ヌードルバーの美味しい料理と質の高いアルコールに酔いしれた、羽田空港国際線のキャセイパシフィック航空ラウンジ。ビジネスクラスラウンジとは思えない程上質なサービスに感心する一方、ラウンジとしての“あり方”に関してはちょっと首を傾げたくなる点もありました。
今回は、この羽田空港キャセイラウンジを体験しての私なりに感じた、改善して欲しい所を挙げていきたいと思います。
営業時間と混雑
羽田空港国際線のキャセイパシフィック航空ラウンジの営業時間は7:30~17:00、および22:00~1:00。これは羽田を出発するキャセイパシフィック航空便のダイヤに合わせた営業時間なのですが、ちょうど夕食時には営業されていない事になります。
私はこのキャセイラウンジにランチで訪れてから、夕方の17時前までラウンジ内にいましたが、閉館となる17時が迫るに連れて人が増えてきました。キャセイ便の出発は16:25なのですが、16時を過ぎても人が一向に減る様子が無いので、恐らくキャセイ便以外の利用客が大半を占めていたのだと思います。
因みに、キャセイラウンジを後にして向かったサクララウンジでは、ダイニングエリアが大混雑!ちょうど19時頃にサンフランシスコ行きやL.A.行き等の大型機材を使う便が控えており、これらの利用客が早めに空港へ着いて食事をとっているのだと思います。この時間帯はスカイビューラウンジも閉まっている為、サクララウンジに集中してしまうのでしょう。羽田発着便は今後ますます増えていく事に従い、是非ともキャセイラウンジの営業時間延長を願いたいものですね。※営業時間は社会情勢により随時変動します
勝手に取れない食事…でも美味!
キャセイラウンジでは、担担麺やフレンチトースト等が食べられる「ヌードルバー」以外にも数種類のミールやサラダが置いてあるコーナーがあるのですが、残念ながら担当者に欲しいミールを皿によそってもらうシステムなので、自分で好きな様に取る事が出来ません。
しかもこのコーナーのあるエリアでは常に3名のスタッフが待ち構えており、入ろうとするだけで目が合って気まずい雰囲気に…。何かサービスをしてくれようとする気持ちは察しますが、「あの食い意地張った奴がまた来たよ」なんて思われたくないですし、美味しくて何度も食べたい物があっても気軽に取りに行けないですよね…。
因みにサラダは自分でも取れるような配置にはなっていますが、担当者の目の前で皿によそう事になるので、粗相は出来ません(笑)。
他にも和菓子やパン、ドライフルーツも同じ様式。餡子の入った和菓子は外国人には苦手な人も多いので、あまり減る心配が無いのかもしれません。
そんな肩のこるビュッフェですが、ここで食べられるミールはいずれも手の込んだ料理で美味!生ハムや白身魚、チーズなど、酒の肴にもピッタリです。
和菓子は3種の饅頭とわらびもち。自称「和菓子通」の自分としては意見はあるものの、質は高い方だと思います。これらのミールの味は、恐らく国内のラウンジの中でも最高峰なのではないでしょうか?
多すぎるスタッフの数
スタッフの視線が気になるのはビュッフェだけではありません。このキャセイラウンジ内には、尋常じゃないほど沢山のスタッフがいて、どこを歩いても常に見張られている感じが否めませんでした。
当然これだけスタッフの数が多ければ、彼らの手持ち無沙汰は明白で、スタッフ同士雑談に興じている光景もよく目にします。特に先述のビュッフェコーナーでは、気まずい雰囲気に客がなかなか入って来ない事をいいことに、時には4~5名のスタッフが会話に花を咲かせている事もありました。
残念ながら、これら彼らの行動自体がラウンジの雰囲気を損ねてしまっている様な気がします。
ラウンジの質の改善を要望
ラウンジは本来“空間”を提供するものですから、その空間の質をスタッフの存在によって低下させてしまっては本末転倒ですよね。木目細やかなサービスを提供してくれようとしているのは良いですが、結果的に客の居心地を悪くしている部分もあるのではないでしょうか?
ヌードルバーの存在や豊富なアルコールの種類、そして上質なミールの味は、ビジネスクラスサービス相当のサファイアステータスで入れるラウンジの質としては、間違いなく日本国内においてトップレベルでしょう。だからこそ、心行くまで堪能したいと願うばかりです。
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