出てくるの遅すぎ!ANAビジネスクラス「機内食」サービスと“和食”の味

シート・アメニティに続き、ANAビジネスクラス(羽田~ミュンヘン)の模様をお伝えします。今回は機内食(1食目)をレポート!

スカイトラックス社の格付けにおいて、6年連続で最高ランクの5つ星を獲得したANA全日空。その機内食や、さぞ極上の味と最高のサービスを提供してくれると思って期待していたのですが…。

機内食メニュー/上等な紙に多言語表記

機内食メニューとおしぼり/ANAビジネスクラス

羽田空港を離陸後、間もなくして機内食メニューとおしぼりが配られました。メニューの配られるタイミングは、外資系航空会社だと離陸の前である事も多いですよね。

ANAビジネスクラス機内食メニュー

ANAの機内食は言わずもがな、大きく分けて「和食」か「洋食」の選択。更に洋食のメインは3つの料理から選択できる様になっています。JALもそうですが、都内に店を構える高級料理店とのコラボメニューも掲載。

※ビジネスクラス機内食メニューは事前に予約出来ます!詳しくはコチラ欧米路線のメニューをアジア路線で選択可能!ANA機内食【事前予約】レポート!NRT~SIN

ANAビジネスクラス機内食アラカルトメニュー

1食目の後、好きなタイミングでオーダーできるアラカルトメニューがあるのはJALと一緒。選べるメニューの数は飛行距離に比例しますが、和食・洋食の選択および前菜からメイン、デザートまで揃っているのは、さすが長距離路線と言えますね。

ANAビジネスクラス機内食メニューの紙質

驚いたのは、このメニューの紙質。艶のある厚紙で、かなり上質な紙が使われています。JALのビジネスクラスの様なヨレヨレの紙とは大違い!

ANAビジネスクラス機内食メニューの裏表紙

また外国語への対応が豊富で、英語・ドイツ語の他にフランス語も掲載されています。このメニューはロンドン行きやパリ行きにも対応しているので、その辺りに配慮した造りになっているのかとは思いますが。

ANAの格安シャンパン「Lombardi Cuvée

テーブルクロス/ANAビジネスクラス

離陸してから1時間後、ようやくテーブルクロスが引かれました。特に乱気流でベルトサインがなかなか消灯しないという事も無かったですし、何をそんなに時間を要しているのかちょっと不明…。

シャンパン/ANAビジネスクラス

さて、最初のドリンクサービスですが、先ずは例外なくシャンパンを頂きます!ANAのシャンパンは「ロンバルディ・キュヴェ・ブリュット」。

市場価格を調べたら、日本円でおよそ4,500円ほどでした。これはJALのドゥラモットの圧勝ですね。

シャンパンの味/ANAビジネスクラス

メニューの解説によると、このシャンパンはほのかに感じる香ばしいアロマ、強い泡立ち、控えめな酸味と上品な口当たり。熟成から来る苦味を余韻に伴う素晴らしい味わいとの事。

ビジネスクラスのシャンパン/ANA

飲んでみると、ややねっとりとした舌触り。Brut特有の辛味を伴う風味は引き経ちますが、強い泡立ちとは程遠く、時にして炭酸が抜けているのかと思うくらい大人しいシャンパンです。

悪い味ではないですが、華やかな要素は一切なし。感動は無く、これはリピートも無いかなぁ…。

なかなか美味しいアミューズブーシュ

アミューズ/ANAビジネスクラス

それではいよいよ機内食のスタート!先ずはアミューズブーシュが運ばれて来ました。アミューズは和食・洋食共に共通のメニューとなっています。

  • ミックススパイス風味のチーズスティック
  • 小海老と胡瓜のマリネ バジルソース
  • 合鴨のテリーヌ オレンジ風味

テリーヌ/ANAビジネスクラス

小さな皿ながら、料理の名前が盛りだくさん!合鴨のテリーヌはオレンジ風味が生臭さを上手い事消していて、なかなか美味!バジルソースのマリネも良いですが、チーズスティックは何だか東南アジア風味で特殊な味がします。

「祇園にしかわ」プロデュースの和食

祇園にしかわプロデュース/ANAビジネスクラス

この時期のANAビジネスクラスの和食メニューは、「祇園にしかわ」という京都のミシュラン星付きレストランのプロデュース。HPを見てみると、夜の和食懐石が15,000円~とあって、なかなか高級な料亭の様です。

和食の前菜と小鉢/ANAビジネスクラス

今回は、日本発という事で和食を選択しました!先ずは前菜と2つの小鉢。黒のトレーに乗せられて運ばれてきました。

前菜/ANAビジネスクラス

  • 鯖寿司 平目龍皮巻き
  • 青海苔真丈 海老真丈串打ち
  • スモークサーモン菜の花巻き
  • 新じゃが、鴨燻製、新玉葱和え

何れも手の込んだ料理で、様々な食感が楽しめますが、どれも凄く薄味で何が何だか分からず…。せっかくの料亭の味も、機内食には向かないという事でしょうか…?

