東京駅「ビューゴールドラウンジ」は利用者のニーズに応えられるのか?

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JR東日本のプレスリリースに、次のものが出されています。

東京駅に「ビューゴールドラウンジ」が誕生!

飛行機派の人間にとって“ラウンジ”と言われると、すぐ空港のそれと比較してしまいます。東京駅への導入との事ですから、多頻度利用者や上級クラス(グリーン車など)利用者などに向けた、空港ラウンジと遜色無いサービスを予想していたのですが、プレスリリースを見る限りでは、その余りにも貧弱な内容に愕然としました。

利用資格者はごく少数

このラウンジを利用する為には、まず「ビューゴールドプラスカード」に入会している必要があります。これは、VIEWカードの上位種となるゴールドカードで、今年4月に誕生、年会費は10,000円です。そして、尚且つ東京駅を当日出発する新幹線や特急列車のグリーン車利用客に限られます。

新幹線のグランクラス利用者であれば、カードの入会は必要ないとの事ですが、ビューゴールドプラスカードは誕生から日が浅いですし、今のところ利用者はかなり限られるのではないかと思います。

座席数が少ない

上記の理由から、まだ多くの利用者を想定していないのか、座席数はたった34席に限られています。しかもプレスリリースに記載されているイメージ図を見る限りでは、座席の多くがペアで対面式の配置となっていますから、利用客が17名を超えるだけで相席必至となってしまいます。

どんなに少ない利用想定であっても、東京駅を発着する新幹線や特急列車の本数を考えると、さすがに狭すぎるのではないでしょうか?混雑するならば「銀の鈴広場」にいるのと同じですし、わざわざラウンジのある場所へ移動するくらいなら、1本早い電車に乗ってさっさと仕事を始めてしまった方が楽だと思います。

東京駅 新幹線 (1)

提供サービスが貧弱

このラウンジで提供されるサービスは「ソフトドリンク、軽菓子、新聞・雑誌、無線LAN、クローク」との事ですが、飲み物や新聞・雑誌、軽菓子なら欲しい時にKIOSKで買えば良いだけの話ですし(グリーン車利用の出張族がこれくらいの出費をケチるとは思えません)、無線LANは出張族ならば大方はプロバイダ契約の端末を持っている事でしょう。この程度のサービスであれば“有っても無くても構わない”ものだと思います。

営業時間が短い

これはどこの殿様商売でしょうか?まさか18時で閉めてしまうとは…。8時~18時の営業となると、新幹線通勤利用客は完全に閉め出しという事になりますね。そりゃぁ34席しか無ければ、通勤ラッシュ時の繁忙時間帯に対応できる筈がありません。

しかしそういった混雑時間帯こそ、ラウンジの“優位性”が生かされるのではないでしょうか?飛行機のマイレージ上級会員の特典が、盆休み等の空港混雑時に最大限発揮されるのと同じです。肝心な時に機能しなければ、その存在意義を見出す事は出来ないでしょう。

JAL国内線羽田混雑 (1)

同伴者は有料

言わずもがな、航空会社運営の空港ラウンジは同伴者1名無料です。3000円という金額は、羽田空港のサクララウンジへ一般者が単独で入場する金額と同じです。しかしそこは300席を越える広い空間にアルコール飲み放題、シャワールームやマッサージチェアまで備えられていますから、決して高いものではないでしょう。

それに比べ、東京駅はこの内容で3000円+税。仮に、ビューゴールドプラスカード会員でない同伴者と新幹線乗車前にちょっとした打ち合わせをする場合、3000円も支払って入室するくらいならば、喫茶店に入ってコーヒーやケーキ片手に打ち合わせする方が、手っ取り早く且つ安く済みますし、更には軽食まで頂く事が出来ます。

まとめ

結論を申し上げると、現時点でのプレスリリースを見る限りでは、この東京駅のラウンジは“利用価値なし”という判断になります。

ラウンジという場所は、“時間”という一番大切なものを懸けて利用する所ですから、シャワー施設など、列車乗車中や駅構内では行えない特別なサービスが無ければ利用価値は有りません。鉄道という特性柄、飛行機の様に行動を制限される事が無い為、なおさら一般との差別化をハッキリとさせなければ意味が無いでしょう。

「ビューゴールドプラスカード」への酷評も各所で囁かれる中、カード入会者、そしてこのラウンジ利用者の数が、今後どの様な推移を見せるのか、注目して行きたいと思います。

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