引き続き、成田空港でのラウンジ巡りをお伝えします。今回潜入するのはキャセイパシフィック航空ラウンジ。キャセイラウンジと言えば、ヌードルバーを備えたクオリティの高い羽田空港のラウンジを思い出しますが、成田空港ではどうなんでしょうか?
香港やバンコクなどアジア諸国でも、キャセイパシフィック航空ラウンジは満足度が高いと定評がある様で、自然と期待値は上がります。
※この成田空港T2キャセイパシフィック航空ラウンジは、2023年2月15日より移転(元アメリカン航空ラウンジ跡に)オープンしています。
エレベーターで4Fへ
成田空港のキャセイパシフィック航空ラウンジがあるのは、ターミナル2の本館4F。出国審査などのあるエリアより一つ上の階になります。
ラウンジへのアクセスはエレベーターを利用。出国審査を出たすぐの所にエレベーターがあるので、導線としては短いです。
営業時間は7:30~18:00。エミレーツ航空のラウンジも同じフロアにある様です。
エレベーターを降りるとラウンジは目の前。飾り気の無い質素なエントランスですね。
小じんまりとしたフロア
ラウンジは、入ってすぐにダイニング、奥にリビングがある間取り。そこまで窮屈ではないですが、椅子同士のスペースもあまり取られておらず、また天井が低いので開放感には欠けます。しかし光沢のある床と間接照明のライトが、ちょっと洒落た雰囲気を醸し出していて、これがキャセイラウンジの魅力と言えるでしょうか。窓際には景色を臨めるカウンター席もあり。しかしフロアの一角に窓があるだけなので、ラウンジ内にあまり光は届かず、自然光の明るいアメリカン航空ラウンジ等と比べるとかなり薄暗い印象です。
ソファー等の家具も、だいぶ古さを感じます。居心地が悪い訳ではありませんが、個室感のある席も少ないですし、あまり好んで来る人は少ないかもしれません。
アルコールは黒ビールもアリ!
続いてアルコールを見てみましょう。ビールは2種類、ここでもキリン一番絞りですが、スタウト「黒ビール」が取り揃えてあるのは珍しいですよね。黒ビールが飲めるラウンジは、他になかなか無いのではないでしょうか?
日本酒は、地元千葉県の純米大吟醸「不動」。市場価格は720mlが1,700円前後と、日本酒の中では中堅レベル。ワインは“メルロー”が置いてありました。
しかしハードリカーはご覧の通り貧弱。「ジョニグロ」等どこにでも置いてある様な銘柄ばかりです。「山崎」や「マッカラン12年」が飲める羽田空港とは雲泥の差ですよね…。
ヌードルバーは無し
更に、残念なのは食事のラインナップ。キャセイラウンジと言えば、坦々麺やフレンチトーストなどオーダーメイドで食べられる「ヌードルバー」が有名ですが、この成田空港のラウンジでは設置されておらず、一口サイズのミールが少しあるのみ。
唯一“手の込んだ”物と言えば、このフランスパンの上に食材が乗ったメニュー。それでも腹の足しになるものではないですね。
パンは包装入りのコンビニレベル。空港ラウンジでこれが出てくるとガッカリします…。
その他はカップ麺があるのみ。時間帯によってもう少し充実する時間もあるのかもしれませんが、成田空港発のキャセイパシフィック航空便は一日を通して満遍なくあるので、この朝食時間帯にこの状況であれば他の時間帯もあまり変わり無いのかと…。
羽田との差は歴然…
成田空港のキャセイパシフィックラウンジ。アルコールの銘柄をはじめ、所々に上質を求めるキャセイラウンジの姿勢が垣間見えるものの、羽田空港に比べるとその差は歴然!(関連→ヌードルバーが旨い!羽田空港キャセイ航空ラウンジの担担麺とフレンチトースト)成田空港の中でも、ランク付けするとどうしても最低レベルに評価せざるを得ない、そんなラウンジでした。唯一「黒ビール」目当てで訪れる以外は、特別な理由が無い限りこのラウンジを利用する価値は低いでしょう。首都圏の空港機能の羽田への移管が続く中、キャセイパシフィック航空が今更成田空港のラウンジを改修するというのも考え難いですし、このまま目立った話題も無くフェードアウトしていくのかなぁ…と残念に思います。
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