されたコーヒーは、その薄い味わいにガッカリさせられましたが、今回はどうでしょう…
専用のプレスで出され、砂時計が下に落ちたらプッシュして注いで下さい、との事。こんな本格的にフレンチプレスコーヒーを頂くのは初めてです。
味は上々。私はミルク派ですが、ブラックでも苦味が少なく、まろやかさがあります。勿論ミルクを入れた方が、ブラック特有の酸味が減って更に美味しくなります。ミルクを入れても薄く感じない美味しさ。
ちなみに“ショコラ”を注文すると、箱入りチョコレートが出てきます。上品な味わいで美味しいチョコでしたが、これを手土産としてもらっていた人がいた様な…?
尚、機内で貰えるリラクシングウェアーやアメニティキットは、全て使わず持ち帰り。森伊蔵も含めて、持ってきたエコバッグがパンパンになってしまいました!
食後は短い時間ですが、シートをベッドにして少し休みます。「ロイヤルブルーディー」のカフェイン(?)が効いているのか、全然眠くならないのですが、夏至近くのロンドンの夜は長いですから、体力は回復しておかないと。
ファーストクラスの優位性
それにしても12時間半は確かに長いです。ファーストクラスに乗っていてもそう思いますから、この満席便のエコノミーに乗っている人達は尚更でしょう。改めてマイルを貯めて良かったと思う瞬間です。
更に、多くに人達はこれから待ち受ける2時間もの入国審査待ちの行列に並ばなくてはなりません。ファーストクラス搭乗者には“ファストレーン”を利用出来る特別なチケットが貰えますが、これに関してはまた別の記事に記載したいと思います。
※2019年以降、ロンドンの入国審査は自動化ゲートとなり、搭乗クラスに関係なく1分で通過出来る様になりました(社会情勢により変更となる可能性あり)。詳しくはコチラをご覧下さい→イギリス入国審査が5秒で終了?自動化ゲートを利用してみた!
ヒースロー空港へは、名物となっている滑走路侵入待ちの上空旋回に苛まれる事なくスムーズに着陸となりましたが、それでも到着時刻は定時を2~3分まわった頃でした。国際線の“定時”は余裕のあるダイヤになっているものですが、それも時期によりけりなのかな?
ファーストクラスの旅、また乗りたいかと聞かれたら勿論「Yes」と答えますが、機内食をはじめ今回の搭乗でJALにおけるサービスの質の限界を見た様な気がします。
単純に“読書の時間”が欲しい富裕層とは違い、豪華さやサービス、そしてコスパを求める我々庶民の愛好家にとって、JALのファーストクラスが必ずしも要求を満たすものでは無いのだと思います。今後は、往復160000マイルもするJALファーストクラスよりも、豪勢なサービスで名高い“中東エアライン”の格安ビジネスクラスなど、新たな領域にチャレンジしていけたらなと思っています。ご清聴ありがとうございました。
「JALファーストクラス搭乗記 羽田~ロンドン」
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