ベトナム・ハノイにある観光スポットの一つ「ホアロー収容所」。ここは19世紀末のフランス統治時代に建てられた監獄で、政治犯として捉えられた捕虜が収容されていた施設です。
実際に訪れてみると、生々しい収監の跡がそのまま残されていて、戦争の残虐さがよく分りました。今回は、そんなホアロー収容所の見所を探っていきたいと思います。
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アクセスと入場料
ホアロー収容所があるのは、ハノイ駅にほど近いこのエリア。旧市街からだと近くもない遠くもないビミョーな距離ですが、歩くと結構距離があります。
旧市街やホアンキエム湖方面から直通するバスが無いので、楽にアクセスしたい場合はタクシーの利用が無難かと。
入口の横にチケットオフィス。ここでチケットを購入します。入場料は3万ドン、他にガイドブックが欲しい場合は、別途2万ドンです。※価格は為替レート等により常に変化します。
このガイドブックを買ってみましたが、言語は英語のみ。しかし当時の内部の様子や捕虜の写真などが27ページに渡って掲載されていて、なかなか濃い内容になっています。表紙の紙も頑丈ですし、これは持っておいて損は無いでしょう。
フランス統治時代に建てられた監獄という事で、エントランスにはフランス名「Maison Centrale」が。ここが監獄だとは到底思えない程、明るく洒落た造りですよね。
でも横に目をやると、石造りの塀に有刺鉄線・・・。なんとも物々しい雰囲気です。
館内MAPと見所
館内MAPを見てみると、このホアロー収容所は横に長い造り。もちろん自由見学ではありますが、見学順路が定められていて、エントランスから右へ進む形になります。
牢屋が無い部屋は博物館になっています。
監獄という事で、表の黄色いファサードからは想像もつかない程質素な内部のインテリア。窓枠の埋め込みも雑な造りですし、ほんとこんな所に何年も収容されるなんて、考えただけでも恐ろしい・・・。
展示の中には、この様なショッキングな写真も・・・。思わず目を背けてしまいますが、これが現実だったんですよね。
実際に捕虜が繋がれていた部屋も幾つかあります。チケットオフィスで買ったパンフレットには実写の写真が掲載されていましたが、ここでは蝋人形による展示。
このホアロー収容所の収容可能人数は600人程だそうですが、ピーク時はその3倍以上にあたる2,000人以上が収容されていたのだとか。フランスに抵抗すると政治犯として捉えられ、その後フランスが戦争で敗れた後も、ベトナム人民軍が捕虜として収容されていた様です。
監獄の中に入れる所も
順路の中には、扉が開いていて中へ入れる牢屋もあります。位置としてはMAPの左方、順路の中で最後の方に集中しています。
牢屋にも幾つか種類がありますが、意外にも天井が高い部屋が多いです。いずれも、足を繋いでおく為の設備が備わっています。
こんな所で日々拷問や暴力にさらされていたなんて…。風呂もトイレも無い所に押し込められていた訳ですから、いかに劣悪な環境だったか、想像もつきません。
尚、順路の最後にはお土産コーナーがありますが、収容所に関連した商品ではなく民芸品が殆ど。箱、鏡、器など、カラフルなデザインが揃っていますが、男の私にはちょっと興味が沸かないかな・・・。
歴史の一片を知る重要な施設
このホアロー収容所、第二次大戦後となるベトナム戦争の時は、当時の北ベトナム軍がアメリカ兵の捕虜を収容するのに使用されていたとの事。これだけ多くの間、様々な立場の人が収容された施設も珍しいですよね。いずれにしても、戦争の悲惨さを今に伝える重要な博物館となっているホアロー収容所。雨天や曇天の日に行くと、より雰囲気が出ておススメです!
ホアロー収容所の基本情報
- 住所:Số 1, phố Hỏa Lò, Hoàn Kiếm, Hà Nội
- 営業時間:8:00~17:00(年中無休)
- 入場料:30,000ドン(2018年4月現在)
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