ホアンキエム湖にある「玉山祠」でハノイに伝わる伝説の亀を見に行く!

いつも観光客で賑わうベトナム・ハノイのホアンキエム湖。この湖畔から赤い橋を渡って行くと小さな島があって、そこには500年以上もの歴史を持つ祠「玉山祠」が建っています。

玉山祠には、この地に纏わる英雄が祀られている他、ハノイに伝わる伝説に深い関わりを持つ大亀の剥製が展示されているとの事。どの様な剥製なのか、その伝説の証を観に行ってみる事にしました!

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ホアンキエム湖に浮かぶ島

ハノイ市街の中心に広がる湖「ホアンキエム湖」。湖畔にはベンチ等が整備されて市民の憩いの場になっている他、ハノイ観光の中心でもある所ですよね。

幅およそ200mほどの小さな湖ですが、湖の北側には「ゴックソン島」と呼ばれる小さな島があって、ここには「玉山祠(ぎょくさんじ)」という名前の祠が建っています。

ホアンキエム湖の橋

島へのアクセスは、風情ある赤い木造の橋。ハノイ観光スポットの中でも1位2位を争うくらい有名でベタな所ですが、この祠には、ベトナムに古くから伝わる伝説や、それに関わる人物等が祀られている等、キャッチとしてはなかなか興味深いスポットでもあります。

橋の手前でチケットを買う

玉山祠の門

それでは早速、その祠へ行ってみましょう!橋を渡る手前には漢文の書かれた3つの門があって、いずれも玉山祠を構成する一部となっていますが、その全ての門をくぐらなくても橋の方へ行く事は出来る様になっています。

玉山祠のチケット売場

橋の手前にチケット売場があり、チケットは大人30000ドン、学生15000ドン、15歳未満は無料。玉山祠の開館は、平日の7:00~18:00となっています。※価格は為替レート等により常に変化します。

玉山祠への橋

真っ赤に塗られた木造の橋。日本の寺院や城下町等にも見られる“和風木橋”にも、どことなく似ていますよね。

棲旭橋

橋の中央には、この橋の名前が刻まれていました。右から「棲旭橋」と書いて“せいきょくばし”、現地の言葉では“テーフック”と読むそうで、朝日の差す橋という意味があるのだとか。

ハノイ1の観光スポットとあって、写真撮影の観光客でいつもごった返していましたが、この時は朝一だったので人の数は限定的。

棲旭橋のライトアップ

尚、夜にはライトアップされて、より一層真っ赤に!祠は18時に閉まってしまいますが、これを見に来るだけでも価値あるかもしれません。

ゴックソン島の中へ

玉山祠の入口

橋を渡りきると4つ目の門があって、左には亀、右には麒麟、頭上には2羽の鶏が描かれています。いずれも改修されているのか、色乗りがキレイですよね。

尚、ここでチケットをチェックされますが、先ほどのブースでチケットを買っておかないと、ここから先へ進めなくなってしまいます。

玉山祠へ入場

中は意外と質素。このゴックソン島全体が玉山祠の敷地になっていて、島の中央にある祠を中心に、その周囲に遊歩道があるという構造になっています。

玉山祠の観光順路

祠の入口は島の反対側に位置するので、島をグルリと周って行きます。特に順路などは無く、自由に観て周って良さそうです。

正殿の中

玉山祠の正殿

島の反対側、正殿へ到着!ここは近年になって改修されていない様で、古めかしくも歴史を感じさせる佇まいです。創建は13世紀、この建物は1865年に再建されたものなんだとか。

玉山祠のガイド

中へ入ると、すぐそこは仏の祭られた祭壇のある部屋。この時ちょうど、西洋人の団体さんがガイドに説明を受けながら、静かに目を閉じて祈りを捧げていました。

玉山祠/チャン・フン・ダオ(陳 興道‐ちん・こうどう)

この玉山祠のメインは、チャン・フン・ダオ(陳 興道‐ちん・こうどう)等が祭られた祭壇。この人物は、1288年に起こったベトナムの王朝による紛争「白藤江の戦い」で、敵国に打ち勝った英雄として崇められているのだそう。

ベトナムの南部ホーチミンには、同名の名が付けられた通りがある他、チャン・フン・ダオの銅像も建てられているらしい。国を挙げての英雄なんですね。

Den-Ngoc-Son

その他は、武具や馬の像など日本の寺院にはあまり見られない置物が幾つか見られます。馬の表情がかなり印象的…。

伝説の亀の剥製がここに!

玉山祠の亀

チャン・フン・ダオ等が祀られた部屋の隣へ行ってみると、そこには体長2mにもおよぶ大きな亀の剥製が展示されています。これはこのホアンキエム湖で1968年に捕獲された亀で、体重は250kgもあるのだとか。

迫力のある大亀ですが、入れられているショーケースも凄い立派!どうやら“ただ”の亀ではなさそうです。

還剣伝説の大亀

話によると、この地には「還剣伝説」というものがあって、これは15世紀に在位したベトナム王朝の皇帝レ・ロイ(黎利‐れいり)という人物が、神から授かったとされる宝剣を手に、当時ベトナムを支配下に置いていた明を撃墜。その後、神の使いとされる大亀が湖から現れて、その宝剣を持って湖へ帰って行ったという話。

Den-Ngoc-Sonの亀

そんな中、1968年にこの大亀がホアンキエム湖で発見され、これが当時の伝説に出てくる亀なのではないかと言われたのがきっかけなんだそう。なかなか壮大な話ですが、この大亀以外にもホアンキエム湖では、これまでに何頭か亀が見つかっているそうです。

15分でサクッと観光!

Den-Ngoc-Son出口

伝説の大亀、まじまじと見せて頂きました!玉山祠は、見所の数としては少ないですが、古来から伝わる伝説を感じるには良い所なのかも?観光の目安は15分ほど。橋の上にたむろする観光客の数を見て、空いている時間帯を狙ってササっと観光するのがベターかと思います。

以上、ベトナム・ハノイの玉山祠の模様をお伝えしました!

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