アスパラ/ANAビジネスクラス機内食

菜の花/ANAビジネスクラス機内食

2つの小鉢は「蛤 湯葉豆腐 うすい豆餡」と「蛸 筍 木の芽味噌」。蛸の下にはシャキッとしたアスパラ、木の芽味噌も風味豊かですし、こちらも「作品」として十分楽しめる料理です。

何れも地上で食べたらさぞ美味しいと思いますけどね。

主菜と味噌汁/ごはんをパンに変更

和食/ANAビジネスクラス

続いてメイン料理、主菜「鯛 甘酢餡掛け」に味噌汁と香の物。これにご飯が付くのですが、今回もご飯をパンに変えてもらいました。

鯛/ANAビジネスクラス機内食

メイン料理という事で見た目がもう少し華やかだと嬉しいのですが、かなり質素な色合いですよね。鯛の身はしっとりしておらず、多少のパサツキもあってイマイチ・・・。甘酢餡かけの味付けは、まぁ普通に美味しい程度です。

パン/ANAビジネスクラス機内食

主菜が来る前に運ばれて来た2種類のパン「ポテトフォカッチャ」と「ハーブブリオッシュ」のはずですが、片方はなんだかフランスパンの様…。丸いブリオッシュは、バジルの様な味がします。

バターが付属しておらず、パンを持って来たCAさんが「後ほどお持ちしますね」と言ってくれましたが、かなり待たされてパンが冷めてしまった…。

スペシャルワインは「Chablis Premier Cru」

スペシャルワイン/ANAビジネスクラス

ここで、2杯目のアルコールをオーダー。ANAビジネスクラスのワインは、赤白ともに2種類ずつありますが、それとは別に「スペシャルワインセレクション」と題して、ちょっと特別なワインが一覧の中から1種類のみ用意されているとの事。

事前リサーチでは、通常の赤白ワインよりもコチラに掲載されている方が高級な銘柄が多く、機内では絶対こちらを飲もうと思って目星を付けていました!

ANAビジネスクラスのスペシャルワイン

この日に搭載されていたワインは「Domaine Long Depaquit Chablis Premier Cru ‘Les Vaucopins’ 2014」という銘柄。

飲んでみると、こちらもシャンパン同様ややねっとりとした舌触り。余韻はほぼ無く、辛口とも甘口とも言えない微妙なラインのワインですが、安っぽい味では無いです。

市場価格は€30ほど。この「シャブリ・プルミエ・クリュ」、ランクの異なる類似品なら、ボトル3,000~4,000円程度で手に入りますが、白ワインとしてはなかなかの高値ですよね。

でもこの程度の味わいなら、ちょっとコスパは良くないかな…。

レベルの高いデザート・チーズ・コーヒー

デザートのワゴンサービス/ANAビジネスクラス

最後にデザート、こちらは和・洋共通のメニューです。今回の機内食で唯一ワゴンによるサービス。

チーズとデザート/ANAビジネスクラス

チーズも一緒に頂きました!デザートはPierre Hermeというフランスのパティシエとのコラボメニュー。何種類かある様ですが、「コラボメニューを下さい」と言ったら、この2つしか貰えなかった…。

Pierre-Hermeプロデュースのスイーツ/ANAビジネスクラス

ANAビジネスクラスのスイーツ

ババロアの方は、パッションフルーツの甘さが引き立ちます。下層はイチゴジャム、ほど良い酸味で華やかさもあり、なかなか美味しいスイーツ!

一方、丸い方は割ってビックリ!玉子の様な中身は、甘酸っぱい味の不思議な食感。味・見た目ともに、どちらも楽しめるスイーツでした!流石はフランスのパティシエ、レベルが高いですね!

チーズ/ANAビジネスクラス

チーズは2種類、どちらもクセは少なく、クリーミーで豊かな味わい、食べ応えもあります。あともう2種類くらいあれば尚嬉しいですけどね。

コーヒー/ANAビジネスクラス

シメに頂いたコーヒーは、ANAオリジナル「大空と大地のつむぎ」。上空で飲む事を想定した独自の焙煎方法で作られたコーヒーとの事。ミルクコーヒーで頂きましたが、しっかり苦味を感じます。

食後のデザート、チーズ、コーヒーに関しては、なかなか満足のいく内容でした!

3時間もかかった機内食…

テーブルクロス/ANAビジネスクラス

それにしても今回の機内食。最初にテーブルクロスが引かれてからデザート・コーヒーが終わるまで3時間も要してしまいました!一般的にビジネスクラスやファーストクラスはコース料理になるので、エコノミーに比べて時間がかかるものではありますが、それにしても料理が出てくるのが遅すぎ!

CAの対応/ANAビジネスクラス

この便は満席という事もあってCA各位とも忙しなく動き回っていましたが、それを鑑みてもここまで時間を要したエアラインは初めてです。根本的に人員が足りていないのかもしれませんね。

長くなったので、次回へ続きます。次回は2回目の機内食、ワイン、そして“あの”サプライズも!→バースデーサプライズも!ANAビジネスクラス搭乗記/羽田~ミュンヘン

♪こちらも合わせてどうぞ

これまでに記載したファーストクラス・ビジネスクラス搭乗記を、航空会社別にまとめています。ベッドにもなるフルフラットシ...