ロシアのサンクトペテルブルクで最も有名なロシア正教会のひとつが【血の上の救世主教会】。“血の上の救世主”というなんとも意味深な名前の教会は「キリスト復活教会」等とも呼ばれていて、ロシア正教会の中でも重要な意味を持つ場所なんだそう。
サンクトペテルブルクの主要な観光スポットとあって、教会内は物凄い混雑!しかし時間をずらせばゆったり鑑賞する事も可能です。
今回は、そんな「血の上の救世主教会」の美しい内部の様子や、混雑状況などについてレポートしたいと思います。
♪こちらも合わせてどうぞ→「サンクトペテルブルク」記事一覧と旅行ガイド
目次
教会へのアクセス
血の上の救世主教会の場所はコチラ。ミハイロフスキー公園に隣接していて、近くにはミハイロフスキー劇場やロシア美術館など、サンクトペテルブルクの主要スポットが目白押しです。
アクセスは、ネフスキー通りから運河沿いを500m程歩いて向かうのが一般的。運河沿いから臨む教会の景観もなかなかステキですね!
この運河沿いの道では、観光客向けの土産物を扱う露店が沢山出店しています。特に悪質な客引きは無かったですが、売り物をチェックしてみると値段は相場よりも高め。
でも、マトリョーシカの種類の豊富さにはビックリ!ミニオンやプーチン大統領のバージョンも揃っています。下手に土産物店へ行くよりも、こういう所の方が希望の品が見つかるかもしれません。
レンガ造りの外観
血の上の救世主教会は、1907年の完成。レンガや大理石がふんだんに使われた外壁と、屋根の方には玉ねぎ型(スライム型とも言う?)の丸いドームが合計9つ。いかにもロシアの教会という感じがしますね!
各ドームの上には黄金の十字架が付いていて、これは避雷針の役割も果たしているのだとか。教会中央にある高さ81mの塔は、残念ながらこの時は修復工事中で足場が組まれてしまっています…。
東西南北どの角度から見ても見応えありますが、教会東側にあるミハイロフスキー公園から臨むと、木々の間から教会が垣間見えてなかなか良い感じ!ここはちょっとした撮影スポットになっている様です。
チケット売場とオーディオガイド
チケット売場、およびエントランスは教会の北側にあります。今回は朝一で訪れましたが、チケットブースには長い行列!でも捌きが早くて、5分程で購入出来ました。
英語が通じるかは不明ですが、「1チケットプリーズ」と言えば問題なく買えます。
入場料は350RUB(≠600円)。高いインフレ率を誇るロシアなので、この価格がいつまで維持されるかは分かりません。これだけ有名な観光地なので、恐らく1,000円を超えるのも時間の問題でしょう。
尚、チケットは入口横の券売機でも買えます。見え難い位置にある為か、この存在があまり知られていない様で、利用者は殆ど居ませんでした…。
入場は自動改札で、チケットのバーコードをスキャンして通過。ロシアの観光地としては珍しく大した荷物検査も無いですし、女性のスカーフ着用の義務もありません。ここはホントに教会なのか…?
オーディオガイドは、入口を入ってすぐの所に受付カウンターがあります。受付横の券売機でオーディオガイドのチケットを購入、料金は200RUBで日本語にも対応です。
美しい内陣、聖人のモザイク画
さて、教会内部は内陣・身廊を中心としたワンフロアのみの構造で、見学導線や滞在時間などは全て自由。写真撮影もOKです!
この内部は、壁と言う壁、柱という柱に聖人のモザイク画が描かれていて、どれ一つとして同じ人物がありません。これらはロシア正教における殉教者や使徒などが描かれていて、全て合わせると250名もの数になるのだとか。
天井を見上げると、中央のドーム屋根を中心にアーチ状の屋根や梁がシンメトリックな配置になっています。青を基調とした色合いは、キリストが昇天する空や天をイメージしているのだそう。
隙間無く埋め尽くされたモザイク画には金の装飾も施されていて、なかなか豪華な景観です!
主祭壇もなかなか豪華な造りで、「王門」と呼ばれるゴージャスな扉を中心に、細かい彫刻が施された大理石のファサード、金を用いた聖人のモザイク画。残念ながら、祭壇の前はロープが張られているので、近寄る事は出来ません。
物販コーナー、日本語ガイドブックもある
尚、出口付近には物販スペースがあって、聖人の描かれたカードや置物を中心に教会グッズが売られています。
見た所、ロシアにあるどの教会にもありそうな物ばかりですが、ちょっと珍しかったのはイースターエッグ。開けると中からこの教会が出てくるという特別仕様です。
また、この教会に関するガイドブックもあって、日本語版もあります。価格は1冊250RUB(ロシア語版はなんと50RUB!)と安いので、この教会について詳しく知りたい場合は良いかもしれません。
私も1冊買ってみましたが、オールカラーで130ページの大容量!特に聖人のモザイク画に関して、作品名や作者等が事細かに書かれているので、興味のある方は是非!
夕方はとても空いている!
と言う訳で、今回は朝一で訪れた血の上の救世主教会ですが、館内は床が全く見えなくなるほど大混雑!団体ツアーのグループが複数押し寄せるなど、カオスと化していました。
折角の美しい教会なのに、こんなんじゃ情緒もクソもあったもんじゃない…
しかし、この日の夕方に再度立ち寄ってみた所、朝の混雑が嘘の様にエントランスはガラガラ!この教会の営業時間は18時迄ですが、夏季(5月~9月)は22:30まで延長されるので、夕方以降を狙って訪れるのが得策かもしれません。夜間営業(18:00~22:30)は入場料が若干値上がりしますが、その分ゆっくり観られるならコスパは良いでしょう。
観光客を狙う詐欺師には要注意!
尚、前回の記事でもお伝えしましたが、血の上の救世主教会の周りには観光客(特にアジア人)を狙った詐欺が横行しているので、鳥や変なコスプレで写真を撮らせようとする輩には要注意です!
もし話しかけてきてもシカト、変にいちゃもん付けられたら大声を上げて追っ払って下さい!→白い鳥は撮るな!ロシアの観光地で詐欺被害【犯人の顔写真付き】
「サンクトペテルブルク」記事一覧と旅行ガイドはこちら↓