前回に引き続き、シンガポール・チャンギ空港のT1に出来た新しいラウンジの訪問記、今回は「Qatar Airways Premium Lounge」へ潜入します!
このカタール航空のラウンジは2020年の2月にオープンするも、ウィルス騒動の影響で直後に閉鎖。2年後の2022年6月末に営業再開された真新しいラウンジです。
入室条件が厳しく、ワンワールドの上級ステータスだけでは入れない特別なラウンジ。どの様なサービスが受けられるのか、詳しくレポートしていきたいと思います。
目次
上級クラス利用者のみの特別なラウンジ
カタール航空プレミアムラウンジの場所はコチラ。チャンギ空港T1の出国審査を抜けたら左へ進み、ショッピングエリアの一番端にあるエスカレーターで一つ上の階(レベル3)へ上がった所にあります。
コンコースCには近いですが、逆にコンコースDからはかなり離れているので、ゲートDから出発の場合は移動時間にご注意を。
また、営業時間はカタール航空のフライト出発の3時間前~最終便出発まで。概ね毎日18:00前後から25:30頃まで営業していますが、利用の際はカタール航空便の時刻を予めチェックしておく事をおススメします。
エミレーツ航空ラウンジの右隣にあるのがカタール航空プレミアムラウンジ。中東エアラインの2大巨塔、どちらも艶やかなファサードで貫禄の佇まいです!
入室条件はかなり厳しく、ワンワールド加盟会社のファーストクラスまたはビジネスクラス搭乗者のみ(ステータスは不問)で、同行者は不可。例えエメラルドステータスを持っていても、エコノミークラスの客は入る事が出来ません。
今回はKL行きマレーシア航空のビジネスクラスチケットで入場します。
落ちついた雰囲気のラウンジエリア
受付を済ませて進むと、最初に通るのはソファーが置かれたラウンジエリア。ここには丸テーブルを囲む向かい合わせのソファーが2対と、プリンターが置かれたビジネス用のデスクが2つ、通路を挟んだ向かい側にはシェル型の半個室シートが設置されています。
ソファーシートは中東エアラインらしいキングサイズで、サイドテーブルにはコンセントも完備。本家ドーハにあるラウンジと比べたらラグジュアリー感は大分劣りますが、家具も床も質感は悪くないです。
個室シートの方はやや小ぶりの椅子に、デスクライトとコンセント。デスクが申し訳程度のサイズしか無い為、ここで作業するのはちょっと辛いかもしれません。
このエリアにビュッフェはありませんが、ソフトドリンクの入った冷蔵庫とグラスがあるので、水程度であればいつでも飲む事が出来ます。
ワインやカクテルなど本格的なBeveragesを希望の場合は、この先にあるBar(後述)へ行くか、または係員に注文して持って来てもらう事も可能。
ただ、こちらから声を掛けなくても席へ着くなり係員が寄って来て「何かドリンクは?」と尋ねてくれます(この「Berry Twist」という名のモクテルは水みたいに薄くて美味しくなかった…)。
これぞ上級ラウンジならではのサービスと言った所ですが、ラウンジ内でちょっとキョロキョロするだけで「何かお探しですか?」等とすぐに声を掛けられてしまうので、あまり自由に出来ないのが正直辛いところ(笑)。
Barとビュッフェコーナー
最初のラウンジエリアの先は、Barやダイニング等が集まった賑わいのエリアになっていて、その更に一番奥へ行くともう一つのラウンジエリア、祈祷室、サニタリースペースがあります。
明るい照明のBarエリアは、中央にラグジュアリーなデザインの円形バーカウンターを配置。窓の外は屋内ガーデンになっていて、シンガポールらしい亜熱帯植物を眺める事が出来ますが、夕暮れ以降は室内光が反射してよく見えません…。
中央のBarカウンターにはバーテンダーが常駐しているので、ワインやカクテルなど何でも好きなドリンクを作ってもらえます。
しかしここはラウンジの中央に位置する事もあってか、余りにも人通りが多過ぎて常に騒がしい…。案の定、ここを利用している人は誰もいませんでした。
このBarエリアにはビュッフェコーナーがあって、豊富な種類のパンにサラダ、チーズ、デザート、フルーツを常備。
ワインのツマミになりそうなハムやチーズ、クルミなど、多種多様で彩りも豊か!こういう所を日本のラウンジも真似してもらいたいと思うばかりです。
尚、スプーンやフォークはビュッフェコーナーに置かれておらず、必要な場合は係員へ告げて席まで持ってきてもらうシステムになっている模様。ご丁寧にもミニナイフを加えた3セットを、立派な陶器の皿に乗せてソファー席まで持ってきてくれました!
