今回は、フィンランドの《ヘルシンキ・ヴァンター空港》からポーランドの《ワルシャワ・F.ショパン空港》までの、Finnair(フィンランド航空)ビジネスクラスの旅(往復)をご紹介したいと思います。
ビジネスクラスと言えども、欧州国内線ですので大したサービスは期待出来ません。特にFinnairでは、ポーランドを始め、スウェーデンやノルウェーといったフィンランドから程近い距離にある国を結ぶ路線では、小型機の使用はもとい機内食の簡素化が成されており、同じシェンゲン協定国内線でもパリ線やロンドン線と比べると、そのサービスはエコノミークラスに“毛が生えた程度”である場合が多い様です。
ヘルシンキ→ワルシャワ
先ずはヘルシンキからワルシャワへ。この日の機材はE190。
座席はエコノミークラスと全く同じ2+2の4列シートです。パリ線など遠方への主要路線では3+3の6列シートで、それぞれ真中の座席を使用せずに1列4名で座る方式が取られていますが、E190では4席全てが宛がわれます。
よって、満席便の場合は隣席との干渉は避けられず、今回私が乗った便でも敢え無く撃沈となりました。
シートに違いはありませんが、エコノミークラスとの境目はカーテンで仕切りが成されます。ビジネスクラスの利用人数によってこのカーテンの位置は変動し、この日は前5列がビジネスクラスとして宛がわれていました。
機内食
さぁ、お待ちかねの機内食サービスが始まりました。メニューは、野菜サラダ、ブレッド(バスケットから選択可能)、デザート(ティラミス)です。内容としては貧相ですが、きちんと陶器の食器とiittalaのグラスで出てきます。シャンパンは、フィンエアーラウンジで提供されているものと同じ「Nicolas Feuillatte」(市場価格¥3,000程度)です。しかしサラダとパンだけでは小鳥の餌程度…。これを事前にリサーチし、搭乗前のラウンジでカレー等の腹に溜まるものを食べておいて正解でした。
ちなみにコチラは、ヘルシンキ→フランクフルト線のエコノミークラス機内食です。使い捨ての紙の入れ物ながら、肉料理(チキン)も含まれていて、なかなかボリュームがありました。ドイツほどの近い距離であっても、これ程のものがエコノミークラスで提供されているのですから、近距離ビジネスクラスであっても、もう少し“オカズ”になりそうなメニューを入れて頂きたいものです。
ワルシャワ→ヘルシンキ
さて、復路(ワルシャワ→ヘルシンキ)では、E190よりも更に小型のE170が宛がわれました。
シートは同じく2+2。前方2列がビジネスクラスに充てられましたが、全8席中私を含めて3名と少なく、隣席の空席が実現しました。
機内食
こちらが機内食です。サラダとは呼べないほど少量の野菜を散らしただけ(?)のものと、メインはパイ生地に肉やキノコ類を包んで焼いたもの、デザートはGODIVAのチョコレート。
見た目は「これっぽっち!?」と思いましたが、メイン料理はなかなかボリュームがあって食べ応えがありました。味も上々です。
往路のティラミスよりも、こっちの方が断然美味しいです。コーヒーと一緒に、至福のティータイムです。
仕切りのカーテンが開いていた
ところで、エコノミークラスとの仕切りのカーテンですが、通常安定飛行中は通路まで塞がれているのですが、ワルシャワ→ヘルシンキでは終始開いている状態でした。
その理由は、機内前方にトイレが無い事。ビジネスクラスの乗客も、トイレ利用の際は機内後方まで行く必要があり、その為にカーテンが開いているのでした。往路のE190では前方にも有りましたから、E170はよほど近距離向けに造られた機材なのでしょう。全然大した問題ではありませんが、ちょっと損をした気分です。
近距離ビジネスクラスに価値はあるか?
それでもCAさんの終始笑顔での対応は快く、また利用したいとは思いますが、ヘルシンキ⇔ワルシャワの往復運賃は、エコノミークラスが€168なのに対し、ビジネスクラスは€1319と非常に高額な設定ですから、特典航空券や会社の経費でなければ利用する人はまず居ないでしょう。ちなみに、ヘルシンキおよびワルシャワの両空港では、大行列のエコノミークラスのカウンターを尻目に悠々とチェックイン、そして保安検査・ラウンジへと進めた事は言うまでもありませんが、それを加味してもおよそ200,000円の価値には到底当たらないでしょう。いずれにせよ、乗り継ぎのし易いヘルシンキ・ヴァンター空港と、サービスに定評のあるFinnairですから、またの機会にも是非利用したいと思います。以上、Finnairビジネスクラス(ヘルシンキ⇔ワルシャワ)搭乗記をご紹介しました。
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