世界最古の地下鉄として150年以上の歴史を誇るロンドンの地下鉄UNDERGROUNDですが、「車内が狭くて窮屈」だとか「すぐ止まって不便」などの悪い評判ばかり目にしますよね。そこで、これらの批判に関して実際に旅行中に感じた事をまとめてみました。
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車両はどのくらい狭いのか?
私がロンドンで始めて乗った地下鉄はCentral線。Oxford Circusや金融街のBank等と東西に結ぶ路線です。
狭いトンネルからヌッと顔を出す姿は滑稽ですよね。これがTubeと呼ばれる所以なのだと納得です。
車内へ入ると確かに狭い…、そして古くて薄暗く、陰気臭い印象です。床の面積は大江戸線と同じくらいあると思いますが、頭上の狭さはハンパ無いです。ドアのくねり方がそれを物語っています。
しかもこのドア、入口付近に立つと日本人の私でも頭をぶつけてしまいそうになります。ラッシュアワー等でドア付近に立つ際には本当に気をつけていないと、厚くて固いドアが頭部を直撃して大怪我し兼ねません。
一方こちらはPiccadilly線。ヒースロー空港とPiccadilly Circus、King’s Cross等を結ぶ路線ですが、Central線と比べると車両が新しく、照明も多くて明るいです。
また、空港アクセス路線として“ラゲッジスペース”が各車両に備わっていました。狭小車両だからこそ、とても重要なスペースと言えそうですね。
広い車両の路線もあった!
ロンドンの地下鉄は全て狭い車両なのかと思っていましたが、District線やHammersmith & City線、およびそれらと線路を共有するCircle線は、一般的な電車と同じように車幅が広く取られていました。
車両も比較的新しいのか、ピカピカしています。時たま古い形式の車両も走っていましたが、殆どがこの新型車両でした。
この幅広車両は開削工法で作られた路線が該当していて、現在の様な大型シールドマシンがまだ無かった19世紀当時でも、幅の広い大きなトンネルを掘ることが出来たそうです。天井も高くて開放感があります。
座席レイアウトにもバリエーションがあるのは、車幅が広い列車ならではのものですね。
座席のサイズは日本のものと遜色ありませんが、肘掛がある分シートピッチは広いかもしれません。
車内でランチをしているジェントルマンを見かけました。ロンドンでは、シンガポールの様に飲食絶対禁止を掲げているものでは無い様です。
意外と少ない?通過駅
ロンドンの地下鉄について事前に下調べしていると、特に週末を中心に駅の通過や区間運休などが頻発するという噂を目の当たりにしていましたが、普通に観光地を巡るのに利用する用途に限っては、それ程気になるものではありませんでした。
専ら、既述したBakerloo線のPaddington駅通過やWest Ealingの日曜日通過などは“たまたま”タイミングが悪かっただけ…?
いやしかし、その他にもありました!Central線のHolland Park駅は今年2016年の8月まで閉鎖です。
金融街Cityに程近いLiverpool Street駅は、祝日には入れませんでした。
そしてオペラハウスに近いCovent Garden駅も、平日にも関わらず入口が閉ざされていました。この様に、常にどこかで何かしら障害が発生しているものですので、行程には余裕を持って行動する事を心がけた方が良さそうです。
Circle線の接点での乗り換え
ロンドンの環状線Circle線ですが、東京の大江戸線の様に“の”の字を描いた路線の為、山手線の様にずっと乗り続けている訳にはゆきません。
その為、環状線の北と南を西側から移動する場合、その接点となるPaddingtonかEdgware Roadで乗り換えなければなりませんが、前者は以前の記事で述べた様に乗り換えには適していません。
しかしEdgware Roadでは、同一ホームで乗り換え可能な構造になっていました。Circle線と線路を共有しているDistrict線、Hammersmith & City線同士の乗り換えに関しても、同一方向ならば同じホームで可能です。発着場所が正反対のPaddingtonでの乗り換えは避けたほうが無難ですね。
まとめ
ロンドンの観光名所をくまなく網羅しているUNDERGROUNDですが、やはりそこは大都市ロンドンなだけあって、移動には思った以上に時間がかかりました。
目的地に着いても地上に上がるのに時間がかかる上、路線によっては列車のスピードが遅く、しかも一駅ごとに停車時間も長い為、数駅移動するだけで多くの時間を消費します。限られた時間内に観光スポットを幾つも周りたいと思っても、移動に時間を取られて思うように行かない場合も多々ありましたから、観光の計画には余裕を持ったプランニングが必要だという事を頭に入れておく事が大切ですね。
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