昨日に引き続き、JALビジネスクラス(成田~バンコク)搭乗記、今回は機内食レポートです。これまでビジネスクラスでは、ナイフとフォークを使った優雅な食事に憧れて、いつも「洋食」ばかり選択していましたが、今回初めて“黒木純”シェフ監修の「和食」を試してみたところ、その質の高さに感動!
“日本発”で食べるJALビジネスクラス機内食の「和食」の味がどの様なものか、レポートしていきたいと思います。
目次
JALのシャンパン、その味は?
ビジネスクラスと言えばシャンパン!各航空会社とも選りすぐりの銘柄を用意して、力を入れていますよね。
JALのHPには“サロン”の姉妹ブランド「DELAMOTTE BLANC DE BLANC(ドゥラモット・ブラン・ド・ブラン)」を宣伝していますが、それが飲めるのは欧・米・豪の長距離路線(一部を除く)のみ。短・中距離路線では、それより格下の「CHARLES HEIDSIECK BRUT(シャルル・エドシック・ブリュット)」が提供されています。
このシャンパン、ややねっとりな口当たりで香り立ちは良いですが、ふつふつと湧くエネルギーは殆ど無く、華やかさもありません。初めて飲んだ時はそれほど悪くないと思いましたが、やはり上位酒の味を知ってしまうと、どうしても首をかしげたくなってしまうものですね…。マレーシア航空のビジネスクラスで飲んだ「DUVAL-LEROY(デュヴァル・ルロワ)」の方が断然美味しいです。詳しくはマレーシア航空A330ビジネスクラス搭乗記!成田~KL②機内食レポートに記載しています。
黒木純シェフ監修の和食
JALのファーストクラス・ビジネスクラスでは、日本発の路線に限り特別なシェフ監修のメニューが提供されていますが、2017年秋メニューの和食担当は黒木純シェフ。東京・芝大門に「くろぎ」という名の高級和食レストランを構える人物で、なかなか予約が取り難い事もあるのだとか(店舗HPはコチラ)。
因みに、今の時期の洋食は“山田チカラ”シェフの監修。この方も同名の高級料理店を東京・麻布に構える料理人ですが、以前ヘルシンキ行きの洋食で食べた時にあまり好みの味ではなかったので、今回はパス(詳しい食レポはJALビジネスクラス機内食【洋食】秋メニューを食レポ!を参照)。
麻布の「山田チカラ」は創作日本料理店なので、この方にも和食を担当させた方が良いと思うのですが…。
どれも美味しい6つの小鉢
それでは先ず“前菜”から。長距離路線では一人一人個別に手で持って来られましたが、今回はエコノミークラスと同じ様にワゴンに乗せて運ばれてきました。
“茜空”と名づけられた6つの小鉢。左上から
- 海老和風タルタルソース掛け・キャビア
- 花れんこん・秋刀魚山椒・鰻巻き・衣かつぎ
- 豚すき煮・人参、温度玉子、椎茸・長葱、白滝
- 柿なます・胡麻クリーム
- 鱧霜降・梅肉・河豚昆布〆
本来はこれにご飯が付きますが、今回はパンに変えてもらいました。
メゾンカイザーの「プチチャバタ」と「プチさつまいも」ですが、どちらもごく薄い塩味のみ、少し温められていましたが、固くてあまり美味しいパンではありません。
一方、サンマ・うなぎ・ハモ・フグと様々な魚が楽しめる6つの小鉢。ハモに付いた梅肉の酸味やレンコンの酢加減が絶妙で、また煮物の野菜も良い味付けで美味しく、どれもレベルが高いです!彩りも豊か、これだけで20品目はあるのではないかと。しかしハモは少し固め、秋刀魚はやや缶詰っぽい口当たりですが、機内食ならこんなものかと。それぞれ、味は悪くありません。
因みに、この白い容器はプラスチック。フタは木製っぽいですが、駅弁等でも使われる軽い素材です。
極上の牛タンシチュー
“台の物”は「和風牛タンシチュー」と「鮭の味噌漬け」。これに「味噌汁」と「香の物」が付きます。
牛は本当にとろけるような柔らかさで美味!しかしサイコロステーキ状のものが2切れしか入っていないのがとても残念です。この甘口ソースも美味しく、最後に残ったソースをパンにつけて食べられるので、パンにして正解でした。
鮭も肉厚でジューシー!香り高い舞茸も入っていて、これは本当に美味しいメニューです!“日本発は和食が美味い”という噂に、嘘偽りは無い様です。
和食と洋食2つのデザートを食べ比べ!
和食のデザートは“甘味”と書かれたメニュー。恐らくこれは「水羊羹」だと思います。小倉の良い香りが漂ってきますが、味は今一つ…。オレンジ味のやや酸味のあるタレが付いていますが、これをかけても大して変わりませんでした。私は無類の餡子好きですが、これはちょっと残念なデザート。
和食のデザートが不発だったので、CAさんに洋食のデザートもお願いしたら、すぐに持って来てくれました!こちらは「栗のティラミス」、通路を挟んだ隣の席の人が食べているのを見たらすごく大きなティラミスに見えたのですが、自分の所へ来たら意外と小さかった…。
ミルク風味のクリーミーな口当たりが先行、しかしこちらもあまり味を感じません。個人的にはもう少し苦味のアクセントが欲しいと思う所です。これは是非地上で味わってみたい。
ちょっと物足りないチーズ・セレクション
長距離路線と違って、1回目の食事の後好きな時にオーダーできるアラカルトメニューが殆ど無いバンコク線の機内食メニュー。目ぼしい物はこの「チーズセレクション」くらいなものです。
3種のチーズと胡桃(欠片が2つ…)、クラッカーの盛り合わせ。チーズの味はどれもフツー。マレーシア航空の方が美味しかったなぁと…。唯一クルミは美味しかったのに、2つしか入っていないのは寂しいです。
メニュー表に記載の通り、赤ワインと共に頂きました。こちらの「シャトー・ペイラボン」はミディアムボディのボルドーワイン。メニュー表の一番上に記載されている銘柄ですが、やや鼻につくしつこさと唐辛子に近いピリピリ感が口に広がります。ちょっとクセがあって、好みの分かれる味かと思います。
黒木シェフの美味しい和食
今回頂いた黒木純シェフ監修の和食、これまでに食べたJALビジネスクラスの機内食の中では、1位2位を争うほどの美味しさでした!ここ暫くJALの機内食は不発が続いていたので、これは意外!
残念だったのは、弧野扶実子シェフ監修の「フミコの洋食・和食」が食べられなかったこと。“BEDD”のブランドの中で唯一女性である孤野氏監修の料理はいつ食べてもハズレが無く、JALでイチオシのメニューなのですが、選択できるのは長距離路線のアラカルトメニューのみ。
ロンドンやニューヨークへJALビジネスクラスで行かれる方は、黒木シェフと孤野シェフの最強コンビの味を確かめてみて頂ければと思います。以上、JALビジネスクラス機内食レポートでした!昨日の記事も併せてご覧下さい→JALビジネスクラスNRT~BKKシェルフラットネオ搭乗記!
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