昨日に引き続き、オーストリア航空ビジネスクラスの搭乗記から、今回は機内食のレポートをお伝えします。
一般的に機内食は、そのエアラインの本拠地から出発する便の方が、他国発よりも美味しいとされていますよね。今回のオーストリア航空はウィーン発という事で、大いなる期待を抱いて臨みましたが、その味やいかに?
目次
ウィーン発の機内食メニュー
飛行機の出発前、機内食担当のチーフ(?)らしき人がメニューを配布し、追って選択メニューのオーダーを取りに来ました。
およそ正方形大のメニュー表。紙質はJALと同程度で、それほど厚紙ではありません。
メニューの内容を見てみると、機内食は初めのディナーと最後の朝食の計2回。ディナーのメインは洋食2品と和食2品のいずれかより選択、朝食のメインやデザートも選択肢がありますが、好きな時にいつでも注文できるというアラカルトメニューは見当たらず。
ワインは、シャンパンを含むスパークリングが2種類、赤・白がそれぞれ3種類に加え、デザートワインもあります。日本語で超詳しい解説が書かれているので、とても選び易くてGood!
銘柄はいずれもオーストリア産が基本で、市場価格おおむね€10前後。後にこのNeusiedlersee DAC 2017という赤ワインを試してみましたが、後からジワっと豊潤な葡萄の風味が広がる、なかなか美味しいワインです!全ての銘柄を試す事は出来ませんでしたが、もしかしたら隠れた名品があるかもしれません。
CAによって変わる応対品質
さて、離陸後さっそく機内サービスが始まりました!先ずはお絞りが渡され、続いてテーブルクロスが引かれますが、ここで気になったのはCAの所作。
このビジネスクラスには1人のチーフと1人の日本人CAを含む5名のCAが業務にあたっている様ですが、人によってサービスの品質がマチマチ。
特に1人の日本人CAにおいては、料理の置き方やオーダーの取り方等、ちょっと乱雑な印象を受けてしまいました。忙しいのは分かりますが、“エレガント”さを演出するのも、ビジネスクラスの大切な要素の一つなのでは?
対して、日本人以外のCAは皆とても丁寧ですし、常に笑顔を絶やさない特別なサービスを提供してくれます。言葉が難無く通じる分、ある意味で家族的な親近感が沸く日本人CAだからこそ、もう少し+αの対応を望みたいものですね。
シャンパンは「デュヴァル・ルロワ」
それでは先ずはお楽しみのシャンパンから!メニュー表によると、オーストリア航空のシャンパンの銘柄は「Duval Leroy Brut(デュヴァル・ルロワ・ブリュット)」。泡を立てない為なのか、CAさんがグラスを手に持って注がれました。
デュヴァル・ルロワと言えば、マレーシア航空ビジネスクラスでも提供されているシャンパン。豊潤な香りとバランスの良い甘みがあって、なかなか美味しいシャンパンです!
Duval Leroyにも幾つか種類があって、このオーストリア航空は“Brut”の名が付く辛口の銘柄。市場価格を調べてみた所、おおむね5千円前後と、マレーシア航空のそれよりは若干安く手に入るかもしれません。それだけコスパが良いとも言えますね。
洋食の前菜が美味しい!
ドリンクの後は、いよいよ機内食のスタート!前菜は「ワゴンサービス」となっていますが、基本的に洋食か和食かの2択です。和食メニューは「前菜盛り合わせ」。
洋食の場合、以下の4つのメニューから好きな料理を選択して皿によそってもらいます。
- ビーフサラダ/豆
- ヤギのチーズ ベーコン巻き
- エビのチリマリネ
- アボカドのトマトサラダ/フレンチドレッシング
アボカドのサラダ以外の3種を選択しましたが、かなり量が少ないので、はじめから全部貰っておいた方が良いかも(笑)。後で戻って来た時に、おかわりを貰ってしまいました!
