今回は、香港の観光に欠かせない地下鉄MTRの乗り方について、詳しく見ていきたいと思います。
近年はどの国の地下鉄もペーパーレスのIC乗車券が普及してきていますが、ここ香港も「Octopus」というICカードが普及し、旅行者も使う事が出来ます。日本の地下鉄と比べても運賃も安く、旅行者の強い見方です!
MTRの運賃と路線図
香港市内を走る地下鉄「MTR」。路線図は、MTRのホームページからダウンロード可能です。尖沙咀、中環などは勿論、郊外の方まで網羅しているので、香港の主な観光スポットへの足は殆ど全てこれだけで賄う事が出来てしまいます。
運賃は、MTRのコチラのページを参照。乗車距離に応じた従量制ですが、初乗りの最低運賃はなんと$5(≠70円)という破格の安さ!10km乗っても、およそ150円程度で乗れてしまいます!※価格は為替レート等により常に変化します。
ただ、チケットの種類は少なく、子供(3歳~11歳)や高齢者(65歳以上)、また学生に向けた割引チケットがあるのみで、回数券や週末券など他国にある様な割引チケットは存在しない模様。
唯一、観光客に向けたチケットとしてあるのが、こちらのツーリストチケット。24時間有効で、香港市内のMTRやトラムに乗り放題となりますが、$65(≠910円)もするので相当乗り倒さないと元が取れないと思います。市街地中心部での移動なら1回100円もかからないですし、ここは素直に1回券の利用で問題無いでしょう。
ICカード「Octopus」
そんな香港のMTRですが、乗車券として広く普及しているのがこちらの「Octopus(八達通)」という名のICカード。これは東京のSuicaと同じ様な機能を持つICカードで、旅行者でも購入して使用する事が出来ます。
使い方もSuicaと全く同じで、カードに予め一定額をチャージして使用。デポジットも掛かりますが、払戻も可能ですし、運賃も若干割引になるのが嬉しい所!
オクトパスには利用者の年齢に応じた3種類のカードがあり、デポジットはいずれも$50。初めて購入する場合は、予め$100(Adultの場合)がチャージされたカードを$150(デポジット$50+運賃分$100)で購入する必要があります。※価格は為替レート等により常に変化します。
最大チャージ額は$1000、払戻手数料は$11。また1000日間利用が無いとカードが無効になります。
その他、「Sold Tourist Octopus」というツーリスト用のオクトパスもあって、カードの機能はノーマルタイプと一緒。ただ、こちらはデポジットが不要な代わりに$39のカード代が必要となる他、チャージした金額を一旦払い戻すとカードが使用不可能になるという制限があります。
初期費用は安くて済みますが、およそ550円もするカード代を考えると、ちょっとお得感に欠けますね…。
オクトパスの購入は、MTRの窓口、またはセブンイレブン等でも買う事が出来ます。香港空港の到着ロビーにあるAirport Expressの窓口でも取り扱っているので、旅行者はこちらを利用するのが便利です。
券売機の使い方(乗車券購入、チャージ)
MTRの乗車券の購入やオクトパスのチャージは、駅の券売機で行います。“車票”と書かれた券売機がチケット購入、”増値”と書かれた機械がオクトパスのチャージです。
駅によっては最新式の券売機があり、この場合はチケットの購入もチャージもこれ一台で賄えます。基本的な操作方法はどちらも一緒、最新式の券売機は縦長のディスプレイが2つもついた立派なマシンです!
オクトパスにチャージする場合、先ずはカードリーダーにオクトパスをかざします。音が鳴って残高が表示されれば成功。英語は最初から併記されているので、言語切替は不要です。
後は、チャージしたい金額を現金で入れればチャージ完了!入れた分だけチャージされるという分かり易い仕組みですが、クレジットカードが使えない上、$50単位でしか入金出来ないという何ともお粗末な仕様…。
尚、オクトパスを使わずに乗車券を購入する場合は、路線図から目的の駅を選択し、表示された金額を入れるだけでOK!こちらもとても簡単です!
乗り方は日本と同じ
MTRの乗り方は、日本の電車と全く一緒。乗車時と降車時に乗車券(オクトパス)を改札機のリーダーにタッチします。ゲートは回転式のバータイプ。
改札機にはモニターがついていて、運賃やカード残高も表示。この辺りも日本の鉄道と変わりませんね。
駅構内には出口案内もついているので、観光地へ向かう際には重宝します。
プラットホームは、天井まであるホームドア完備!駅構内はゴミ一つ落ちておらずクリーンで清潔、治安の悪さも一切感じません。
電車も数分おきにやって来るので、使い勝手も良いです。
車内は、他の東南アジア諸国と同じ天井が先細った形ですが、床面は日本の地下鉄よりも広い感じがします。シートはカッチカチのステンレス製。
停車駅は、上部のディスプレイで確認。案内放送の英語がちょっと聴き取り難いですが、それでも慣れてくると、殆ど日本の地下鉄と同じ様な感覚で利用できてしまいます。
東鐵線の「ファーストクラス」運賃は2倍
尚、MTRの中で唯一「東鐵線」に限ってはファーストクラスというものがあり、これは中間車両の1両だけ特別な仕様になっているもので、JRのグリーン車の様な扱いです。
利用するには、券売機で予めファーストクラス用のチケットを購入するか、オクトパス利用の場合はホーム上のファーストクラス専用リーダーにタッチしてから乗車します。
気になる運賃ですが、例えば東鐵線の終点から終点まで乗り通した場合、普通運賃との差額はオクトパス利用で$39.2(≠549円)。単純に運賃が倍額になる計算ですが、短距離であればJR東のグリーン車よりも割安です。郊外から都市部へ出てくる際には重宝しそうですが、東鐵線は中心部から少し離れた所を走るので、観光客にはなかなか利用機会が少ないかもしれません。
チャージが余ったら買い物で
と言う訳で、香港MTRの乗り方についてお伝えしましたが、Octopusは鉄道だけでなくコンビニやスーパーでの支払いにも使えるので、もし過剰なチャージで余ったら積極的に買い物で利用するのが得策です!
日本のSuicaの様な感覚で使えるOctopus、香港へ来たら是非Getして利用してみて下さい!
★その他、香港に関する記事はこちらにまとめています→香港・マカオ