前回に引き続き、成田~香港で利用したキャセイパシフィック航空ビジネスクラスの模様から、今回は機内食をレポートをお伝えします!
巷で評判の良いキャセイの機内食、以前エコノミークラスに乗った時はその味のレベルの高さに驚きましたが、今回はどうか?ビジネスクラスという事もあって、さぞ豪華な食事が出ると期待していたのですが…。
目次
機内食メニュー/まさかの日本語表記無し
今回の香港行きは17:15発という事で、機内食はディナー。機内食メニューは、離陸の前に配布されます。このメニューの冊子は厚紙で出来ていて、なかなか丈夫な作りです。
しかしメニューを開いてビックリ!なんと表記は英語と広東語のみで、日本語表記は無し。日本路線のビジネスクラスにも関わらず、これはちょっとあり得ないですね…。
因みに、食事のメニューは前菜・メイン・デザート(チーズ)の3コース。メインはビーフ・チキン・ベジタリアンの3種類から選択できる様になっています。
ドリンクのお供には、あられミックス。カタール航空の様なおいしいナッツを期待していましたが、それは叶わなかった…。
前菜が酷い…蕎麦とサラダがエコノミーレベル
それでは先ずは前菜から。海老・ホタテ・アスパラ・プチトマトを散らしたプレートに、蕎麦とサラダの小鉢、パンはバスケットから選ぶ事が出来ます。
ホタテなどはには味がついていないので、付属のタルタルをつけて食べるのが前提なのですが、このタルタルソース自体何だかあまり味がしません…。肉厚で歯応えがあり、質自体は悪くないですが、焦げ目がついている割に香ばしさは感じられず…。
また、この蕎麦はコシが全く無いフニャフニャな麺で全然美味しくないし、サラダも特に鮮度が良いものではありません。それこそ器が陶器になっただけ、どちらもエコノミークラスレベル…いやそれ以下ですよこれは!
意外にまともなパンのセレクト
そんな中、意外とまともだったのはパンのセレクト。3種類のパンから選ぶ事が出来、ほど良く温められています。
折角なので3つとも頂いてみましたが、どのパンもモチっとした食感でパサつきも無く、バターを付けると良い感じになります。特別なおいしさはありませんが、日本発の便で出てくるパンにしては、これでも上出来かと。
素材は安物?メイン料理のビーフ
メインは3品からの選択ですが、私が選んだのは“Braised beef in onion sauce”。大きなブロッコリーとジャスミンライスがセットになっています。
ビーフはかなり柔らかく仕上がっているものの、安い肉を使っているのか口の中に繊維質が残ります。ソースも独特の臭みが残る東南アジア風の味付けで、これも特に美味しいものでは無い…。
尚、チリソースは要るか?と聞かれたので頂いてみましたが、ただ単に辛いだけのものでおススメしません。
チーズセレクションの味は…?
食後に注文したチーズセレクションは、3種のチーズに杏子、クラッカーのセット。チーズはいずれも日本人好みに調整された味で臭みも無いですが、その代わり風味もかなり抑えられてしまっているので何か物足りない感じ…。
ただ、その分臭みの強いブルーチーズも食べ易くなっていて、バランス的には丁度良いかもしれません。まぁ日本発の便でこの位の味のチーズが出てくれば上出来かと。
美味しいワインはあるか?
ところで、毎回ビジネスクラスに乗ったら楽しみにしているのがワイン!ファーストクラスの様な高価なワインは飲めませんが、各社とも工夫を凝らしたワインセレクトを行っていて、意外な美味しさに出会える事もしばしば。
この便のワインリストはシャンパンの他、赤・白ワインが2種類に加え、デザートワインも用意。原産国を調べたら、白ワインがフランスとニュージーランド、赤ワインはフランスとオーストラリアです。
どの銘柄もボトルの価格は概ね千円台後半ですが、一番高価だったのはフランス産の白ワイン「アルベール・ビショー・ヴィレ・クレッセ2017」。市場価格は2千円強と、ビジネスクラスの中では中堅レベル。
しかし味の方は残念…。しっかりした余韻はあるものの、ファーストタッチがかなり安っぽく、それこそスーパーで買える千円ワインのレベル。その他のワインも試してみましたが、いずれも価格相応の味でした…。ボトルを持って来て目の前でグラスに注いでくれるという演出も無いですし、キャセイはあまりワインに力を入れていないのかもしれません。
尚、最後に頼んだカプチーノも特別な美味しさは無く、完全にラウンジレベルの味。少し作り置きしたのか、少し冷めていて泡も大分無くなっていますし、これはちょっと頂けませんね~。
フルフラットベッドの寝心地は…
食事の後は、シートを倒してベッドの寝心地をチェックしてみました!
今回の機材は、キャセイの中でも最新鋭のA350。長距離路線の深夜便でも使用されているヘリンボーンシートですが、寝そべってみると肩周りが若干狭いものの、通路側に体を寄せると改善。
頭の部分は柔らかい素材で覆われているので、若干ではありますが防音の効果も実感できます。
足元はかなり広く、特にモニター部分が奥まった構造になっているので、膝を立てて寝る事も可能です。レッグレスト部分に若干段差が生じていますが、寝転んでしまえば全然気になりません。
ただ、個室感はかなり限定的。寝そべると、通路を通る人と簡単に目が合ってしまいますし、通路を挟んだ向かい側の席のモニターが直に見えるので、横を向いて寝ると眩しいです。
ヘリンボーンでも扉が閉まるタイプのシートが開発されれば良いですが、それはまだ先かな…。
超期待ハズレ!これがキャセイの機内食?
と言う訳で、キャセイパシフィック航空のビジネスクラスを体験してみましたが、ハッキリ言ってシート以外は期待はずれ!特に機内食はビジネスクラスとは思えないほど力の抜けたメニューもあって、かなりテンションが下がりました…。
蕎麦もサラダも、恐らく容器を変えただけでエコノミーと同じものを使い回している事は明白ですが、それにしてもアミューズやメイン料理、デザートにすら何ら特別なメニューを用意しないのはイケてませんね。
あの評判の良い口コミは何だったのか…?キャセイも遂にコスト削減に踏み切ったのかなと思うと残念でなりません…。
A350のシートについては、前回の記事をご覧下さい→キャセイパシフィック航空A350ビジネスクラス搭乗記!ヘリンボーンシートを詳しく見る
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