フィンランドのヘルシンキ・ヴァンター空港の国際線エリアにあるFinnairラウンジへの潜入レポートをお伝えします。昨日の記事の通り、この空港は世界各都市から一斉に旅客路線が集まるハブ空港となっていて、特に出発便の集中する午後3時ごろはターミナル内を普通に歩くのも困難なくらいに混雑し、それは限られた人間のみが利用できるラウンジにも同じ事が言えます。
そんな中、ワンワールド・アライアンスの国際線に向けたFinnairラウンジの隣に新しいラウンジ「プレミアムラウンジ」が近年オープンしたので、実際に混雑緩和に向かっているのか、実際に潜入して見てみたいと思います。
※このラウンジは2019年7月22日より「Finnair Platinum Wing」という名前のラウンジに生まれ変わりました!ワンワールド・エメラルドステータスで利用可能です。
ステータス保持者向けのプレミアムラウンジ
それでは、実際にプレミアムラウンジへ入ってみたいと思います。
プレミアムラウンジの入口は、普通のFinnairラウンジと同じ場所、カウンターで受付後、左右に振り分けられます(このプレミアムラウンジは2017年より入室条件が変更され、ワンワールド・エメラルドステータス若しくはファーストクラス搭乗者のみ利用可能となりました)。
カウンターに向かって左側がプレミアムになります。入口に入らず右へ進むとシャワースペースの他、話題となっている「フィンランド式サウナ」が有り、大変興味深かったのですが、乗り継ぎ時間が少なかった為、今回は断念しました。
内部は122席とあってか、かなり手狭な印象です。入ってすぐのエリアは間接照明が洒落た演出を飾っていますが、それが同時に開放感の欠落を招き、圧迫感すら覚えます。写真は搭乗開始時刻を過ぎての撮影だった為空いていますが、ラウンジに入った頃はほぼ満席の状態でした。
一方、ラウンジ奥の方へ進んでいくと、大きな窓に面したエリアがあり、ここは日差し(特に西日が差し込む)があってとても明るいです。座席は殆どが窓側を向いており、一人がけで寛ぐのに適したエリアとなっています。
ビュッフェを覗いてみると、酒の肴に適した一品料理が豊富で、温かいスープも有ります。アルコールは、特にワインの種類が豊富ですが、頂く際にはパーサーに注文して注いで貰う必要があり、がむしゃらに(汗)テイスティングする事は適いません。
ここは大人しくシャンパン1杯と、数種のミールで心を満たす事にします。シャンパンは、フィンランド航空ビジネスクラス機内食で出てきたものと同じNicolas Feuillatteでした。ミールの味はどれも質が高く、特にサーモンは絶品!“iittala”のグラスやナプキンがミールに花を添え、素敵な時間が提供されます。
一応住み分けは出来ている模様
プレミアムラウンジへ入る前に、その隣のFinnairラウンジを少し覗いてみましたが、シェンゲン国内線エリアのそれと比べるとそれ程酷い混雑は無く、座席はほぼ埋まっていましたが、席を探して彷徨っている様な人は見当たりませんでした。今回のプレミアムラウンジの空席状況と併せて見ると、しっかりと住み分けが出来ているのだと感じました。
しかし、決して余裕がある訳ではなく、一目で「混雑」しているという印象を受けましたから、心底リラックス出来る状態からは掛け離れていると言わざるを得ないでしょう。世界の航空需要が増える中、ヴァンター空港利用客は今後ますます増える事が予想されますから、本腰を入れた混雑対策というものが急がれます。
しかしこの空港は、つい最近(2009年)に拡張工事を終えたばかりとの事ですから、近いうちの更なる拡張というのは難しいのかもしれません。それならば、現在16時頃に集中して“ハブ”になっている時間帯を他へ分散させれば、ピークシフトになって一極集中が無くなるのではないかと思いますが、世界の航空機のダイヤは様々な利権等が絡んでいるでしょうから、そう一色端に考える事は出来ないのでしょう。
ヘルシンキ・ヴァンター空港は、日本から最も近い欧州の乗り継ぎ空港として、今後も何かとお世話になる機会がある方も多いのではないかと思います。少しでも快適な環境づくりを是非ともお願いしたいですね。
♪こちらも合わせてどうぞ↓