ワルシャワのトラムで「車内検札」に遭遇!!切符は絶対に正しく買うべき理由

ヨーロッパの地下鉄やトラムは、大概どの国でも乗車時に自分で切符を機械に入れて打刻をするだけで、駅員や車掌のチェックはありませんよね。それを良い事に不正乗車をしていると、時たま乗って来る抜き打ちの検察官にバレて高額な罰金を取られるというのは有名な話。

しかしその事例があまりにも少ない為、もはや私も都市伝説かと思っていましたが、この度ポーランド・ワルシャワのトラムで車内検札に遭遇しました!今回はその体験談をお伝えします。

ワルシャワの街の様子

本題へ入る前に、ショパン国際ピアノコンクール2015期間中のワルシャワの街の様子について少し。

長期にわたるコンクール期間が終了しましたが、ワルシャワ滞在中は悪天候続きで参りました。私が滞在した9日間の内、日照時間はたったの15分程度…それも厚い雲からたまに除く程度で、殆ど日光を浴びる事は出来ませんでした。特に午前中の間は雨が降る事が多く、それが午後になると雲が薄くなる(場合がある)といった天候が特徴で、午前中からの観光は、博物館などに限られてしまいました。

ワルシャワ (5)

そんな中でも、街中は緑が多く、それが綺麗に色づき見事な紅葉が沢山見られました。これが日の光に照らされたらどんなに美しいかと…。

ワルシャワの街全体はこじんまりとしており、特に観光地となっている旧市街界隈は本当に狭く、旧市街広場も事前に写真で見たような活気は無く(悪天候なので当然ですが)、閑散としていました。ワルシャワ滞在中、クラクフへ1日観光に訪れたのですが、そこの広大な広場や活気のある町並みと比較すると、雲泥の差です。

ワルシャワ (2)

しかも運の悪い事に、広場の一辺の建物が改修工事で幕が下ろされていました。これでは情緒も何もありません…。

ワルシャワ

街中を歩いていても、日本人はおろかアジア系の人を殆ど見かけません。ショパンコンクールを除けば、観光のオフシーズンですので当然でしょうか。私もコンクールが無ければ…、この街へのリピートは無いでしょう。

“車内検札”は本当にあった!

さて本題ですが、私がワルシャワ滞在中(しかも最終日)トラムに乗車した際、初の車内検札に逢いました。

一般的に欧州の交通機関では、乗客が各自切符を検札機に通して打刻する必要があり、稀に来る車内検察の時にその切符を提示しなければなりません。切符の紛失や打刻の不備があると、問答無用に罰金を課せられます。

これまでも、同じシステムの交通機関(トラム・地下鉄)である国(ウィーンやプラハなど)を訪れ、何度も乗車した事があるのですが、車内検札の気配すら感じた事が無く、もはや“都市伝説”の様に思っていました。それでも切符を正しく購入し、必ず打刻を行っていましたので(当たり前ですが)、それが今回報われました。

ワルシャワ (10)

時刻は午後1時頃、ワルシャワセントラル駅からトラムに乗車した際の事でした。2両編成のうち比較的空いていた後ろの車両に乗り込み、ドアが閉まると、車両の先頭に立っていた上下黒の男性が急に振り向き、検札機に何かをかざした後、「検札を開始しますので切符を拝見します(という意味合いの言葉…)」と言って、各乗客の元へと周り始めました。

私はその係員のすぐ脇にいたので、すぐさまポケットから切符を取り出して提示、打刻された時刻を念入りにチェックされた後、無言で返却されて無事に終了しました。車両のドアは前・中・後の計3つ、各ドアに検札官が張り込み、前後の検察官がそれぞれ車両の端から検札をし、中のドアの担当者はそのまま動かずに出口を塞いでいました。

幸いにも、車内に不正乗車の乗客はいなかった様で、検札官3名は次の停留所で降りて行きました。

ワルシャワ (11)

ポーランドでは珍しい低身長の3人組です。勿論の事、不正などしていなければ何も心配する必要はありませんが、空港のセキュリティチェックと同様、気分の良いものではありませんね。恐らく、トラムの短い1駅区間で検察を終える為、空いた時間帯の空いた車両で優先的に行っているものと思われます。混雑に紛れて逃げられては、彼らの面子も立ちませんからね。

以上、自身初!欧州トラムでの車内検札体験でした。

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