いつも多くの人で賑わう、ベトナム・ハノイのナイトマーケット。ドンスアン市場周辺の物販だけではなく、店の前で椅子やテーブルを並べた路上営業の屋台がハノイ旧市街一帯に広がっていて、観光客にも大人気です!
そんな旧市街の屋台街を歩いていたら、突如として警察が乱入し、辺りは騒然!地元商店と警察との間に生じるイタチゴッコの現場に、遭遇する事となりました。
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平日でもすごい人!Ta Hien通り
ハノイ旧市街にあるTa Hien通り。この辺りからドンスアン市場周辺にかけて、連日ナイトマーケットが開催されています。
この通りのある場所は、ホアンキエム湖から3ブロックほど北へ来た所。この日は平日にも関わらず大賑わいでした!
このTa Hien通り界隈は特に飲食店が多く、私はハノイ滞在中、夕食の宛を探しに毎晩通ってしまいました。どの店も、店頭に小さな椅子とテーブルが出ていて、そこに観光客がたむろしている、これこそハノイスタイルなんでしょうか。
警察の乱入で騒然!
そんなTa Hien通りを歩いていた時、事は突然起こりました!各店とも、なにやら大慌てで店頭に並べられた椅子やテーブルを片付け始めます。これまでホンワカした雰囲気だったのに、急に張りつめた空気に一変!
それこそ何かが空から降ってくるのか?それとも何か恐ろしい者でも襲ってくるのか?私自身も不安に襲われましたが、でも路上に置かれていた物を端に寄せたり店内へ移動させたりするだけで、店じまいをするのでは無い模様。
そして人々が一様に見つめる先に居たのは…
なんと警察!一人の警察官を先頭に、その後を軽トラが追うようにゆっくりと進んで行きます。焼いもの販売の様な軽トラ、よく見たら“POLICE”の文字が書いてあるので、これでもれっきとした警察車両なんだろうか。
路上営業を取り締まり
突然の出来事に、喜んでいるのは外国人観光客たち!みんな一斉にスマホのシャッターを切っていました(私もその内の一人!)
軽トラの荷台を見ると、無常にも撤去されたであろう店の看板や椅子が・・・。なるほど、この通りの路上営業を取り締まっていた訳ですね。
軽トラが過ぎて行くと、また椅子やテーブルが並べられて、2分もしない内に元通り!何だか先生の目を盗んで悪行に走る中学生の様ですね。
軽トラの後にも数名の警察官が居ましたが、見て見ぬフリをしているのか何も行動を起こさず。しかも談笑などをしながら、皆すごくゆる~い感じ。
程なくして、軽トラの荷台に乗って去って行きました。この間僅か5分足らず、なんとも一瞬の出来事でした!
ハノイの光景は暗黙の了解?
今回の取り締まりについて調べて見ると、ベトナム・ハノイでは基本的に路上営業が認められている訳ではなく、近年では警察による取り締まりが強化されているとの事。路上を占拠する様な状況が見つかると、椅子やテーブルが撤去された上、罰金(日本円で1.5万円程)が課せられてしまうらしい。
路上の喧騒の中、小さな椅子に座ってコーヒーを飲む、そんなベトナムらしい光景も、実は暗黙の了解の下で行われているものだったなんて・・・。
近年ハノイでは、特に旧市街を中心に取り締まりが強化されているそうですが、この光景を無くしてしまったら、ハノイらしさが失われてしまい兼ねないと思うのですけどね。
店側としても、これだけ観光客が来ているのに、狭い店内だけで営業していたら商売にならないだろうし、どうせ取り締まってもすぐに元通りでイタチゴッコ!そんな無意味な事やるくらいなら、いっそ認めてしまった方が良いのでは?と疑問に思うところではあります。国としても、取り締まりを強化している割に、その売上の分の税金はガッポリ持って行くのでしょうから、なんともお粗末な話。“建前”だけでは何も解決されない、そんな事実をベトナム・ハノイで見た様な気がします。
ハノイのナイトマーケットについては、次の記事も併せてご覧下さい→ハノイ旧市街ナイトマーケット/売り子のおばさんには要注意?
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