音楽の街オーストリア･ウィーンでは連日様々なコンサートが開かれていますが、今回はウィーン少年合唱団の歌声が聴ける王宮礼拝堂の日曜ミサへ行った時の模様をお伝えしようと思います。“天使の歌声”としても名高いウィーン少年合唱団は、これまで来日公演も幾度と行われていて、毎回人気を博していますよね。
この歌声が聴けるウィーン王宮礼拝堂の日曜ミサでは、一般に向けて観賞チケットを販売しているので、誰でも手軽に観賞する事が出来ますが、しかしこれはあくまで教会で行われるミサであり、一般のコンサートとはかなり異なっている点は留意する必要があります。ウィーン少年合唱団の歌をどの様な形で聴く事ができるのか、その点も含めてお伝えしようと思います。
場所はホーフブルク王宮の礼拝堂
ウィーン少年合唱団が歌う日曜ミサが行われているのは、旧市街（リンク）の南西部にあるホーフブルク王宮内にある礼拝堂です。
王宮とひとえに言っても敷地が広いので迷います。礼拝堂の場所は王宮の北側、ちょうどフランツ二世の像が立つ広場に入口があります。
ミサが行われるのは、毎週日曜日の9:15から。通常のコンサートとは違うので、9時には中へ入っている様にとガイドブックには書いてありますが、あまり早くに着いても中へ入れてもらえません。この時は8:20に礼拝堂のロビーへ、8:40に客席へと入る事が出来ました。
私は事前にA&A Tickets Onlineで購入しました。一番高い席で€36+手数料€8。残券がある場合は2日前の金曜日と当日の朝に礼拝堂の入口でも購入する事が出来るそうで、その場合は手数料もかからないのでもっと安く手に入ると思います。※価格は社会情勢により随時変動します。
最上位チケットは平土間の席
8:40、客席への入場が開始されました。私が購入した最上位チケットは平土間の席。講堂の後方にはバルコニー席もあって、安いチケットだとここになると思います。
また平土間の後ろには立見席もあって、既に多くの人で埋まっていました。入口に出来ていた行列は、この立見席を求める人の列だったのかもしれませんね。
礼拝堂の中はすごく厳か。黄金の装飾が施された豪華な内装とは全然雰囲気が違います。例えるなら、ポーランド･ワルシャワの聖十字架教会の様な感じ。ハデな装飾が無い分、公演に集中出来るかもしれません。
尚、私の席は前から5列目の一番左端。ここは運悪く、バルコニーを支える支柱がちょうど頭の上にある為、上を見上げても講堂の天井を見る事が出来ません。しかも起立するだけでこの支柱が頭に当たるという“頭上注意”の席でもあります。
この礼拝堂のミサは指定席ではありませんが、座る席を勝手に決められてしまうため、自由に席を移動する事が出来ません。この時は入場した順に端からつめて座っていく様な形だった為（一部を除いては）、あまり最初に入場しない方が良かったのかも？
合唱団が前に立つのは最後の一曲のみ
9:15ミサ開始。私はクリスチャンではない為、ここでのミサ（初体験）は不思議な体験ばかりでした。ある時突然客土同士が挨拶を握手を交わしたり、また牧師の前に一列に整列して何やらポテトチップスの様な物を口に運んでもらって食べたり…。調べてみると色々と意味のある行為だと分かりますが、私も含めて観光客は皆目を丸くして驚き顔～。
尚、ウィーン少年合唱団は、ミサの間は講堂の最上階で歌っている為、基本的にミサの間は合唱団の姿を拝見する事はできません。でもミサが終わると、最後に一曲だけ正面の祭壇の前で歌ってくれました。この時の合唱指揮の女性が日本人っぽくってちょっと驚き～
歌がメインではない事を留意
今回の公演は、あくまでも日曜ミサ。合唱団の歌声を聴く事がメインの催しではない事を留意する必要があります。
運よく平土間の中央の席に着ければ、最上階で歌っている合唱団の姿が少し見えるかと思いますが、ミサ中に頻繁に後ろを振り向く事が適切かどうか…。基本的に彼らの演奏をしっかり聴けるのは最後の1曲のみと考えて良いと思います。
しかし教会ですから音響は良く、平土間に座っていても最上階の歌声はかなりダイレクトに聴こえてきますから、雰囲気を感じるには良いかもしれません。但し、ミサ中は立ったり座ったりする事もあるので、なかなか演奏に集中できませんでした…。
ウィーン少年合唱団の歌声をしっかり聴きたい場合は、別の公演を探した方が良いかもしれませんね。
ウィーンの観光情報については、観光ガイドのページも併せてご覧下さい→オーストリア･ウィーン旅行ガイドと“一人旅”体験レポート！
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