王宮に始まり、豪華な内装の美術館・博物館の多いスペイン・マドリードですが、今回ご紹介する「ラサロ・ガルディアーノ美術館(Museo Lázaro Galdiano)」もその内の一つ!
これはJosé Lázaro Galdiano(1862 -1947)という人物の個人邸宅を改装した美術館なのですが、大富豪の邸宅とあって豪華な内装に、1万を超える絵画や陶磁器、武器やコインなどのコレクションが展示されていて、骨董品好きにはたまらない空間となっています。
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アクセスとエントランス
ラサロ・ガルディアーノ美術館の場所はコチラ。メトロ7号線および10号線のGregorio Marañón駅が最寄ですが、Opera界隈から向かう場合は5号線Núñez de Balboa駅を利用するのが楽です。
エントランスはセラノ通り(Calle de Serrano)沿い(建物の西側)にあります。この時は大行列が出来ていてビックリしましたが、側の守衛さんに伺ったら、これは美術館とは関係の無い団体の列との事だったのでひと安心!
エントランスから入ると中庭があって、奥の建物の右側の扉が美術館の入口です。この時は、中庭で何かイベントが行われていました。
ピンク色の建物は、ネオルネッサンス様式。当事者が亡くなった後、暫くはそのままの状態で保存されていたそうですが、その後老朽化によって2001年から2004年にかけて大規模な修繕工事が行われたのだそう。
中へ入るとチケットブース。リュック等の手荷物はクロークへ預ける必要があります。チケットは€6。※価格は為替レート等により常に変化します。
豪華な内装の邸宅
さてこの美術館の構造ですが、フロアはグランドフロア及び1階~3階の計4階層に分かれています。レセプションのあるグランドフロアは、この邸宅の主であるJosé Lázaro Galdianoの人物に関する展示が主体。
何の変哲も無い美術館かと思いきや、上階へ上がると途端に世界が変わって豪華な内装に!至る所に金の装飾や天井のフレスコ画など、まるで王宮の様な世界が広がっています。
これが個人邸宅だったなんて考えられませんよね。これら内装のデザインは、小宇宙をイメージしたものなんだとか。歩く度にギシギシと音が鳴り、古い建物という事を物語っています。
1階と2階の中央には拭きぬけのホールがあって、ここを中心に各部屋へアクセスできる様になっています。これまで見て来た大富豪の邸宅も、大概こういったスペースがあったと思います。
尚、各階の移動は基本的に階段となりますが、一応エレベーターも設置されています。ただ、常時使えるという訳ではなく、恐らく車椅子の人が来た時に限り開放されている模様。アンティーク調の珍しいタイプのエレベーターなので、出来れば利用してみたかったなぁと…。
13000点を超えるコレクション
この美術館の展示品ですが、絵画や彫刻、陶磁器に始まり、武器や宝石類にまで多岐に渡っていて、その総数は13000点を超えるのだとか。公式HPには、これらコレクションの内およそ9500点の品が公開されていて、写真を見る事が出来ます。
絵画は、15世紀以前のかなり古い作品も展示されていて、中にはこんなショッキングな作品も。
武器のコレクションも充実していて、大小様々な銃がズラリ!こんなもの、今の時代じゃ絶対に手に入らないですよね。
武器には、剣や盾も展示されています。ドラクエ世代には、なかなか興味深いものがあります。
最上階のフロアには、コインやメダルのコレクション。いずれも保存状態が良く、金ピカのメダルが沢山見られます。
ガラスケースの下は引き出しになっていて、自由に開けて見る事が出来ます。この引き出しも無数にあって、恐らく全て見るのは不可能ではないかと。13000点のコレクションの内、大半がコインやメダルが占めているのかもしれません。
着眼点が無いとつまらない?
と言う訳で、ラサロ・ガルディアーノ美術館を見てきましたが、個人的には美術品の展示よりも、豪華な内装の方が見応えがありました!ただ、美術品に関しては“これが見たい!”という特別な着眼点が無いと、ちょっとつまらないと感じるかもしれません。以上を鑑みた上で、訪れてみて頂ければと思います。
Museo Lázaro Galdiano
- 月曜~土曜:10:00~16:30、日曜10:00~15:00
- 火曜休館
- ホームページはコチラ(日本語)
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