最近、スマホのGoogle翻訳に、写したものをリアルタイムで翻訳してくれるというちょっと未来な機能が付いて話題になっていますね。これが発展すれば、ルーペを使うような感覚で英語やフランス語の書物が読める様になる訳ですが、その精度はどのくらいなのでしょうか?
また、この機能があれば英語が全く読めない人でも海外旅行へ不安無く行く事が出来る様になると思いますが、実際に海外旅行での実用性はあるのでしょうか?今回、シンガポール旅行で少し試してみました。
オフラインでもOK!
スマホのGoogle翻訳アプリは、iphoneでもAndroidでも勿論無料。それぞれのストアからダウンロードして誰でも使う事が出来ます。
アプリの中にあるカメラのボタンを押すと、そのままカメラが起動して写したものの翻訳が始まるという仕組み。
カメラの中央部分に対象の文字を合わせる様に表示が出ますが、それほど気にする必要は無い模様。極端に画面の端に来なければ、画面内に写ったあらゆる文字が自動的に日本語に変換されます。
尚、嬉しいのはオフラインにも対応している事。予め対象の言語をダウンロードしておけば、電波の届かない所に行っても問題なく翻訳が行えます。地下にあるレストランでメニューを参照する時など、これは重宝しそうです。
「クラウド・フォレスト」で試してみる
先ず初めに向かったのは観光スポット。シンガポールのガーデンズ・バイ・ザ・ベイにある「クラウド・フォレスト」でトライしてみましょう。ここはガラス張りの巨大なドームに大きな滝や熱帯の植物などがあって、その中を鉄格子の遊歩道を歩いて進んで行くという施設。
まずはこの解説板から。見出しと短い解説文をGoogle翻訳で見てみると…
こんな感じ。基本的に短い文節ごとの直訳が組み合わさる点は、PCでWebページを翻訳する時と同じですね。ちょっと難解ではありますが、何となく意味は伝わってきます。
花の解説文もご覧の通り。一部英単語のままになっていますが、意味は分りますね。
今度は、別の場所のちょっと長い解説文にトライしてみましょう。
結果は思ったとおり…、ちょっと難がありますね。動物の生態系に関する記述である事は分かりますが、“Niche”の単語がそのまま「ニッチ」と訳されているなど、解読に時間がかかります。また“predators”の訳が「捕食者」になったり「プレデターズ」になったりと、1秒おきくらいにコロコロ入れ替わるので読み難いです。これは翻訳が安定せず翻訳の候補が一定間隔で切り替わっているのだと思いますが、その度に前後の文節も変わってしまうので、これは是非とも改善してもらいたいですね。
インド料理店で試してみる
続いて、レストランのメニューでも試してみたいと思います。今回向かったのは、同じくシンガポールのリトルインディアにあるインド料理店「mustard」。
カレーやマサラなどの他、Chingriなどインド料理独特の単語もありますが、どの様に翻訳されるのか…?
ん~なるほど…、努力は認めますが、やはりご当地グルメの名称は難しそうですね。カレーも「カール」となってしまいました。ですが、その料理の説明文は何となく分からないでもないです。
他の店でも試してみましょう。同じくリトルインディアのインド料理店Kamalaでトライします。
ここのメニュー表記は短い単語が多く、外国人観光客にも分かり易い表記です。別に翻訳しなくてもこのくらいなら何となく分かりそうですが、一応見てみると…
やはり分かり易いですね!特に解説文は食材が単語で書かれているだけなので、尚更迷いが無い感じです。料理のメニューを見るにあたって、それが肉料理なのか魚料理なのか、肉料理ならば牛なのか豚なのか、鶏なのか羊なのか、またそれを煮たのか焼いたのか、それが分かれば十分です。
ちょっと未来!今後に期待
それにしても、カメラを使って画面に写しただけで文字が翻訳されるなんて、いよいよ未来が近づいて来た感じがしますね。今後、この翻訳精度が上がってくれば、いずれドラえもんを超えるのも夢じゃない?
現状ではまだまだ精度は低いですが、文法がメチャクチャでも単語さえ分かれば何とか意味は分かるものですから、使いようによってはかなり重宝しそうです。いつか、フランス語やイタリア語などでも試してみたいと思います。