食器ですら客に運ばせるのは失礼であるという、まぁなんともブルジョアな感覚、私にはちょっと理解できないな(笑)。
2つのダイニングと食事メニュー
Barエリアを挟んだ両側にはダイニングがあり、レストラン形式で料理を注文する事が可能。
2つあるダイニングは、それぞれ“Brasserie”“Garden Bistro”という名前がついており、今回は照明を落としたラグジュアリーな雰囲気のBrasserieでディナーを頂く事にしました!
テーブルに着くと、先ずはウェルカムドリンクが貰えます。冷たいレモンテイストのソフトドリンク。
メニュー表はテーブルに置かれたQRコードからアクセスして、カタール航空の専用サイトから閲覧する方式(メニューURLはこちら)。Wi-fiの利用は無料で、係員に言えばパスワードを教えてもらえます。
それにしても、この方式は手間が掛かるのでほんと嫌い…。
それでもメニューの種類はとても豊富で、食事メニューは前菜だけでも7種類。ドリンクは2ページに渡って記載があり、アルコールはアペリティフからリキュールまで豊富な種類が用意されています。
シャンパンはVeuve Clicquotのノンヴィンテージ。超が付く程の辛口で料理にはよく合うと思いますが、個人的にはあまり好きな味じゃないです。この他にBollingerのロゼもあるので、お好みで。
工夫を凝らした料理
今回は、スープとメイン、デザートの3品を注文。つい先ほどまで滞在していたカンタス航空ファーストラウンジでたらふく食事をした後でしたが、無料の食事となれば別腹です(笑)!
先ず初めは「Lemon coriander soup」。私の嫌いなパクチーを主とするスープですが、これは嫌な臭みが殆ど無くて凄く飲み易いです。軽い口当たりなので、一品目の選択としてはピッタリ!
メインは「Thai red chicken curry with rice」。かなり辛いですが、タイカレーらしいサラサラのルーに、ココナッツのミルキーさがあってなかなかいける味!
デザートは「Rice pudding」。米をミルクで煮た“ミルク粥”とも呼ばれるちょっと変わったデザートですが、木の実やチョコレートなど様々な具が入っていてGood!
食後に丁度良い、体に優しいデザートでした!
トイレ&シャワーは数が少ない
最後に、ラウンジの一番奥にあるサニタリースペースですが、男子トイレはイスラム仕様なので全て個室。洗面台付きで、大理石調の立派な壁面と大きな鏡もあるVIP仕様ですが、シャワールームと合わせて4室しか無い為、すぐ満室になってしまいます。
なかなかトイレに入れずに困っていたら、係員から代わりに車椅子トイレを使う様に言われました。こちらも清潔広々、バスタオルも常備されています。
ビジネスクラスで是非利用したい!
と言う訳で、上級クラス利用者しか入れない特別なラウンジQatar Airways Premium Lounge。カンタス航空ファーストと比べると食事の味はやや劣りますが、ファーストクラスラウンジ並の洒落たインテリアや過剰なほど決め細かいサービスもあり、ちょっとしたVIP気分を味わうには良い所です!
JALなどT1出発のビジネスクラス利用者なら、間違い無くこのラウンジ一択でしょう。機会のある方は是非!
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