私は普段、海外旅行の前にGoogle Mapのストリートビュー等を使って現地の下見をするのですが、最近のGoogle Mapは重くてスムーズに動かない事も多い為、機能を抑えた“ライトモード”ばかり使用していました。
ところが最近、久々に通常の“完全版”のGoogle Mapを開いてみたら、衛星画像の3D表示が精巧なジオラマの様に進化していたのでビックリ!これで海外旅行の下見にも事欠きませんが、あまりにも精巧な造りの為プライバシーがちょっと心配…?
3D表示に切り替える
多機能を備えたGoogle Map。全ての機能を使うには、ライトモードではなく通常の“完全版”を使用する必要があります。
Google Mapの衛星写真のレイヤーを開き、画面右下の方位記号の下にあるアイコンで「3D」⇔「平面」の切替が可能です。平面から3Dに切り替えると斜めから見たアングルに切り替わりますが、「平面」の状態でもCtrlキーを押しながらマウスをドラッグすれば、そのまま3D表示に切り替わって自由なアングルで見る事が出来ます。
尚、画面左上のメニューで“3D非表示”となっている場合は、3Dではなく普通の衛星写真になってしまうので、その場合は文字をクリックすると3D可能な衛星画像に切り替わります。
橋も道路も立体表示!
3D表示で東京の街を見てみました!六本木ヒルズや東京タワー、遥か先には東京スカイツリーまでしっかり再現されていますね。見た感じによると、六本木ヒルズから東京スカイツリーの先まで、およそ10km強の範囲が3D表示されていますが、流石に水平線の彼方は立体になっていませんね。でも、この表示範囲はPCのスペックにもよるのかも?でも拡大して見たら、その精巧さに驚きます!ちょっと前までは、衛星写真の上に無理やり建物のオブジェクトを乗せただけの状態だったと思うのですが、現在では道路も橋もしっかり再現。
高架橋は高さも精巧で、複数の高架道路が重なり合う所も見事に再現されています。
建物も、以前はポリゴンの様にカクカクとぎこちないオブジェクトでしたが、現在では曲線のある建物も滑らか表示!こんな数え切れないほどあるビルを、一つ一つどうやって描いていったのだろうか…。
世界の大都市が3D表示に対応
この精巧な3D表示、東京だけではなく世界中の大都市で対応しています。例えば私が昨年訪れたパリ、オペラ座ガルニエもかなり精巧な造りです!屋根の丸いドームの部分もかなり精巧ですよね。
エトワール凱旋門とその周辺も見事に再現!とてもデジタルの画面を見ているとは思えない程です。旅行前にこうして様々なアングルから眺めてしまうと見慣れてしまって、いざ訪れた時には感動が薄れてしまったり…?
しかし、ベトナムやマレーシアをはじめアジアの新興国などはまだ3D表示に対応しておらず、例えば発展著しいクアラルンプールでも衛星写真のままになっていました。でもこれらの都市に対応するのも時間の問題でしょう。
ストリートビューが見られない地域も3D表示可能
世界中の大都市で3D表示が見られるようになったGoogle Mapですが、そんな大都市でもストリートビューには対応していない地域があります。
例えば私が良く見る所では、オーストリアのウィーン。ブダペストやプラハなど、周辺諸国の大都市は全ての道路がストリートビューに網羅されているにも関わらず、ウィーンをはじめオーストリア国内はその殆どが対応しておらず。
しかし3D表示にすると、この通りクッキリ街並みが再現されています。これを見れば、宿泊先のホテル周辺の様子など、事前にチェックする事も出来ますよね。
ただ、基本的にカメラワークは建物の屋根の高さまでしか下がりませんので、ストリートビューの様な人の目線で町を見る事は出来ない模様。ただ、広場など高い建物の無い場所へ移れば、地上から数メートルの高さにまで下げる事ができるので、よりストリートビューに近い臨場感が味わえると思います。
プライバシーは大丈夫なのか?
でもこのGoogle Mapの3D表示、著名な建物だけではなく、一般人の住む住宅もこの通りクッキリと表示されてしまいます。戸建ての家なんて、住所を入力したらその人の家が360°丸々見えてしまいますよね。ストリートビューの場合は、Googleに連絡をすれば対象物にモザイクをかけてもらえるそうですが、それでも一箇所だけモザイクだと返って目立ってしまい、逆に狙われてしまい兼ねないという不安も…。だからこそ、なかなか実行する人は少ないのではないでしょうか?
ドイツのストリートビューなんかを見ると、至る所にモザイクがかかっていて、人々の意識の高さを物語っていますが、やがては世界中でこの様な状態になる気がします…。便利な機能を使わせてくれるのは嬉しいですが、こういうプライバシーの事に関しては誰もが納得いく様な対応を、Googleにはお願いしたいものですね。