スイス・ジュネーブにある国際赤十字博物館。ここは、赤十字が行う人道支援の活動が紹介されている博物館なのですが、行ってみるとこれまでに見た事も無い様な最新鋭の設備や仕掛けがあって、なかなか興味深い所です!
そんな国際赤十字博物館について、アクセスから内容まで詳しくお伝えしたいと思います。
目次
パレ・デ・ナシオンの向かい側
ジュネーブの国際赤十字博物館があるのは、先日お伝えしたパレ・デ・ナシオンのすぐ近く。鉄道やバスの最寄駅も一緒なので、アクセスについては先日の記事をご覧下さい→「パレ・デ・ナシオン」ガイドツアーとアクセスについて詳しく!スイス・ジュネーブ
博物館は丘の上にあって、パレ・デ・ナシオンのちょうど道路を挟んだ向かい側に位置します。坂道または階段を上って、エントランスの方へ。
博物館の入口は、こちらのガラス張りの建物。創立は1988年ですが、2013年にリニューアルオープンしたとあって、まだ真新しい感じがします。
レセプションとコインロッカー
中へ入るとレセプション。ここで入場料(14フラン)を支払います。ジュネーブには入場無料の施設も多い中、およそ1,600円もの入場料とはなかなか強気ですよね。※価格は為替レート等により常に変化します。
大きな荷物は奥のコインロッカーへ。1フラン又は1ユーロのコインで鍵が閉まります。
自動で流れる日本語オーディオガイド
レセプションではオーディオガイドが借りられます。料金はチケット代に含まれていて、ID(パスポート)の提示も必要なし。日本語にも対応しています。
このオーディオガイドが凄い!ボタンを押したり何か操作する事なく、ただヘッドフォンを付けて移動するだけで、その場に適したガイドが流れる様になっています。まるで本物のガイドがマンツーマンで案内してくれているような気分!
勿論、番号を押す事で聞けるガイドもあるので、臨機応変な使い方が可能。たまに通信が交錯する事もありますが、こんなオーディオガイドを体験するのは初めて!
手をかざすと証言者が喋り出す
さて、この博物館のコンセプトになっているのが、こちらの12名の証言者たち。彼らは途上国の紛争地域などで被害を受けた方々で、先ずはその辛い経験を聞く事から始まります。
こちらの証言者の発言を聞くコーナーでは、証言者の映像の手のひらに自分の手を当てるとその証言者が喋り出し、それにオーディオガイドが連動して日本語訳が同時に流れるというスグレもの!
また別の場所では、証言者の前に着席すると証言が始まるパターンもあります。音声の遅延も無く、映像もすごくリアル!
彼らの話を聞いていると、収容所で拷問を受けた人や地雷で片足を失った人、また家族と生き別れになった人などもいて、色々と考えさせられます。こういう人達が世界に何百万人と居る訳ですから、本当に心が痛みます。
行方不明者の捜索体験
その他、紛争地域等で行方不明になった人のリストが保管されている部屋もあって、ここではその捜索作業の一部を体験する事ができる様になっています。
テーブルには資料が置かれていて、自由に閲覧が可能。これを使って捜索作業を行う訳ですが、届出のあった氏名や年齢、性別等を基に、膨大な目録から一つ一つ照らし合わせるという気の遠くなる作業。
この部屋だけでも数十万人もの名前があって、その一人一人の情報がこの様なカードに記録されています。ちょっと前の図書館やオーディオ資料室などにもあった目録カードの様ですが、恐らく余りにも膨大な人数なので、データベース化が間に合っていないのかもしれません。
不幸にも家族と生き別れになった子供達も多くいて、流石に心が打たれます…。私達は平和な時代に平和な国で生まれ育った事を感謝するべきですね。
来てみる価値あり!国際赤十字博物館
と言う訳で、ジュネーブにある国際赤十字博物館を訪れてみましたが、最新技術に驚かされる一方、世界の紛争地域の現状を知るきっかけにもなりました。14フランと入場料はちょっと高いですが、訪れる価値は十分に有り!
すぐ隣にあるパレ・デ・ナシオンとセットで来るのがおススメです!
国際赤十字博物館(ジュネーブ)
- 住所:Avenue de la Paix 17, 1202 Genève
- 営業時間:10:00~18:00(11月~3月は17時迄)
- 休館日:月曜日、12/24、12/25、12/31、1/1
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