味はどれもGood!エビチリのエビはプリッと食感が良く、風味豊か。ベーコンは中のチーズがフワフワで、不思議な食感も同時に楽しめます。これはなかなかレベルの高い機内食!
若干クセのある味のパン
パンはバスケットから選べますが、その種類の多さにビックリ!こういう演出はビジネスクラスならではですよね。
ただ、パンの味はどれもイマイチ…。いずれも温まってはいるものの、香りも風味立ちも無く、味は全くしないか、若しくは若干の特殊なイーストの味。
唯一、このゴマのパンは香ばしくて良いですが、それ以外はちょっと…。
個人的な意見ではありますが、オーストリアのパンってどうも口に合うものが少ないんですよね。ここでも数種類試しましたが、味はウィーン市内のスーパーやレストランで提供されるパンと一緒です。
パンと一緒に出てきた「ウィーン風ポテトスープ」は、見た目とは裏腹に意外とサラッとしています。香り立ちや余韻もしっかりありますが、味としてはまぁ普通かな…。
メインは4種類から選択
続いてメイン料理。メインに限っては、離陸前にチーフらしき人がオーダーを取りに来たので、ワゴンでの提供ではなく個別に運ばれて来ます。私は、洋食の「鶏のムネ肉/トリュフ・ブリオッシュの詰め物」を選択。
淡白な料理かと思いきや、よく見るとチキンの中にしっかりと詰め物が入っています。味はややカレー風味?口に含んで後から少しずつ風味が湧いてくる感じ。
チキンの質もまずまず、なかなか手の込んだ質の高い料理ですが、付け合わせの枝豆が味わいゼロで残念!
Coffeeのメニューが配られる
食後、暫くして配られたのが、こちらのメニュー。なんとコーヒー専用のメニューが用意されていました!そう言えば、初めに配布されたグランドメニューには、コーヒーの名前が無かったなぁと。
コーヒーは全10種類!全ての解説に日本語が併記されているので分かり易いですね。これはカフェ文化を持つオーストリアの航空会社ならではのサービス!
私が選択したのは「Melange」。ウィーン市内のカフェでもいつも決まってオーダーする“Coffee with milk”ですが、機内で飲むミルクコーヒーの味は、ビターチョコの様な風味と豊潤なミルクの余韻。特別なおいしさではありませんが、ウィーン市内のカフェで出てくるコーヒーと変わらぬ味を提供してくれました。
美味しいデザート有り!でもチーズは…
コーヒーの後はデザート!こちらもワゴンでのサービスとなりますが、デザートに限っては好きなものを複数選択して構わないのだそう。
それならばと、フルーツ以外全て頂きました!
- 伝統的なスイートパンケーキ/ラズベリー
- ムース・オ・ショコラ、ブラン&ノワール
- 自家製アンズのアイス
このショコラのムースがなかなかの美味!チョコレートの層は、甘さの奥に仄かな苦味を感じ、白い層は濃厚なカスタード。
ただ、パンケーキとアイスは特筆なし。“伝統的なパンケーキ”とは、ウィーンのソウルフード「パラチンケン」を指す様ですが、特別美味しいものではないかな…(参考記事→ウィーンで食べる「パラチンケン」を食レポ!)。
一方、デザートと一緒にもらったチーズの盛り合わせですが、これがとっても曲者!どのチーズも凄くクセのある香りと味で、良く言えば本格的。
以前、ウィーンのスーパーで試しにチーズを買って食べてみた事があるのですが、クセが強すぎて破棄…、まさにその時の味そのものという感じでがします。まぁ良くも悪くもウィーンの味、クセの強いチーズを好む人にはおススメです。
美味しい料理もあったけど…
う~ん、良くも悪くもウィーンらしい機内食。美味しい前菜やデザート、コーヒーはポイント高いですが、あれだけ本格的な臭みのあるチーズを機内食で食べたのは初めてです!
長くなったので、次回の記事へ続きます。次回はベッドの寝心地や朝食メニュー等をレポート!→フルフラットベッドと朝食レポ!オーストリア航空ビジネスクラス
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