シドニーから帰国後、野暮用があって徳島へ行ってきました!徳島へは羽田空港からJALを利用しましたが、今回は高齢の祖母を連れて行く事になり、足が不自由な祖母は長い距離を歩く事が出来ず、空港内での移動が心配。そこで今回は、車椅子のレンタルを利用する事にしました。
そんな車椅子レンタルの手続きや優先搭乗に加え、車椅子の人がJGCエントランスやサクララウンジの利用が可能なのかどうか、体験して確かめてきました。
目次
車椅子利用は要予約
JALで車椅子を利用するにあたっては、事前の予約が必要です。車椅子の予約には、チケットを予約後JALプライオリティ・ゲストセンターへ電話をします。予約さえ入っていれば発券(決済済み)の必要は無く、車椅子の予約後にチケット料金の決済でもOK。
予約の電話では「機内での歩行は可能か?」や「搭乗口まで車椅子を押せる同行者はいるか?」など幾つか質問され、それに応じた手配がなされます。基本的に、車椅子が利用可能なのは搭乗口までで、機内への進入は出来ないとの事。また常に同行者が付いている事などを確認されました。タクシーは「車椅子専用おりば」で下車
身障者を連れて羽田空港へ訪れる場合、その殆どは自家用車かタクシーで向かう事になるかと思います。今回私達もタクシーで向かいました。
今回はJALの徳島行きなので、羽田空港第1ターミナルの南ウイング。出発階の3番と4番の間に「車椅子専用おりば」があるので、ここで降車する様にします。JALに電話で予約した際にも、ここで降りるよう指示がありました。
しかし残念な事に、ここから「JALスマイルサポート」カウンターまでの距離が結構長い…。車椅子はスマイルサポートのカウンターにあって、同行者が借りに行かねばならない為、この距離が時間的なロスに繋がります。つまり、タクシーの降車時に車椅子を付ける場合は、予め他の同行者が空港に先に入って車椅子を用意して待っておく必要があるという事です。
今回私の祖母は、ごく短距離ならば杖をついて歩ける程だったので、タクシー降車後に近くの椅子に座って待っててもらいましたが、多少の歩行も困難な場合は、ここに暫く車を停めて(タクシーなら待たせて)おく必要がありますね。これはちょっと不便!
「JALスマイルサポート」で車椅子を借りる
上記の通り、車椅子はJALスマイルサポートのカウンターで手続きをしてから借りる事が出来ます。この時、チケットの発券や座席の変更など、搭乗手続きも併せて行ってくれます。
それは良いのですが、この時の担当者がちょっと頼りなく、またサクララウンジなど上級会員制度についての知識もあまり持ち合わせておらず、車椅子でも問題なく利用出来ますよね?と質問した所、しどろもどろに「多分問題ないと思いますよ…」と頼りない回答…。
また、スマイルサポートは、身障者だけではなく小さなお子さん連れなどの場合も利用の対象になるので、繁忙期にはかなりの混雑になるでしょう。その際には番号札を取って順番待ちをせねばならず、一刻も早く車椅子を借りたい時にはちょっと困りますよね。
せめて車椅子くらいは手続き無しで持って行ける様にしてもらわないと、何のためのサポートなのか分からなくなります。
JALグローバルクラブ・エントランスへ
車椅子の保安検査について尋ねたら、一般の人と全く一緒との事。祖母は上級会員ではありませんが、私(JGC会員)の同行者であれば、JGC専用のエントランスの利用も可能という事になります。
実際にJGCエントランスから入ってみましたが、確かに何事も無く無事に通過。車椅子の者は、車椅子に座ったまま金属探知機を通過し、その後女性検査官(対照が男性なら恐らく男性検査官)が念入りにボディチェックを行いました。
しかしそれは良いのですが、この保安検査場のスタッフが非常に無能!私が荷物と車椅子とでアタフタしている姿を見ても、目の前にいた女性スタッフは一切なにもせず、目が合ってもただボサっと突っ立っているだけ。
