“100万ドルの夜景”と称される香港の夜景。九龍と香港島に挟まれたビクトリアハーバーでは、毎晩20時からおよそ10分間に渡ってビルの明かりやレーザービームを使ったイルミネーションが織り成すショーが繰り広げられています。
私が参加したツアーでは、このショーを九龍側と香港島側の2箇所で観賞する行程が組まれていて、香港の夜景をそれぞれ違う角度から眺める事が出来ました。
「アベニュー・オブ・スターズ」
夜景のライトショー「シンフォニー・オブ・ライツ」の観賞場所として定番なのは、九龍川の海沿いに設けられた遊歩道「ウォーター・フロント・プロムナード」。
ここは香港映画に特化した銅像や香港映画のスターの手形などが展示されて、「アベニュー・オブ・スターズ」という名前が付いています。
日本人に馴染み深いのは、やはりこのブルース・リーですよね。1940年生まれなので本来ならまだ存命しているハズですが、若くして亡くなったのは残念です。奇しくも『燃えよドラゴン』が世界的にヒットした頃には既に死去していたそうですから、本当に気の毒な事です。
ここはビクトリアハーバーが一望できる絶好の場所。遊歩道に段差は付いていませんが、広い場所で視界も開けているので、多少混雑してもビルの灯りが見えなくなる事は無いでしょう。
ところでこのアベニュー・オブ・スターズ、改修工事の為2015年~2018年まで閉鎖されているそうです※2020年現在リニューアルオープン済みしかしウォーターフロントプロムナードは通行可能と聞きますから、シンフォニー・オブ・ライツの鑑賞に支障は無いと思いますが、観賞場所が限られてしまう為、多少の混雑は覚悟した方が良いかもしれません。
因みにブルース・リー等の銅像は、ここから2~300mの所にある「尖沙咀東海濱平台花園」に移転されているそうなので、見たい方はそちらの方へ。
思ったよりも光の少ないライトショー
この日のライトショーが始まったのは20:03頃。最初、このショーのライトアップに参加するビルや企業名がアナウンスされます。このヴィクトリアハーバーに広がるビル名を片っ端から挙げていったら何時間かかるのか?と思っていたのですが、意外にも1分ほどでアナウンス終了。えっ、そんなに少ないの?と心配になりつつも、ショーはスタート。
「シンフォニー・オブ・ライツ」の名のごとく、アベニューの周囲に設置されたスピーカーから流れるサウンドに合わせて、ビルのイルミネーションが動作します。サウンドは中国っぽいペンタトニックを交えたオリジナルなもの。
全てのビルが点滅して、港一杯に煌びやかな風景が広がるものと期待していたのですが、実際にネオンが動いているのはごく一部のビルのみ…。レーザービームが付いているビルも2つしかありませんでしたし、なんだか期待したものとは違いました。
夜景としては確かに綺麗ですが、“エンターテイメント”を見る感覚でいると少しガッカリするかもしれません。
山の上から観賞する
後日、このツアーの最後の行程として香港島の山の上からシンフォニー・オブ・ライツを鑑賞する事になりました。
場所は「ヴィクトリア・ピーク」。香港島にある標高500m級の山の上です。ここから眺める景色は、星屑散りばめた様な美しいものだと、添乗員から説明を受けます。
ここへは「ピークトラム」という列車に乗って行くのが通例です。トラムの駅の横には展望スペースがあるのですが、今回はバスのため「山頂廣場THE PEAK GALLERIA」の方までやってきました。
ここからの眺めはコチラ。ちょっと霞がかっているのが残念ですが、地上から見るよりずっと遠くまで見通せますね。山の上とは言え市街地から程近い所にある為、音楽も聴こえてきます。
こうして見ると分かりますが、九龍側のビルからもレーザービームが出ていたのですね。ウォーター・フロントに居る時には見えない位置なので知りませんでした。
今回、シンフォニー・オブ・ライツを2箇所で鑑賞してみましたが、サウンドに合わせて光が動く光のショーは、エンターテイメントとしてはイマイチ…。それぞれ一長一短な部分はあるものの、夜景を見るという点では山の上「ヴィクトリア・ピーク」からの方が良かったと思います。後は天候の善し悪しも重要な要素の一つですが、色々な方のWebサイトを見ても、香港の夜景を写した写真の多くは白く霞がかっているものばかりですので、香港で澄み渡った夜景を見る事は相当難しいのかもしれませんね。それでもシンフォニー・オブ・ライツは誰でも無料で、しかもベストポジションで見られますから、香港を訪れた際は一度は見ておくと良いかと思います。
次回はマカオの方の話題をお伝えします。
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