今回訪れたのは、大阪のちょっと郊外にある「日本民家集落博物館」という施設。ここは江戸時代に日本各地で実際に使われていた古民家を移設し、集落の様に展示した博物館なのですが、中には岐阜の白川郷にある合掌造りの建物もあって、見応えはなかなかのもの!
大阪市内からのアクセスも良く、おススメのスポットです!
アクセスと入場料
日本民家集落博物館へのアクセスですが、場所は大阪市の北部に位置する豊中市。服部緑地公園の中にあって、北大阪急行線の緑地公園駅から徒歩15分ほどで着きます。
地下鉄御堂筋線に直通しているので、大阪市内からのアクセスも便利!新大阪から僅か3駅です。
公園駐車場のすぐ側、古風な瓦屋根の長屋門が博物館のエントランス。一見すると観光施設の様に見えないので、気づかずに素通りしてしまいそう…。
中へ入って正面の建物がチケットオフィス。入場料は500円です(高校生以下は割引有り)。
12の古民家が集うテーマパーク
さてこの日本民家集落博物館ですが、3.6万㎡の広い敷地に計12の古民家が建ち並び、昔ながらの集落をイメージした様に展示されています。MAPはチケット購入時に貰えますが、公式HPで見る事も可能。
園内は小道が綺麗に整備され、バリヤフリーにも対応。この時は満開の桜と菜の花が沢山咲いていて綺麗でした!特に見学導線などは定められておらず、見学順路は自由です。
所々に古民家が建ち並ぶこの風景、なかなか風情があって良いですね!園内にはベンチが設けられた休憩所もありますが、カフェ等の飲食できる施設はありません。
日本各地から集めた古民家
園内にある12の古民家は、いずれも国や大阪府の指定文化財に登録されていて、大きさも形も様々。どの家も小まめに修繕が行われているそうで、古い造りながらも汚れや黄ばみ等が無く綺麗です。
殆どの家がからぶき屋根の平屋建で、各々専用の庭もある立派なもの!こちらの大きな平屋建ての建物は「日向椎葉(ひゅうがしいば)」という建物で、宮崎県の椎葉村で使われていた家。
土間から茶の間まで一続きになった間取りが特徴で、解説によるとこれは“竿家造り”と呼ばれる建築様式。湿気を防ぐ事が目的ですが、山岳地帯である事から家の片面を窓の無い板壁にし、落石を防ぐ効果があるそうです。
こちらは「信濃秋山」の民家。長野県と新潟県の県境にある秋山郷にあった民家で、豪雪地帯である事から外壁に茅をふんだんに使用した“越後中門造り”という建築様式で建てられています。
内部は、囲炉裏のある「居間」を中心に「座敷」と「寝間」、それに土間を加えた「広間型」と呼ばれる間取り。江戸時代の農村で多く見られた造りだそうですが、壁や敷居が少ないので広々していますね。
白川郷の合掌造り
そんな中、最も大きくて立派な建物が「飛騨白川の合掌造り民家」。岐阜県にあるあの有名な白川郷の合掌造りが、そのまま再現されています!
国の重要文化財に指定されているこの建物。平屋建てが多い中、この建物に限っては2階そして屋根裏まである立派なものです!1階は住居、2階から上は製糸などの作業場として使われていたのだそう。
合掌造りの特徴である、この急勾配の屋根。近くで見るとなかなか迫力ありますね!この茅葺屋根は小まめなメンテナンスが必要で、実際に白川郷では年に1~2回も葺き替え作業が行われているそうです。世界遺産を守るのも大変だ…。
木のぬくもりを感じる内部を見学
この合掌造りの建物、靴を脱いで中へ入る事も出来ます。中は幾つもの部屋があって、農作業に使われていたとされる道具や生活用品等が展示。
実際に使われていた家とあって建物自体はかなり古く、歩くだけで床からはミシミシと軋む音がします。ほんと、よくこれを移設したなぁと感心!古い家屋ならではの木の香りも漂って、雰囲気もGoog!
生活用品の展示も豊富で、農耕に使われる道具だけでなく調理用具が食器、また女性が使っていた化粧道具箱なんかもあります。
見応えのある日本の集落
と言う訳で、大阪・豊中にある日本民家集落博物館へ来てみましたが、日本各地にあった古民家を一度に体験できるのは良いですね!特に合掌造りの民家は、実際に岐阜県の白川郷へ行くと人が住んでいて自由に入れない為、家の中の造りをじっくり観察するには良い機会です。
小道具の展示品も多く、予想以上に大ボリュームな博物館でした!
日本民族集落博物館
- 住所:大阪府豊中市服部緑地1-2
- 開館時間:9:30~17:00 ※但し入館は16時30分まで
- 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)、12/27~1/4
- ホームページはコチラ ※緊急事態宣言中は休業しています