(前編)に続き、ポーランド高速鉄道“EIP”の乗車記をお伝えします。
私がワルシャワ滞在中に日帰りで訪れたクラクフは、流石は観光地という事もあり、美しい街並みと賑わいがあって、一目で好きになりました。
馬車が行き交う街中は、沢山の人々が楽しそうに思い思いの時間を過ごしていました。せせこましい旧市街と寂れた空き地が点々とするワルシャワの街とは雲泥の差です。そんなワルシャワに1週間も缶詰状態だった私は、久しぶりに心が躍りました。クラクフ観光については、また別の記事でご紹介したいと思います。
1等車のシートと座席周りの設備
さて、ワルシャワへの帰路は、20:32発のEIPに乗車します。
クラクフでは、出発の5分前に乗車開始となりました。
今度は1等車に乗車します。1+2の3列シートで、私の席は1人がけシートです。
2等席にもあったゴミ箱の他、各座席にコンセントが完備されています。
荷物置き場は、2等席にあったものと同じ仕様のものが2つ、そしてこのユニットが近くにもう一箇所あり、大型のスーツケースでも置き場に困る事はまず無いでしょう。この余裕も1等席ならではのサービスですね。出発後、ものの十数分で検札、そしてドリンクサービスがありました。2等席では出発後1時間程度を要していましたから、流石は1等席、最優先です。
ラウンジカーと食事
検札後、ラウンジカーへ食事の注文をしに行きました。メニューが置いてあり、注文・決済と同時に座席番号を伝え、自席まで持ってきてもらいます。すぐ横のテーブルでも食べられますが、椅子が無いので座席で食べた方が良いでしょう。
当初、これは1等車に限ったサービスだと思っていましたが、2等席への配膳を行っている光景を目撃しましたので(それが別途有料か否かは不明)、2等でも可能なのだと思います。
お腹が空いていたのでMainメニューを2つ注文してしまいました。先ずこちらが、ピクルスとその他野菜をハム等で包み揚げたもの。付け合せにはポテトと野菜。
こちらはチキンの照り焼きに甘めのソースをかけたもの。左側の茶色い里芋に似たものは固く、ブルーベリーテイストの味付けがなされていました…美味しくは無かったです。2品とも、付け合せのボリュームがあり、また味付けもワルシャワの庶民派レストランのレベルで、残念ながら完食する事は出来ませんでした。チェコ国鉄のビストロ車で堪能した美食(詳しくはコチラの記事)を想像していただけに、期待を大きく裏切られてしまいました。
この2品にアップルジュース(5PLN)を加えて、合計79.5PLN(≠¥2500)です。ソフトドリンクも、1等車のドリンクサービスでは無料で振舞われていましたから、非常に高い買い物です。
まとめ
今回の1等席を往路の2等席と比較すると、約4倍の値段もする割にはサービスに大差は無い、と感じました。特に2人で旅行する分には、2等車で十分快適でしょう。真夏の繁忙期に大型スーツケースを持ち込む場合を除いて、1人がけシートに特別拘らなければ、敢えて1等席を選択する必要は無いと思います。車内サービスに関しては、食事を自席まで運んでもらえる点や無料のドリンクサービスには満点を与えたいと思いますが、肝心の食事の内容があれでは…。「駅弁文化」で育った日本人としては、もう少しマシなものを提供して頂きたいと強く思いました。ともあれ、低廉な運賃で快適な移動ができるEIPはおススメです。ポーランド旅行の際には是非とも利用すべき移動手段であると言えるでしょう。
以上、ポーランド高速鉄道EIPの乗車記をお伝えしました。前編(2等車)も併せてご覧下さい→ポーランドEIP乗車記(前編)2等席
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