昨日に引き続き、カタール航空ビジネスクラス(成田~ドーハ)搭乗記、今回は1回目の機内食をレポートします。一流のCAによる高級レストランを思わせる様なサービスで運ばれてくる料理の数々は、どれも上品な味わいばかり。でも、意外なほど安価な銘柄のシャンパンは、ちょっと残念な味わいでした。
目次
メニュー表が超リッチ!
機内へ搭乗後、CAさんが初めの機内食のオーダーを聞きにやって来ます。機内食メニュー、およびワインリストが手渡されましたが、これがなかなかの高級仕様!
厚紙でエンボス加工の模様が施された表紙にシルバーのロゴマーク、グレーのどっしりとした体裁のメニュー表は、ちょっとした高級料理店を思わせる様な造りです。
しかもワインリストは、全銘柄ともフルカラーの写真つき!英語オンリーではありますが、詳しい解説も記されています。シャンパンが2種類に加え、赤白ワインが8種類と豊富なラインナップも嬉しい限り!
ワイン以外にも、ウィスキーやブランデー、ビールの他、銘柄は確認しませんでしたが日本酒や焼酎も揃っています。その他“モクテル”や“ホットチョコレート”など、お酒が苦手な人でも楽しめるドリンク、またここに記載はありませんが、コーヒーや紅茶も各種用意がある様です。
意外に残念なカタール航空のシャンパン
色々とあって迷いますが、やはりビジネスクラスと言えば先ずはシャンパン!各航空会社とも、ワインリストの花形となっているシャンパンには、力を入れている所が多いですよね。
カタール航空ビジネスクラスのシャンパンはLanson Black Label Brut。大きな期待を抱いて口に運んでみたのですが、これが意外にもアッサリ…。香り立ちも少なく風味も広がらない、また余韻も殆ど感じられず、何だかちょっと拍子抜け…。
それもそのハズ、このLanson Black Label Brutは日本でも市場価格3千円台で買えてしまう程の安さ。他の航空会社のビジネスクラスで出されるシャンパンと言えば、大概5~6千円が相場ですから、これはかなり低廉なレベルになりますね。
グラスは質が良いのに、これはかなり意外。例えるなら、ちょっと味の良いスパークリングワイン程度の格安シャンパンです。それこそボトル1万円を越える様な高級シャンパンを期待していただけに、これはかなりショック!
因みに、ドリンクの付け合わせで出されたナッツ。マレーシア航空で言う“サテー”の様な意味合いで出されるものですが、これはなかなかの美味!アーモンド・ピーナッツ・カシューナッツ・カボチャの種(?)が入っていて量も多く、毎回残してしまいましたが、復路詰めではないので持ち帰れないのが残念なところ。
アミューズブーシュと3種のパン
ドリンクの後は、お待ちかねの料理!先ずはテーブルクロスが引かれ、三角に折られたナプキンが手渡されます。CAの所作は一級品で、何だか高級レストランに来た気分!
今回は和食メニューには一切触れず、全て洋食の中から選択。初めに3つのパンが運ばれて来ました。塩・胡椒にオリーブオイル、バターはJALの様なカチカチでは無く丁度良い食べごろです(笑)。
この3つのパン、この後のフライトでも毎回異なる銘柄のパンが提供されましたが、味はどれもフツー。こればかりはフランス発の便に敵うものは無いでしょうね。味が殆どついていないので、バターかオリーブオイル、また塩を混ぜて食べると良いです。
そして、料理は最初にメニューには載っていないアミューズブージュが運ばれてきました。カニの身と野菜の和え物にワサビソースが付加されたものですが、ワサビの辛さは皆無。和え物ももう少し塩気があると酒に合うのですが、こちらもちょっと微妙な感想です。
スープとロゼ・シャンパン
スープは「ローストトマトスープ」。トマトの酸味が引き立ち、クリーミーな舌触りで、まずまずの美味しさ。この後のフライトでも、スープは毎回1種類からしか選べませんでした。
ここで、ドリンクをロゼ・シャンパンに変えてもらいます。こちらもホワイトと同じ銘柄Lanson Brutですが、市場価格は1,000円程上がります。
味わいは、上に同じ。こちらも全然主張が無くてつまらないシャンパンです。勿論、決して悪い味ではありませんが、やはりシャンパンの味は価格に比例する、それを再確認しました。
アラビックな料理を初体験!
前菜は「伝統的なアラビア風メッツェ」を選択。“ピタパン”という丸いパンと3種のペーストのディップ料理で、このメッツェ(Mezze)とはレバノンの料理なんだそう。
3つのペーストは、それぞれホンモス(ひよこ豆のペースト)・タッブーレ(パセリの刻み)・ムウタバル(ナスをベースにしたペースト)という名前も聞いた事の無い様な料理。これぞ、中東系エアラインならではの機内食ですよね。
食べてみると、タッブーレは強いパセリの味ながら、つけ合わせのレモンをかけて食べると酸味が利いて食べやすくなります。おかずと言うよりは酒の肴ですね。ホンモスも臭みが無く上品な味ですが、物凄く濃い味付けで、いかにもプリン体を多く含んでいる様な味わい。このメッツェはヘルシー料理として西洋のレストランでも出されているそうですが、食べすぎには要注意?
上品な味わいのメインとデザート
メインに選んだのは「チキンカツのフライパン焼き、トマト、バジル、モッツァレラチーズ」。キチンカツが2切れしか入っていないのは残念ですが、柔らかチキンとアスパラ、甘い風味のトマトは上質!
カツの下にはカルボナーラ風のパスタが入っていますが、かさ増し品にしてはクリーミーで美味しいパスタです。
デザートは「抹茶ティラミス、バニラクリームソース」。抹茶の風味は僅かですが、こちらも上品な味わいで普通に美味しいケーキといったところ。生クリームは、もう少し主張する甘さがあっても良いかなと思いました。
最後にGODIVAのチョコレートが配られて終了。以前Finnairのビジネスクラスで配られたものと、中身のチョコレートは違っていました。
上品な味わいの機内食
カタール航空ビジネスクラスの機内食を初めて食べた感想は、地味ながらどれも整った味付けで質の高い機内食だと感じました。味の好みはあるものの、質の高い素材と、アラビック・エアラインならではのメニューも取り揃えていて、なかなか楽しめる機内食になっているのではないでしょうか。
唯一シャンパンの銘柄は残念なものでしたが、この後のフライトで飲んだ赤ワイン等はなかなかの美味!JALでは決して味わえない上質なワインが積んでありましたので、それについては別の機会にお伝えします。
次回は、ベッドポジションの寝心地、および2回目の機内食をレポートします!→カタール航空ビジネスクラスB777-200の寝心地と朝食をレポート!成田~ドーハ
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