首都高速三郷線を通る機会があり、途中にある「八潮PA」に立ち寄ってみました。
首都高速といえば、都市に縫い目の様に張り巡らされていて、とても“パーキングエリア”が存在しているなんて、以前はなかなか想像つきませんでしたが、意外にも充実した設備のPAがあるんですね。
私は以前、レインボーブリッジ近くの「芝浦PA」を利用した際に、その狭いながらも売店や休憩スペースを備えた、充実した設備に感動した覚えがあります(今では自販機のみになってしまった様です…)。
八潮PAの施設を見る
八潮PAへは、常磐道方面から首都高速に入って、最初の料金所で一番左側のゲートを通ると、PAの入口にアクセス出来ます。駐車場は地方高速道路のPA等と遜色ないくらい広く、ストレス無く駐車する事が出来ました。普通車64台、大型27台と、首都高速のPAの中では3番目の規模を誇るのも納得出来ます。
八潮PAは、首都高速といえども埼玉県にあります。下り線には無く、上り線専用のPAです。店舗はコンビニのほか、食堂・売店もあって、中で繋がっていました。
お土産品の他、佃煮や野菜、特産品などもあり、ちょっとした“道の駅”くらいの品揃えはあります。
併設の食堂スペースも、なかなかの広さを誇ります。お昼時には相当需要があるのかもしれませんね。
路線バス停留所
ところで、PA内には“路線バス”を示す表示がありました。
どうやら「高速バス」の発着場にもなっている様です。路線図を見ると、水戸や鹿島など茨城県の地名が並んでいます。東京駅や新宿駅へ座って行けるのは良いですね。それにしても、茨城県の主要都市と東京都心を結ぶ路線であれば、ノンストップで結べば良いものの、どうして「八潮」なんかで途中停車する必要があるのでしょうか?いささか疑問に感じました。
近くにある案内板を見てみると、八潮駅(つくばエクスプレス)へのアクセスルートの案内表示がありました。八潮駅の方へ歩いて行ける様です。
地図で見ると距離にして250m、道のりですと500m程度でしょうか。これなら確かに徒歩で乗り換えが可能だと思います。しかし何故八潮駅で…?
調べてみると、ありました!「レール&高速バスライド」という茨城交通バスの企画で、茨城県の各都市から高速バスで八潮PAに着いた後、つくばエクスプレスに乗り換えて都心(秋葉原)へ向かう事で、八潮から先の渋滞による時間消失を避ける目的がある様です。確かに、つくばエクスプレスの八潮⇔秋葉原は20分かからない程度ですし、これならば首都高速を都心環状線まで乗り通すより断然早く行けそうです。しかも乗り継ぎ割り引きが適用され、つくばエクスプレスは100円で乗車できるとの事ですから、なかなか需要があるのではないでしょうか?
都心アクセス路線競合によるサービス
随分前になりますが、茨城県から東京駅まで結んでいる高速路線バスが、新規開業したつくばエクスプレスに乗客の多くを奪われて、運賃改定や本数減などを余儀なくされた、というニュースを見た記憶があります。この八潮駅乗り継ぎは、それに対するサービス向上の一環なのでしょうね。利用者にとっては選択肢の幅が広がるというのは、大変嬉しい限りだと思います。
ふらっと立ち寄ってみた八潮PAですが、ちょっとした発見があったのは良かったです。