ドイツ・ミュンヘン旧市街の北側に建つ、旧バイエルン王国の宮殿「レジデンツ(Münchner Residenz)」。その贅を尽くした豪華な内装は、ミュンヘンの観光スポットの中でも一際人気を誇っていますね。
14世紀から500年にもわたって使用されてきた王族の住居がどの様な所か?今回は、ミュンヘン・レジデンツの主な見所について、詳しく見て行きたいと思います。
目次
エントランスとチケットブース
ミュンヘンの王宮「レジデンツ」ですが、場所は先日お伝えしたバイエルン国立歌劇場のすぐ側。目の前のマックス・ヨーゼフ広場(Max-Joseph-Platz)の北側に建物があって、そこから入って行く形になります。
“RESIDENZ MUNCHEN”と書かれた3つの扉の内、中央から入って中庭へ。中庭の一角にある特設の扉がエントランスになっていて、チケットもこの中で購入できます。
レジデンツには現在3つの観光施設があり、それぞれの入場料(大人一人)は以下のとおり※価格は為替レート等により常に変化します。
- ①Residence Musium‐レジデンツ博物館 €7
- ②Treasury‐宝物館 €7
- ③Cuvilliés Theatre‐キュビリエ劇場 €3.5
- ①+②コンビネーションチケット €11
- ①+②+③トリプルチケット €13
クロークもあって、リュックなどはここへ預ける必要があります(無料)。オーディオガイドもありますが、残念ながら日本語は無し。内部について詳しく知りたい場合は、公式HPに詳しい概要が載っているので、これを自動翻訳で見るのが良いかもしれません。
レジデンツ博物館の概要と見学順路
さて、今回はレジデンツのメインとなる博物館へ入場しますが、先ずはその概要をざっくりと。
このレジデンツは、14世紀頃の旧バイエルン王国時代にこの地を治めていたヴィッテルスバッハ(Wittelsbach)という王家の宮殿で、この博物館には王族達が実際に使っていた住居や骨董品などが展示されています。
1385年から建設が始まり、徐々に拡張して今の姿になったのは1918年。実に500年以上もの歳月が流れている訳ですね。長い年月を掛けて完成されたという経緯もあって、このレジデンツにはルネッサンス、バロック、ロココ、新古典派等、様々な建築様式の融合が見られます。
随所に設けられたシャンデリア、そしてこのゴージャスな部屋の数々!これまで色々な国の王宮を見てきましたが、これほどまでに贅を尽くした所は初めてかもしません。
尚、見学順路は矢印に従って進んで行けばOKですが、あまりにも沢山の部屋があるので、時には分かれ道になっている事も。しかも矢印が右を向いたり左を向いたりハッキリしない事もあって、とにかく迷います!
Antiquarium(アンティクヴァリウム)
そんなレジデンツ博物館で主な見所はと言うと、先ずは順路の初めの方にあるこちらのAntiquarium(アンティクヴァリウム)。長さ66mものだだっ広いホールで、レジデンツの中では現存する最古の部屋なんだとか。
天井には美しいフレスコ画がギッシリ!16世紀に描かれたとされるフレスコ画は、いずれも聖母マリアの被昇天などキリストに関する絵画が描かれています。
人物を象った銅像の数も凄い!(ちょっと怖いくらい…)。いずれも、バイエルン公のアルブレヒト5世という人物のコレクションなんだそう。
この時は朝一で人が殆どおらず、ほぼ貸切で観られました!この部屋の端っこにある土台へ上がると、ベストポジションで撮影が出来るので便利です!
ホールと礼拝堂
続いて、こちらのAllerheiligen-Hofkircheというホール。このレジデンツの中には幾つものコンサートホールが備えられていて、こちらはその内の一つ。400名ほどのキャパを持つ、多目的ホールです。
設計は、Leo von Klenze(レオ・フォン・クレンツェ)という宮廷建築家。新古典主義によって1826〜1837年に建てられたものの、第2次世界大戦の影響でかなりの損傷を受けたそうで、現在の姿を取り戻したのは1970年頃との事。
多目的ホールながら音響効果が優れているとの事で、時折ここでコンサートが開かれています。開催は毎日ではないですが、コチラのページに情報が載っています。
また、上記のホールのすぐ近くにある礼拝堂「Alte Hofkapelle」でも時折コンサートが開かれており、こちらはモーツァルトも演奏した事があるとされているそうです。
この礼拝堂コンサートも、上記のページに情報が載っているので、興味のある方は是非!
最後の回廊「Ahnengalerie」
そして、レジデンツ博物館の順路の中で一番最後にあるのがこちらのギャラリー「Ahnengalerie」。長い廊下にびっしり金の装飾が詰まった、なんともゴージャスな回廊ですね!
掲示の資料によると、この回廊ははじめ16世紀後半に庭園の一部として造られたものの、その後ドイツの宮廷建築家Joseph Effnerによって、1726年から1730年に掛けて現在の内装に改装されたとあります。
ここに飾られているのは、合計121枚もの肖像画。これは、ヴィッテルスバッハ家に縁のある子孫などの人物が描かれているのだそう。
見応え抜群!時間には余裕を持って!
と言う訳で、ミュンヘンのレジデンツ博物館についてざっくりとご紹介してきましたが、ゴージャスな内装は見応えタップリ!ウィーンやマドリード等にも王宮はありますが、ここは質・ボリューム共に間違いなくトップクラスだと感じました!写真撮影もOKですし(フラッシュ、自撮り棒は不可)、入場不可の所も殆ど無いので、思う存分楽しめますね!ミュンヘンを代表する観光スポットですが、今回は朝一に訪れたのでガラガラ!
でもザックリと観て1時間かかったので、時間が無い人には不向きかも。じっくり観たい場合は2時間くらい余裕があると良いと思います。
以上、レジデンツ博物館についてお伝えしました!同じレジデンツ内にある美しいオペラ座「キュビリエ劇場」については、次の記事でご紹介します。→「キュビリエ劇場」ミュンヘン・レジデンツの美しいオペラ座/入口はこちら!
レジデンツ博物館
- 営業時間:9:00~18:00(冬季10:00~17:00、最終入場1時間前)
- 公式HPはコチラ
その他、ドイツ・ミュンヘン観光に関する記事一覧はコチラ→ミュンヘン