徳島空港から乗る時は「お鞄を持ちましょうか?」など色々を気遣いをしてくれたり、また車椅子の祖母を金属探知機に通すのも係員が押してくれたりと(羽田では私自身が押すことに)、細かな配慮が見られましたし、空港によってこんなに差があるのかと驚きました。基本的に“世話をしない”というのは明文化されたルールなのかもしれませんが、世界の“Haneda”がこれでは悲しいものですよね。
サクララウンジへ入室
保安検査通過後は、サクララウンジへ。ラウンジの入口から入って、奥にあるエレベーターで上階に上がります。レセプションでは「サクララウンジへどうぞ~」と特に車椅子に関しては何も突っ込まれず、念のため車椅子で入っても構わないかどうか尋ねてみましたが、全く問題ないとの事。
確かにラウンジでは車椅子があるからどうという事は全く無く、強いて言えば係員が寄って来て「こちらへどうぞ~」等と特別扱いを受ける事も無く、普段の利用と何ら変わりありませんでした。
サクララウンジ内は、特に車椅子用のスペースというものはありません。羽田空港のサクララウンジは広いですが、場所によってはスペースが限られた席もあるので、なるべく他の人の邪魔にならない様にと、ダイニングエリアの一番壁際の席を選びました。
しかし途中から、祖母が外の飛行機が見たい、という事で窓際の席へ移動。ここへの導線は通路が狭いですが、カウンター式のテーブルなので車椅子でもそのまま付く事が出来、席に付いてしまえば邪魔になる事も無いです。
勿論、車椅子でラウンジ内を動き回るのはあまり良くないのかもしれませんが、祖母を席に着かせて飲み物は私が取りに行くなど、一定の配慮さえすれば問題は無いかと思います。結局の所、他の人の迷惑になる様な事もなく、快適に過ごす事ができました。
機内へは最優先で搭乗
飛行機への搭乗の際、車椅子利用者など“お手伝いを希望されるお客様”対象者は、上級会員の優先搭乗よりも先に機内へと案内されます。その為、搭乗口には出発の30分前までにスタンバイする様に、と係員から言付けがありました。
搭乗口に着くと、係員から明確な搭乗時刻が言い渡されます。この時は、一般客に向けて案内される搭乗時刻の3分前でした。車椅子は安全の為、シートベルトの着用を指示されました。
そして、搭乗開始!同行者全ての搭乗券を係員が預かり、車椅子を押すのも係員がやってくれます。ボーディングブリッジで下り坂になっている所は後ろ向きで進むなど、細かな配慮も満載。
車椅子が入れるのは機内入口までですが、機内では多くのCAさんが待ち受けていて、ここから席までの移動サポートも全てやってくれました。機内はスペースが限られているので、逆に同行者が手伝うよりは係の人に全て任せてしまった方がスムーズかと思います。
この着席を確認した後、上級会員の優先搭乗者が機内へと入ってきました。
到着時はタクシー乗り場まで案内
搭乗時とは逆に、徳島空港へ到着の際には全ての一般客が降りた後、一番最後に案内されます。
ここでも同行者のサポートは不要。係員が車椅子までの移動をサポートしてくれて降機、そのまま出口、そしてタクシー乗り場まで同行して案内してくれました。その途中でトイレに行く場合も、車椅子対応のトイレまで案内してくれたので安心。
出来ればこういう対応を、羽田空港に到着した時点からやって欲しいと思う所ではあります。
JAL車椅子利用のまとめ
- 車椅子は空港到着時に同行者が取りに行く
- 搭乗口までの導線は係員のサポート無し
- 保安検査場は一般と同じ(JGCレーンも利用可)
- ラウンジ利用条件も同じ(特別扱いは無し)
- 降機時はタクシー乗り場まで係員が同行
以上、JALにおける車椅子利用の体験談をお伝えしました。車椅子利用と言えども特別扱いは無く、飛行機への乗降り以外は一般の人と何ら変わらない扱いであるという事が分かりました。しかし羽田空港と徳島空港での“気遣い”の差は明らか!プラスαのサービスは義務ではありませんが、こういう所に人間性が出て来るのだと思いますが、やはり都会は冷たいものなんでしょうね…。
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