フランス・リヨンの観光には欠かせない地下鉄やトラム。今回は、それらの乗り方や切符の買い方、路線図などについて詳しくお伝えしたいと思います。
リヨンの路線MAPと運賃
リヨンの市内を走る交通は、メトロ(地下鉄)、トラム(路面電車)、バス、ケーブルカーの4種類。全てTCL(リヨン交通局)が運行していて、チケットも一括管理されています。
路線MAPを見ての通り、地下鉄はラインAからDまでの4路線。ラインAとDは旧市街方面を走り、ラインBはリヨンの中央駅にあたるGare Part-Dieu駅を通っています。その他、トラム(路面電車)が1~5の5路線とケーブルカーが2路線に加え、無数のバス路線が存在しますが、観光客の行く所はメトロとトラムだけで殆ど事足りるでしょう(私もバスは全く使いませんでした)。TCLのHPはコチラ。
運賃ですが、観光客が主に使うのは以下のとおり。
- 1回券…€1.9
- 10回券…€16.9
- 2時間券…€3
- 24時間券…€5.8
- 48時間券…€11
- 72時間券…€15
※価格は為替レート等により常に変化します。
ICカードによる乗車券もある様ですが、いずれも1ヶ月定期など地元の人向けなので、観光客が使う機会は無いと思います。
券売機の使い方
続いてチケットの買い方について見ていきましょう!メトロの場合は改札の手前、トラムの場合は各停留所にこの様な券売機が設置されているので、これを使って購入します。
操作方法は、画面下のロールで選択し緑のボタンで決定、赤のボタンでキャンセル。英語への切替も対応しています。
チケットの種類と枚数を選び、画面に従って進めていけばOK。画像付なので選び易いです。
支払いは現金の他、クレジットカードも対応。私の持つ三井住友VISAカードで難無く決済できました!
細長いタイプの切符。決済の時に“receipt”を選択すると、領収書も一緒に出てきます。
メトロ(地下鉄)の乗り方
切符を買ったら、早速改札の中へ!手前のチケット挿入口からチケットを入れ、奥の穴から出てきたチケットを受け取るとゲートが開く仕組み。日本の改札機と違って、チケット受け取り口がゲートの手前にあるので注意が必要です。
また、多くの駅がこの様な相対式のホームになっていますが、改札口が各ホーム別々になっているので、間違って入ってしまうと反対側のホームへ行く事がでません。1回券の場合、その入場だけで無効になってしまうので、列車の進む方向を確認してから改札を通ると良いでしょう(リヨンの列車は左側通行)。
運行間隔は路線によって異なりますが、平日のラインDなら3分間隔、ラインAやBは6分間隔くらいで、比較的コンスタントにやって来ます。しかし日曜日になると10分くらい待たされますし、また終電が異様に早い日などもあるので、あまり過信しない方が良いかもしれません。
タイヤで走るメトロの車内
列車は白地に赤のラインが入った特徴的なデザインの車体です。電車と言うより、成田空港T2で以前走っていたシャトルに形が似ている様な…(参考:空の駅 風和里しばやま/かつての成田空港T2シャトルを見に行く)
ラインDは自動運転になっていますが、ホームドアはありません。
列車の足元は、車輪ではなくタイヤ。札幌の地下鉄と同じですが、加速は良いもののガタガタと路面の振動をモロに感じるので、あまり乗り心地は良くないです。
列車は2~3両の短い編成なので、朝夕を中心に結構混みますが、車幅があるのでせせこましい感じはありません。
シートは、海外では珍しいクッション付!簡易的な腰掛けもあるので、リュックを背負っている場合等に便利です。
駅へ到着したら、SORITEと書かれた出口を目指します。出口の改札では切符の挿入は無く、矢印のランプが点いている所を通れば自動的にゲートが開きます。
不要になった切符は、改札手前の所に捨てられます。
トラム(路面電車)の乗り方
続いて、トラムの乗り方について。切符はメトロと共通で、2時間券などの場合はそのまま乗継も可能です。
こちらも特徴的なマッコウクジラの様な顔立ちのデザイン!運行本数はメトロよりも少なく、特に夜9時を過ぎると極端に減るので要注意。
乗降りの際は、扉のボタンを押して自分でドアを開けます。数箇所ある扉の内どの扉から出入りしてもOK。
車内は、一般的なヨーロッパのトラムと遜色ない造り。狭い車内ですが、扉の前は有る程度のスペースがあるので、スーツケースも問題なく持ち込めます。停留所は、液晶ディスプレイで確認。
尚、トラムはメトロの様に改札口はありませんが、1回券および時間券(2hや24hなど)で初めて乗る場合は、車内の打刻機にチケットを通す必要があります。
他のヨーロッパ諸国同様、これをしないと罰金の対象になるので要注意。
ケーブルカーはメトロと一緒
その他、ケーブルカーへの乗り方については、メトロと全く一緒。旧市街からフルヴィエールの丘への玄関口になっているVieux Lyon駅では、メトロと同じ改札内にケーブルカー乗り場があります。
本数も多く、2路線とも概ね7~12分おきに出ているので便利です。
車内は超シンプル!ケーブルカーなので急角度で上って行きますが、意外にも車両が平坦なので、立っていると体が持っていかれそう~!
その為か、シートは全て山側を向いていて、座った時に背中の方へ上手い具合に体重がかかる様になっています。これがもし逆だったら椅子から滑り落ちてしまうかもしれません。
治安は問題なし!マナーは…?
と言う訳で、フランス・リヨンのメトロやトラムの乗り方について見てきましたが、駅構内にはゴミ箱が設置されていて目だった落書きも無く、またパリの地下鉄の様に臭くもないですし、治安の面でも問題無いと思います。
でもフランスの地下鉄には色々な人が居るもので、例えばアコーディオンを弾いてチップを稼ぐ少年もその一人!
上手けりゃ€2のチップでもはずんでやろうと思いましたが、メロディだけ弾いて後の和音はメチャクチャ!ちょっとこれで金稼ぐのは無理じゃないかと…。
また、手すりがハンガー掛けになるのもフランス流(笑)!こういった光景を見ても、誰一人嫌な顔をせずに平然としているのが不思議ですよね。東京でこれをやると突き倒されますよ…。我々は日本人らしく、マナーを守って乗車しましょう!
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