今回訪れたのは、世界遺産フランス・リヨンの街ではちょっと珍しい、現代建築が特徴の博物館「コンフリュアンス博物館 Musée des Confluences」。内部は恐竜時代から現代に至るまで様々な展示物がある他、我々日本人の文化に関するちょっと興味深い展示まであって、なかなかボリュームのある博物館です!
館内の様子や見所、またお得な入場チケット等について詳しく見ていきたいと思います。
目次
斬新な現代建築の博物館
コンフリュアンス博物館があるのは、フランス第二の都市リヨン。ローヌ川とセーヌ川、2つの川に挟まれた半島の南端にあります。
世界遺産のリヨン歴史地区とは違い、この辺りは再開発が進むエリアとあって周囲には近代的な建物ばかり。
アクセスにはトラムの利用が便利で、Musée des Confluences駅で降りると博物館の目の前に着きます。こちらの巨大なガラス張りの建物がコンフリュアンス博物館。この博物館はCoop Himmelb(l)au(コープ・ヒンメルブラウ)というオーストリアの建築会社がフランスで始めて設計した建物だそうで、このガラス張りの外観は「雲」および「クリスタル」が表現されているのだとか。
正面のエントランスから中へ入ると、初めに手荷物検査と金属探知機、その先にレセプションがあってチケットを購入します。
入場料は€9。しかし今回は17時以降に入ったので、割引されて€6になりました!日本語の館内MAPもあるのが嬉しいところ。※価格は為替レート等により常に変化します。
チケットは常設展、特別展、それぞれの階でチェックされるので、退館まで無くさない様に注意が必要です。
各階の案内
受付を済ませたら、エレベーターで博物館のフロアへ!このコンフリュアンス博物館の建物は、地上5階、地下2階の7階層になっています。
- Level 4:展望カフェ
- Level 3:事務所
- Level 2:コンフリュアンス博物館(常設展)
- Level 1:コンフリュアンス博物館(特別展)
- Lever 0:コンフリュアンス博物館(レセプション)
- Level -1:Grand auditorium(大講堂)
- Level -2:Petit auditorium(小講堂)
この内、博物館のチケットで入れるのは、レベル3を除く地上階のみ。地下は博物館とは別の講堂になっていて、エントランスも別になります。
博物館の入場料は€9ですが、これ1枚で常設展・特別展のどちらにも入場可能。
各階の移動はエレベーターの他、外壁ごしに設けられた階段を使う事も出来ます。ただ、ひたすら長い階段を上る事になるので、帰り(上から降りて来る際)に利用するのがベスト!夜は階段やクリスタルの壁面がライトアップされて、なかなか素敵です!
民族・宗教的な展示物が多い
さて、このコンフリュアンス博物館で観られる展示物ですが、コンセプトはズバリ“科学的な観点から見た人類の歴史”。人類史の起源から文明社会の反映、ネットワーク、そして未来へのビジョンが、それぞれテーマに添って展示されています。
作品の展示数は3000点余り、しかし博物館には常時200万点以上が所蔵されているのだとか。主に自然科学と科学技術の分野の展示、それに民族的な展示品が多く見受けられます。
展示品の解説は英語とフランス語のみですが、模型を見るだけで何となく意味合いが伝わって来るものも多いです。ただ模型の質感はイマイチで、特に動物のエリアにあるトラやカンガルーなんかは、正にぬいぐるみそのもの…。
本物の剥製が置かれている訳では無い様です。
でも恐竜のエリアには80%の骨が揃っているとされるディノザウルスの標本があるなど、見応えのある展示も揃っています。
ちょっと面白い日本文化のコーナー
様々な展示品の中、今回最も面白かったのが「日本」に関する展示。これは特別展の展示なのでいつ行っても見られるとは限りませんが、この時はレベル1の12番のフロアで日本の文化が紹介されていました。
展示されているのは、各地方に伝わる祭りにや踊りに関する衣装や道具、また仏具などの宗教的な品物が多いです。刀の展示もありますが、いわゆる“SAMURAI”的な物は殆ど無く、あくまで日本人の信仰心を読み解く意味合いが強いです。
こちらは仏壇に祀る位牌。こんなものが博物館に展示されているなんて、初めてみました!
中には鏡餅の展示も(笑)! 手前に散らばっている小さな餅は、一体何を意味するのだろうか…?
こういう日本では当たり前のものでも、海外の人が見たら立派な宗教的文化の一つなんでしょうね。
レベル4のカフェと展望テラス
尚、最上階レベル4には展示エリアは無く、カフェが一つあるのみ。ここではコーヒーやサンドイッチ、ケーキ等の軽食が販売されています。
またこの階の端の方へ行くと展望テラスになっていて、景色を望む事も可能。流石にパリの様な夜景は見られませんが、ローヌ川に架かるレモン・バール橋のライトアップなんかは良く見えます。
17時以降の訪問がおススメ!
と言う訳で、リヨンのコンフリュアンス博物館についてレポートしましたが、今回見学に要した時間は1時間15分ほど。これなら入場料が割引になる17時以降に入っても、19時の閉館まで十分余裕がありますね!
木曜日なら22時まで開いているので尚更お得!人も少ないですし、訪れるなら17時以降をおススメします!
Musée des Confluences
- 開館時間:11:00~19:00(木曜は22時Close、土日は10時Open)
- 定休日:月曜日、祝日(1/1、5/1、12/25)
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