私が「香港・マカオ4日間の旅」で最初に訪れたのが、この「黄大仙祠(ウォンタイシンチ)」という名の寺院。香港では最も有名かつ定番のパワースポットで、老若男女問わず多くの人が祈りを捧げに訪れていました。今回はツアーで訪れましたので、半ば強制的な部分もありましたが、私もここでお祈りにチャレンジしてみました。
市街地にある寺院
黄大仙祠があるのは、九龍の南部。香港市街地エリアの北端に当たりますが、MTRの「観塘線黄大仙」駅から徒歩3分という好アクセス。空港方面から鉄道で行くとなると乗り換えがあってちょっと不便ですが、繁華街からは比較的スムーズに行く事が出来るでしょう。
今回はツアーだったので、空港からバスで直行です。この時初めて香港を訪れましたが、耐震化“ゼロ”の細長い高層マンションが建ち並ぶ光景は、「シムシティ」や「A列車で行こう」の世界観に似ていてすごく印象的でした。
黄大仙祠の周りにも高層マンションが林立しています。浅草の浅草寺がそうである様に、この辺りも昔と比べると大分景色が様変わりしてしまったのでしょうね。
入場料は任意?
黄大仙祠の敷地内は一方通行になっているので、勝手口から中へ入る事は出来ず、入場は正門からのみとなります。
この黄大仙祠への入場料について、中には入場料は任意だという情報もあるのですが、よく分かりません。この時は団体で入ったので、何にも触れずにゾロゾロと入って行きましたが、入口の所には任意で入れる為の賽銭箱があるので、個人で行く場合は積極的に入れた方が良いかもしれませんね。カラフルな本堂と様々な拝み方
さて、この黄大仙祠の正式名称は「薔色園黄大仙廟」。正門を抜けて進んで行くと、本殿のあるエリアが見えて来ます。「道教、仏教、儒教」の3つの宗教の寺院であるこの場所には、主に願掛けの為に訪れる人が多いのだとか。
境内は凄い人、そしてかなり煙いです。お清めの水道があって、手を洗う習慣は日本と同じです。
本殿の前には、この様にお祈りをする場が設けられていて、皆赤い台に膝を乗せて拝んでいます。基本的には線香の束を持ってそれを揺らしながら祈る形が一般的の様ですが、線香を持っていない人も多く、手を合わせて上下に揺らしている人、また中にはキリスト教の様に指を織り込むスタイルの人もいて様々。要は願いが通じれば何でも良いという事なのでしょうか?
本殿の造りは日本の寺院と似ていますが、このカラフルな色使いは独特ですよね。金と緑を合わせる感覚は、日本にはなかなか無いものだと思います
社の中を除くと、眩いばかりの金像がズラリ!日本の寺院もこれくらい派手にやってくれると、もっとパワーが貰えると思うんですけどね。
お祈りにチャレンジしてみる
では、折角なのでお祈りにチャレンジしてみたいと思います。祈りに使う線香は、境内の左右にある売店で販売されていますが、この時は添乗員がまとめて買ってくれました。
渡されたのは一人3本。この線香、太さによって値段が変わるそうで、大体5ドル~20ドルが相場なんだとか。これは細い部類のものかと思いますが、中には10本くらい束になって売られているのもありました。
それでも、日本で仏壇や墓に備える線香と比べると、かなり立派なものです。
この先に火を付けて、本堂の前にある線香台の所へ持って行きます。この時なぜか火のついているロウソクが少なくて大渋滞…。
正しい祈りの仕方については、初めに線香を掲げて3回礼をして氏名を名乗ってから願い事を念じ、その後に正面→左→右の順に線香を立てるのだそう。それぞれ「道」「師」「經」という道教の三大理念が掲げられています。
香港のパワースポット
尖沙咀などの繁華街からも気軽にアクセスする事が出来る黄大仙祠。パワースポットの寺院と言うと山奥の方まで行かなければならないイメージがありますが、この様に市街地からすぐ行ける所にあるのは便利ですよね。でもなんだか周囲のマンションから見下ろされている感じで、ちょっと違和感?でもそれが逆に新旧入り混じった独特の雰囲気があって、神様から何かを貰うというよりは、そっちの方が何かしらのパワーを感じます。
境内の奥には占いの店が軒を連ねていて、中には日本語対応の店もあるそうなので、尋ねてみるのも良いかもしれません。でも良く当たるとされる人気の占い師の店は予約しないと入れないそうですし、そういう店に限って中国語限定との事ですから、なかなかハードルは高いかもしれませんね。
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