今回乗車するシベリア鉄道は、ロシア号と同じ車両を使った長距離列車【007号】。ハバロフスクからイルクーツクまで、2日半の長旅がスタートです!
今回はちょっと贅沢ながら、2人用の1等車席を一人で独占して使用!車内設備やシート、サービスについて詳しくレポートしていきたいと思います。
目次
ロシア号と同じ007号
今回乗車するシベリア鉄道のルートはコチラ。ハバロフスクから乗車し、丸2日半かけてバイカル湖付近にあるイルクーツクを目指します。
乗車する列車は007号。これはウラジオストクからモスクワまで9千キロ以上走破する「ロシア号」と同じ長距離運行の列車ですが、007はウラジオストクからノボシビルスクまでしか行かない区間運行版です。
それでも、車両や車内設備はロシア号と全く一緒。
駅のホームに改札は無い為、車両に乗り込む際に車掌の検札を受けてから乗車します。検札は、チケット予約時に登録したパスポートを提示するだけでOK!尚、ハバロフスク駅については昨日の記事をご覧下さい→ハバロフスク駅からシベリア鉄道に乗車!駅舎、待合室、ラウンジなど
「1等車」2人用個室を一人で独占!
007号(ロシア号)の席には1等車・2等車・3等車の3つの等級があって、今回は最上級の1等車を予約。1等車は2人用の個室なのですが、他人と一緒じゃ眠れないので、贅沢にも2席分のチケットを買って1人で独占する事にしました!
こちらが1等車の個室。思っていたよりも狭いというのが第一印象です。ここへ来る前に乗車したオケアン号の特等車(リュークス)と比べたらえらい違い!
ソファーベッドには、予めシーツの掛かったマットレスが敷かれています。ベッド幅はおよそ50cm強、まぁこの手の寝台列車としては標準的なサイズかと思いますが、このベッドで2泊もするのかと思うとゾッとします…。
部屋の扉は引き戸になっていて、開閉は手動。意外としっかりした造りで防音性能も高く、閉めると廊下を挟んだ向かい側の外の音が殆ど聞こえなくなります。
扉にはチェーンロックがついている他、内側上部のレバー操作で鍵を掛ける事も可能。ただ、外から掛けられる鍵は予め置かれておらず、部屋から外出する際は、車掌に申し出て鍵を貸してもらう必要があります。
室内の設備をチェック!
続いて部屋の設備をチェック!扉の左側にはハンガー掛け、右側には棚とコンセント、これらは2席で共有するものと思われますが、タオル掛けはそれぞれについています。
扉を閉めると鏡が出現。また、シートの上にも大きな鏡がついています。いずれも曇りや指紋一つ無くピッカピカ!
コンセントは、それぞれのシートの窓際に一つずつ、上記の棚の上と扉の横も含めて4つのコンセントがあります。ただ、ユニバーサルタイプではないので、日本の機器を使う場合はC型の変換プラグが必要。
テーブルは、一人で使うには十分な大きさ。就寝時などで使わない場合は、支柱のレバーを操作して跳ね上げておく事も出来ます。
頑丈なテーブルなので、重いスーツケースを置いてもビクともせず!狭い室内でお店を広げるのに重宝します。
照明と空調
室内照明のスイッチは扉の横にあって、蛍光灯に加えて就寝時に使える微灯も備えています。一番上の丸いスイッチは車掌の呼び出しボタンなので、迂闊に触れない様に!
照明は他にもあって、シート上部の鏡の両側に二つ、加えて窓際のコンセントの所にも白熱灯がついています。ただこの白熱灯、めちゃくちゃ熱を持つので上にスマホなんかを置いておくと危険です。
その他、室内には空調のスイッチがあるのですが、どういう訳か回してもうんともすんとも言わず…。この日は最高気温が25度を超えて暑かったのですが、窓も開かない仕様なので、これじゃ空気の入れ替えも出来ません。どうやらエアコンは集中制御になっている様で、時たま涼しい風が出てくる事もあるのですが、自分の都合でつけられないのは辛いところ…。
意外と多い収納スペース
その他、意外と充実しているのが収納スペース。扉の上部にはこの様な広い空間があって、スーツケースでも何でも収納出来ます。ただ、重いスーツケースをここまで持ち上げるのは無理なので、中身を出してからにした方が良いでしょう。
シート上部にも棚。淵がついているので、落下の心配は無し。日用品は全てここに乗せておくと便利です。
また、シートを持ち上げると棺桶の様な収納スペースが出現。他人と相部屋の場合は、就寝時にここへ貴重品を入れておくと安心かもしれません。でも意外と中途半端な容量で、大型スーツケースは入れられず。
Wifiは無し。スマホ電波は停車中のみ
尚、車内のインターネット事情ですが、列車内にWifiは飛んでいない為、ネットを利用するには自らネット環境を構築する必要があります。
私はウラジオストクの空港で購入したSimカードを使って、スマホのテザリングを利用していましたが、それでも街中から離れるとたちまち電波が無くなるので、ネットが使えるのは駅に停車中のみです。
動画や音楽などで暇を潰したい場合は、予めダウンロードしておくと良いかもしれません。
ウェルカムドリンクとアメニティ
さてさて、列車に乗り込んで撮影大会に勤しんでいる間に、列車は定時ぴったりに出発!進行方向は窓に向かって右、オケアン号とは逆です。
出発して間もなくすると車掌が部屋にやって来て、ウェルカムドリンクやチョコレート等のサービス。私一人の利用ですが、2席分持って来てくれました!
ウェルカムサービスの他、部屋には予めアメニティグッズが置いてあって、中身はご覧のとおり。特等(リュークス)の様な立派なポーチは貰えませんが、歯ブラシセットやコーム、シューズクリーナー、スリッパまでついているのは、流石1等車と言ったところ。
清掃は1日1回
尚、車内の清掃は小まめに行われていて、1日に1回は車掌が車内に掃除機をかけていました。
個室内も対象になっているので、何の前触れもなくやって来て、突然部屋を追い出される事もしばしば(笑)。しかしそのお陰で、車内はちり一つ落ちておらずピカピカ!トイレも1日2回くらい清掃されるので、安心して使う事が出来ます。
ただ、私の部屋の片方のベッドの背もたれ部分の金具が外れていたり、またシート上部の照明が切れていたりと、肝心な所な抜けている様な気もしますが…。
と言う訳で、長くなってきたので続きは次回へ!次の記事では、ルームサービスの食事についてレポートしていきたいと思います。→シベリア鉄道の【食事】事情/予約可能なメニューと味をレポート!
尚、今回の1等車のシートや食事についてはコチラにまとめています→シベリア鉄道007号。シベリア鉄道の予約・手配については、こちらの記事で詳しく解説しています→シベリア鉄道【個人手配】の手引き!チケット購入から車内設備まで
ロシア旅行に関する情報、各記事はこちらの特集ページをご覧下さい→【ロシア個人旅行】ビザの手配と街の歩き方!