12月は早くも年の瀬!今週はクリスマス週間という事で、オーストリア・ウィーンで訪れた美しい教会を順にご紹介していきたいと思います。
今回は、「聖ペーター教会」。ウィーンの旧市街(リンク内)にあって、シュテファン大聖堂のすぐ近くにある教会ですが、観光客でごったがえすシュテファン大聖堂とは違って入場者は限定的。でも金の装飾が施された美しい内部とパイプオルガンがあって、見ごたえは十分!意外な近場にある、穴場的な観光スポットです。
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シュテファン大聖堂から徒歩3分
観光客でいつも賑わうシュテファン大聖堂の周辺。ここはウィーン旧市街の中央にあって、観光の中心地となっていますよね。その為、シュテファン大聖堂はいつも混雑必至…。
でもシュテファン大聖堂のすぐ近くには、もう一つ「ペーター教会」という教会があります。直線距離にして100m余り、徒歩3分で着いてしまう距離です。
ペーター教会は、緑のドーム型屋根を持つ小じんまりとした教会。見た目、迫力はあまりありませんが、教会へ通じるアプローチがステキですよね。
ここも馬車が行き交う観光の要ではありますが、何故か教会への人の出入りは限定的。確かに、“観光スポット”としては認識し難いかもしれませんね。
日本語パンフレット有り
教会の正面入口から入ると扉があり、このうち右側の扉が入口専用になっています。入場は無料、早速中へ入ってみましょう!
扉から入るとエントランスホール。ロープが張られて、観光客用に入口と出口がきちんと整理されていますが、人の数はかなり限定的。照明もしっかり点いています。
ここには各言語に対応したパンフレットが置いてありますが、日本語(ピンク)もありました!でも、これと同じものが教会HPでも参照できるので、敢えて持ち帰る必要は無いかもしれません。
歴史ある古い教会
外から見ると小じんまりとした教会ですが、内部は思ったよりも開放感があります。そしてこの重厚感のある内装、美しいですね~!
この教会の設計者は、バロック建築の巨匠と言われたルーカス・フォン・ヒルデブラント(Lukas von Hildebrandt)。館内MAPを見ると分かりますが、この教会には細長い身廊が無く、卵型の講堂を中心に各祭壇と、高い天井のドーム屋根を持つ構造になっています。
教会の歴史は9世紀にまで遡り、ウィーンで2番目に古い教会とされているそうですが、17世紀に焼失。その後建て替えられて、1733年に今の教会が完成したのだとか。
天井のフレスコ画はかなり黒ずんでいて何が描かれているのか分かり難いですが、これでもこの教会は2001年から2004年にかけて修繕工事が行われたのだそう。あまり黒ずみは取れていない気もしますが、この建物自体、既に300年近く経過している訳ですから、ある程度は仕方ないのかも?
その他、ドームの淵には、ローマ皇帝レオポルト1世の勲章が設置されています。
祭壇と美しいパイプオルガン
教会の一番奥に設置された祭壇。中央にはMartino Altomonte(マルティーノ・アルトモンテ)という17世紀から18世紀に活躍した画家の絵画があって、テーマは“エルサレムの聖ペテロと聖ヨハネによる「贖いの癒し」”(直訳でスミマセン)。
近づいて絵画をじっくり見てみたいものですが、祭壇の手前にはロープが張られているので、あまり近づく事は出来ません。でも重厚な装飾の割にあまり大きな祭壇ではないので、少し下がって周囲の装飾と合わせて眺めた方が、迫力が出て良いかも?
一方、祭壇の手前から後方を見上げると、なんとも美しいパイプオルガンがお目見え!
翼を広げる鳳凰の様な風格は、唯一無二。こんな存在感のあるパイプオルガンは初めて見ましたよ!背面の窓ガラスがステンドグラスでない事が、唯一残念ではあります。
教会コンサートはほぼ毎日
このペーター教会では、ほぼ毎日コンサートが開催されていて、開演は15時または20時。今回は予定が合わなかったので行きませんでしたが、HPによると“無料”とあるので、気軽にオルガンの音を聴く機会があって良いかもしれません。
ウィーン観光地の中心にありながら、人が少なめの観光スポット「聖ペーター教会」。美しい内部の装飾とパイプオルガンは見ごたえありますので、是非訪れてみて頂ければと思います。
- 住所:Petersplatz 1010, Wien
- 会館時間:7:00~20:00(土日祝日:9:00~21:00)
- ペーター教会HP→St.Peter
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