(公開日:2020年4月23日)
緊急事態宣言が出された後も、日に日に深刻さを増す新型コロナウィルス騒動。東京や大阪だけでなく、全国的に飲食店の閉店や施設の閉鎖、遂には日々の日課にしていたマシンジムまで閉鎖され、これだけ過剰な外出自粛に異議を唱える私ですら、自宅に引きこもらざるを得ない状況です…。
経済より人の命が重要だという事に異論は無いですが、これ程までに異常な経済活動の停止はコロナによる死者数より遥かに多い犠牲者を出す恐れがあるという事を、行政はまだ気づいていないのでしょうか?
目次
致死率の高い高齢者の外出を禁ずるべき
依然、増加の一途を辿る新型コロナウィルス(Covid-19)による死者数ですが、感染して亡くなる人の割合が70歳以上の高齢者に集中している事はご承知のとおり。
ブルームバーグの記事によると、新型コロナによる死亡率は、60代以下が感染者数に対して1.7%以下であるのに対し、70歳は5.2%、80歳以上は11.1%と急増。70歳を超えると、死亡のリスクが急激に上がる事は目に見えて明らかです。
それにも関わらず、街中を見渡すと日々の買い物や運動目的で外出している高齢者の何と多い事…。若者へ外出の自粛を促す前に、真っ先に自粛すべきなのは死亡リスクの高い高齢者なのではないでしょうか?
高齢者の殆どは年金需給がありますから、外出制限による生活苦の恐れは無いですし、高齢者の外出を禁じれば、現状の“感染者数”や“死亡者数”の数字は急激に下がり、医療崩壊を防ぐ事にも貢献するでしょう。
新型コロナへの危険性が高い高齢者こそ、行動を厳しく制限すべきです。
生産世代は経済活動すべき
逆に60代以下、特に50代以下の生産世代に関しては、過度な自粛をせずに外へ出て経済活動を続けるべきです。
勿論、若くても基礎疾患のある人や妊娠中の女性、或いは高齢者と同居する人に対して一定の配慮は必要ですが、現状、国の補償が殆ど受けられない日本人の生産世代は、その多くが未だ“通勤”を余儀なくされていますし、混雑した通勤電車への乗車も然り。
それでも尚、日本における生産世代の致死率が特に上がったという報告は無いですし、感染しても大半が無症状であるという原状を鑑みると、健康管理をしっかりして常識的な範囲でソーシャルディスタンスを意識すれば、少なくとも現状の低い致死率は維持できる筈です。
外出出来ない高齢者を助ける上でも、生産世代の経済活動は必須と考えます。
ゼロリスクでは社会が成り立たない
恐らく生産世代の人に対して外出自粛を解除すれば、同世代の感染者数は今よりも確実に増加し、またそれによって死亡する人も現われる事は確実でしょう。これは統計学上やむを得ない事ですが、自粛を支持する層からは「それみたことか」と猛バッシングが起こる事は容易に想像がつきます。
しかし、Covid-19に関わらず人々が日常生活を送る上で感染症のリスクをゼロにする事は不可能ですし、これは外出すれば交通事故に遭うリスクが発生するのと同じ事。例えば、電車を動かさなければ人身事故は起こりませんし、飛行機を飛ばさなければ墜落事故は起こりませんが、それでは人間社会が成り立たないですし、全くのノーリスクで人生を送る事なんて不可能です。
コロナの死者より何倍もの人が死ぬ恐れ
飲食店や劇場の閉鎖など、もしこのまま経済活動の自粛が長期化すれば、更に多くの失業者が出て欝や自殺に追い込まれる人が多発するのは目に見えていますが、恐らくその人数は想像を絶する様な数になるでしょう。
失業率が1%増加で自殺者が2500人増えるというデータがありますが、あのリーマンショックの時ですら失業率は5%強。あれから12年、非正規雇用がこれだけ増えている昨今、この数字では留まらない事は容易に想像がつきますよね。
しかも“失業”という数字には表れないフリーランスも更に多く居る訳で、経済的貧困や生きる術を失って欝に陥る人や自殺する人の数は、新型コロナによる犠牲者より何倍にも増える恐れがあるのです。
“自粛”を呼びかけているのは富裕層のみ
TVやYouTubeを見ていると「みんな家に居よう」等と言って外出自粛を呼びかける有名人が目立ちますが、その様な発言をしているのは皆“富裕層”であるという事。豊富な資産を保有し、黙っていても有り余る金が毎月の様に入って来る環境にある人達なのです。
某大手IT企業のM社長や有名ロックバンドのドラマーY氏、また志村けん氏死去の後に涙を流しながら訴えていたユーチューバーのH氏など、彼らは1ヶ月や2ヶ月、それこそ1年や2年もの間自宅に引きこもっていたって豊かな生活は出来る訳ですし、支援者も多くいるので身の回りの事に困る事も無い。彼らに先の見えない生活を強いられている一般人の気持ちや現状なんて分かるはず無いですよね。彼らの発言を鵜呑みにしていると、それこそ破綻へまっしぐらですよ!
専門家が話す「集団免疫」に期待
京大の山中伸弥教授の発言にもある様に、人類がウイルス菌から克服する為には
- ウィルスの自然衰退・消滅
- ワクチンの開発
- 集団免疫の獲得
のいずれかしか無いですが、Covid-19は自然消滅が期待出来ない上、ワクチンの開発には早くて2年、実証実験に1年、量産化に数年かかる事を考えると、現実的な解決策は集団免疫の獲得しか無い訳です。
だからこそ、感染・死亡リスクの圧倒的に低い若い世代が、一定の防護策を講じた上で率先して外へ出るべきと考えるのは、ごく自然な事なのではないでしょうか?今のままでは一般市民の生活はおろか、国家すら破綻してしまいます。
失職者はベーシックインカムや生活保護で賄えば良いという意見もありますが、既に1,100兆円もの国債を背負う借金大国ニッポン、手厚い保障を何年も続ければ国家が破綻し兼ねませんし、保障をしなければ国民が死滅というまさに八方塞がりの状態。
行政には一刻も早く発想を転換し、多くの労働者、生産世代の命を救って頂きたい、そう願って止みません。
その他、新型コロナ騒動の真相と対策については「新型コロナ騒動、マスク・ワクチンなど」にまとめているので是非ご覧下さい。