わずか“7分間”の機内食サービスに11,000円!? JAL国内線ファーストクラスの一律サービスに疑問

ご存知JAL国内線のファーストクラスは、2007年12月にサービスが開始。東京(羽田)から大阪(伊丹)、福岡、札幌、那覇の4路線で展開されているファーストクラスの料金は、その距離に関わらず一律8000円となっており、そのサービス内容にも異差はありません。※現在では11,000円~13,200円へ大幅に値上げされています。

しかし、飛行時間45分の伊丹線と2時間半を誇る那覇線では、そのサービスを受ける時間はもとい、座席の快適性への重要度も違って来ますから、これが同一料金である事は、私に限らず多くの人が疑問を抱いている事と思います。

その中でも特に最短距離となる伊丹線では、機内サービスはあって無いような物。一度気流が乱れれば、元々25分しか無いサービス時間はほぼ無くなったも同然ですから、これに那覇線や福岡線と同一料金を支払う気にはなり得ません。

特に人気の無い「羽田⇔伊丹」線

そんな伊丹線では、クラスJの空席待ちで20名を超える落選者が出る様な場合でも、ファーストクラスが空いている場合は多く、係員からUP(インボラではなく有料で!)を勧められる事がある程です。

しかも、空席待ちの当選発表が成されるのは機内へ搭乗する直前になる為、既にラウンジサービスや受託手荷物の優遇サービスは終了していますから、ファーストクラスへUPした所で、受けられるサービスは座席と機内食のみ。これだけ費用対効果が悪いサービスであれば、安定収入を得ている出張族ですら敬遠するのは当然でしょう。

JAL

因みに、HPで「羽田⇔伊丹」線の発券状況を見ると、高い確率でファーストクラスの残席数が残り少なくなっていますが、これは最上級ステータス会員に向けて配られるクーポンを利用しての予約である場合が多く、有償での利用は少ないと思われます。※このクーポンサービスは2015年をもって廃止となっています。

JALファーストクラスクーポン

私も昨年度は4枚ほど頂きました。本来ならば那覇線で使用したかったのですが、なかなかそうも行かず、「伊丹」と「札幌」で消費してしまいました。

JALファーストクラス機内食

「羽田⇔札幌」線は、「伊丹線」に比べて機内サービスの時間は2倍ほどありますが、それでも知人と会話をしながら食事をして、食後のワインを嗜む頃には、早くも“ベルトサインまであと5分”のアナウンスと同時にサービスが終了してしまいますから、伊丹線で“クラス相当”のサービスを受ける事がいかに難しいか、改めて実感しました。

「羽田⇔伊丹」の短距離路線に機内食は無理がある

JALは最近、国内線ファーストクラスの機内食には力を入れている様で、月替わりで地方の食材を取り入れたメニューや、有名シェフによる監修の料理が振舞われています。それは素晴らしい事なのですが、「羽田⇔伊丹」線ではそれを心から味わう時間がありません。

私が以前「伊丹線」でファーストクラスを利用した際、私の所へ料理が到着したのは、“あと10分でベルトサインが点灯します”という機長の挨拶から3分後!実に7分間しか食事の時間が与えられませんでした。この日のファーストクラスは満席で、私が座っていたのは3列目だった為、1列目から配られる機内食の到着に時間を要するのは仕方の無い事ではありますが、これでは胃に流し込むだけの“作業”になってしまいます。

飛距離に応じた料金設定を検討すべき

先ず値段に関しては、距離によって差をつけるべきだと思います。札幌や福岡を基準として、伊丹線は6,000円、那覇線は10,000円くらいが妥当ではないでしょうか。そうすれば、例え伊丹線で満足のいくサービスが受けられなくとも諦めがつきますし、逆に那覇線はちょっとした国際線ビジネスクラス並みのサービスといっても過言ではないですから、是非そうすべきだと思います。

↑その後、距離別の運賃となり予想が当たりましたが、運賃そのものが高額なので何とも・・・。

伊丹線では“食器”を使わない機内食サービスを

国内線ファーストクラスの機内食は、“軽食”でありながら、味噌汁等のスープ、前菜、メイン、デザートと、毎回なかなかの充実したメニューとなっている事が多く、これを伊丹線の10分足らずの時間に“食事”として頂くには、あまりにも無理があるのではないでしょうか。それならば、「伊丹線」に限っては韓国線の機内食で提供されている様な“空弁”にすれば、盛り付け等の時間が短縮できる上に配膳が楽ですし、ベルトサイン消灯後すぐに乗客へ提供できると思います。

JALファーストクラス

その上、空弁の消費期限を“当日”にして持ち帰り可能にすれば、気流の乱れによって機内サービスが出来ない場合でも“手土産”として渡せますし、食べ残しにも対応、残飯処理の手間も省ける、と良い事づくめの様な気がします。

食品の持ち帰りに関しては、色々と問題が起こり得る為、なかなか難しいのかもしれませんが、実際のところ国際線では“軽食”として提供された菓子パンが、「機内でお召し上がりください」の表示があるにも関わらず食べ残しが持ち帰られているのが現状ですし、それも見てみぬ振りされている事でしょうから、「何を今更」とは思いますが。

価格に見合ったサービスの向上に期待!

いずれにしても、今の「羽田⇔伊丹」線ファーストクラスのサービスの有り方については、是非とも改善をお願いしたい考えです。たかが1時間の移動ではありますが、少しでも「満足」のいくフライトになる事を願っています。

コスパ最高の沖縄線ファーストクラスについてはコチラ→JAL国内線ファーストクラス(羽田~那覇)搭乗レポート!

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