先日、旅行関係の本を探しに久々にブックオフへ行ってみた所、ちょっと珍しい「地球の歩き方ガイドブック」を発見しました!
ブックオフと言えば文庫本やコミックが主流でなかなか旅行関係の本がまとまって置いてある所は少ないのですが、たまに面白い掘り出し物が見つかる場合もあります。
ブックオフで見る旅行ガイドブック
海外旅行へ行くのに、ただ観光地を巡ってご当地グルメを食べるだけでは詰まらないですから、何か意外な散策のテーマを提案している本があればいいなと思っていました。ただ残念ながら私の訪れたブックオフは品揃えが貧弱な模様…
それでも国内旅行の「ことりっぷ」や「タビハナ」などはある程度揃っていました。旅行のガイドブックは、発行から半年も経つと掲載されているレストランやショップ等の閉店が相次いで使い物にならなくなる場合もありますが、今はWebの情報がありますので、主要観光地を押さえるだけの目的で敢えて安い中古本を購入するのもアリかなと思います。
そんな中、「地球の歩き方」が一際目立っていました。一般的には“安い”イメージのあるブックオフですが、2009年版の「ロンドン」の価格を見てみると…、なんと870円!状態はそれほど悪くないですが、私が先日アマゾンから¥261(送料込み)で購入した2013年版(パリ)と同じくらいです(笑)→【中古本の“良い”は如何ほどか?「地球の歩き方」を購入して検証】「ブルーガイド・わがまま歩き」も同じくらいの価格でしたから、それだけ需要があるのかな…?せめて前年版なら分かりますが、7年前の情報料にしては高すぎやしませんか?
1991年版「地球の歩き方」
そんな高級中古本の中で特に気になったのはコレ。なんと1991年版の「地球の歩き方」が置いてありました。
発行は’91年の6月、実に25年前です。こればかりは価格108円で売られていたので、興味本位で購入してみました。
当時の定価は1480円。ちょうど消費税が導入されて間もない頃でしたね。不動産やらはあれから価格が下がっているのに、こういった庶民が手にする物の物価は上がっているんですよね…。
為替水準からみる物価変動
当時の為替レートを見てみると、£1≒¥230。当時の物価水準を考えると高めですが、これでもリーマンショック直前と変わらない水準ですね。気になるのは、’91年6月発行のガイドブックに’89年11月のレートを記載している点。
ちなみに2016年3月発行の最新版は、同年1月のレートが記載されていますので、1年半前のレートを記載するなんて今では考えられませんね。’91年当時は今みたいに1日で2円も3円もレートが動く様な事は無かったのでしょうから、こういう点にも時代を感じてしまいます。
ただ、ホテルの宿泊費を見てみると、同じホテルでも現在は2倍以上の価格になっています。これを見るだけでも、イギリスの物価がこの25年でいかに上昇したかが分かりますね。
「ディスコ」に時代を感じる
他にも、バブル時代の象徴として名高い「ディスコ」の文字も。因みにロンドンでは今も’80年代の音楽に合わせて踊るディスコの店が存在する様です。
一方で、25年間全く変わらない所も見つけました。例えば「ホテルのさがし方」のコラム。2016年版にも一言一句変わらない文言から始まっている点は興味深いです。これをダイヤモンド社の伝統ととるか、単なる使い回しととるか…。
スマホもPCも無かった時代、単身旅行者にとってガイドブックは必須のアイテムであったに違い有りません。今みたいにGPS片手に街を散策するなんて、到底考えられなかったでしょうね。しかしそんな現代においても、紙に印刷されたガイドブックがこれほど受け入れられているというのは、ある意味不思議な事だと思います。やはり人間は、デジタルの要塞の中だけでは生きてゆけないのかもしれませんね。
近年は紙の斤量減少によって、年を追うごとに本の厚みが減ってゆくのが少し気になりますが、これからも洗練された情報の提供に力を入れて頂きたいと願っています。
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